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漁業における人手不足の現状と外国人雇用の概要

近年漁業は人手不足が進んでおり、日本国内の就業希望者の人気が高いとは言い難い状況です。深刻な人手不足を解消するためには、外国人就業者の受け入れが必要でしょう。

 

この記事では、漁業における人手不足の現状と外国人雇用の概要を解説します。

漁業における人手不足の現状と課題

ここでは、漁業における人手不足の現状および課題について解説します。

人手不足の現状

1998年に27万7,000人であった国内の漁業就業者は、2017年には約半分の15万3,000人にまで減少しています。漁業分野の有効求人倍率は、漁船員が2.52倍、水産養殖作業員が2.08倍(いずれも2017年)です。いずれも2倍を超えており、人手不足は深刻といえます。

 

さらに、近年では新型コロナウイルスの感染拡大によって、海外の技能実習生が一時的に日本に入国できなくなりました。行政主導の支援事業が行われているとはいえ、漁業分野における人手不足を早急に解決することは難しいでしょう。

参照元:法務省|漁業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針 別紙12

人手不足の課題

漁業分野の人手不足の課題は、就業者の高齢化です。65歳以上の雇われ就業者は約20%を占めており、今後は順次引退していくと考えられます。若い世代からの人気も高くないため、現役世代の引退者数と新規就業者数のアンバランスさは今後も続くでしょう。

 

日本の若い世代の漁業に対するイメージは、決してよくありません。自然に左右される仕事であることや体力を消耗することなどが、イメージがよくない理由のようです。

 

新規就業者を確保するためには、すでに漁業に必要な知識と技術を持っている人材に対する積極的なアピールが必要でしょう。

漁業の外国人雇用における概要

ここからは、漁業における外国人雇用に関して紹介します。

漁業の外国人雇用が該当する特定技能の種類

漁業は、特定技能1号に該当します。特定技能1号に認められている外国人は、漁業に関する技能水準試験に合格済みです。採用することができれば、即戦力として期待できるでしょう。

 

特定技能の詳細については、こちらのページをご覧ください。

受け入れ予定人数

漁業分野において予定されている受け入れ人数は5年間で最大9,000人で、2021年12月時点で549人の受け入れが確認されています。特定技能を受け入れている他の分野と比べても、受け入れがまだまだ進んでいないといえます。

参考元:法務省|漁業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針 別紙12出入国在留管理庁|特定技能1号在留外国人数

 

漁業分野においては、直接雇用と派遣雇用の2形態が認められています。これは、対象とする魚種や漁法、業務を行う地域別の特性を考慮した結果でしょう。

業務内容

漁業分野の特定技能外国人に任せることができる業務は、「漁業(漁具の製作・補修、水産動植物の探索など)」と「養殖業(養殖資材の製作・補修・管理、養殖水産動植物の育成管理など)」です。

 

これ以外にも、清掃や仕分けといった同じ業種の日本人が行う業務を任せることも認められています。

求められる人材

特定技能外国人として漁業に従事するためには、技能水準試験と日本語能力水準試験への合格が必要です。ここでは、各試験の概要を紹介します。

 

技能水準

技能水準試験は、漁業に関する科目と養殖業に関する科目があります。いずれも学科試験と実技試験があり、学科試験の出題形式は、真偽式(○×や記号選択)です。

 

実施主体

一般社団法人大日本水産会

実施方法

CBT方式もしくはペーパーテスト方式

試験科目

漁業

(学科試験)

漁業全般および安全衛生に係る知識及び業務上必要となる日本語能力を測定する。なお、試験は原則として真偽式とする。

(実技試験)

図やイラスト等から漁具・漁労設備の適切な取扱いや漁獲物の選別に係る技能を判断する試験により業務上必要となる実務能力を測定する。なお、試験は原則として、多肢選択式とする。

養殖業

(学科試験)

養殖業全般および安全衛生に係る知識及び業務上必要となる日本語能力を測定する。なお、試験は原則として真偽式とする。

(実技試験)

図やイラスト等から養殖水産動植物の育成管理や養殖生産物の適切な取扱いに係る技能を判断する試験により、業務上必要となる実務能力を測定する。なお、試験は原則として、多肢選択式とする。

※2022年5月20日時点

※参考元:一般社団法人大日本水産会|在留資格「特定技能」漁業技能測定試験について

 

日本語能力水準

日本語能力水準の試験に関しては、「国際交流基金日本語基礎テスト」あるいは「日本語能力試験」への合格が必要です。

 

試験名

国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)

実施団体

国際交流基金

URL

https://www.jpf.go.jp/jft-basic/

試験内容

問題数約50問、試験時間60分

実施形式:CBT(コンピューター・ベースド・テスティング)方式

<4セクション>

・文字と語彙(約12問)

・会話と表現(約12問)

・聴解(約12問)

・読解(約12問)

合格基準

200点以上

受験料

7,000円(税込み)

※2022年5月20日時点

※参照元:国際交流基金日本語基礎テスト|JFT-Basicとは

 

試験名

日本語能力試験

実施団体

国際交流基金、日本国際教育支援協会

URL

https://www.jlpt.jp/

試験内容

認定の目安:N1~N5(数字が小さいほど、難度が高い設定)

外食・飲食業の場合は、N4以上必須

<N4の試験科目>

〇言語知識(文字・語彙)科目(25分)

項目:漢字読み・表記・文脈規定・言い換え類義・用法

〇言語知識(文法)・読解科目(55分)

項目:文の文法1(文法形式の判断)・文の文法2(文の組み立て)・文章の文法・内容理解(短文)・内容理解(中文)・情報検索

〇聴解(35分)

・課題理解・ポイント理解・発話表現・即時応答

合格基準

<N4の合格基準>

合格点:90点

得点区分別得点

・言語知識(文字・語彙・文法)・読解:38点(基準点)

・聴解:19点(基準点)

受験料

6,500円(税込み)※国内での受験料

※2022年5月20日時点

※参照元:日本語能力試験|試験科目と問題の構成

 

漁業以外の特定産業分野については、こちらのページをご覧ください。

まとめ

漁業における人手不足は、深刻化しています。現在就労している65歳以上の働き手が引退する前に、新規で従業員を採用し、技術の継承を行いたい企業も多いでしょう。特定技能外国人であれば漁業に関する技能水準試験をクリアしているため、技術継承はもちろん、即戦力としての働きも期待できます。

 

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