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介護業における人手不足の現状と外国人雇用の概要

高齢化社会が深刻視されている日本では、介護サービスの需要が増えています。それに伴い、人手不足で悩まされている介護事業所も多く、中には人材確保として外国人の雇用を考えているところもあるでしょう。

 

この記事では、介護業界における人手不足の現状と課題を解説するとともに、特定技能の対象職種である介護分野の外国人雇用の概要について解説します。

介護業における人手不足の現状と課題

まずは、介護業界における人手不足の現状と課題について見ていきます。

人手不足の現状

日本の高齢化が進むにつれてニーズが増加している介護業界では、介護職員の人手不足が深刻化しています。

 

介護労働安定センターが発表した「令和2年度 介護労働実態調査の結果」によると、人手不足と感じる介護施設は全体で約6割あります。また、約8割の訪問介護員が人手不足を感じている状況です。

 

介護分野の離職率は減少傾向にあるものの、職員の平均年齢は年々上昇しており、2020年時点では60歳以上の介護職員が全体の2割を占めています。

参考元:公益財団法人介護労働安定センター「介護労働の現状について」令和2年度

 

このような介護業界の人手不足の現状を危惧した厚生労働省は、2021年時点の介護職員211万人を基準に「2023年度には約233万人」「2025年度には243万人」「2040年度には280万人」もの介護職員が必要であると公表し、人材確保に向けた取り組みを行っています。

参考元:厚生労働省「第8期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について」2021年7月度

人手不足の課題

介護業界における人手不足の課題の1つとして、外国人労働者の受け入れが積極的ではないことが挙げられます。

 

2020年に介護労働安定センターが行った調査によると、外国人労働者を受け入れている介護事業所は、全体の8%しかありません。また、外国人労働者を新たに活用する予定がある介護事業所は、全体の13%と少ないのが現状です。

参考元:公益財団法人介護労働安定センター「事業所における介護労働実態調査 結果報告書」令和2年度

 

その背景には、「意思疎通できるか不安である」「任せる仕事に限りがある」などの懸念が挙げられます。しかし、一定の専門知識・技能を有している特定技能外国人であれば、懸念点を払拭できる可能性があるでしょう。

介護業の外国人雇用における概要

ここからは、介護分野の外国人雇用における概要について解説します。

介護業の外国人雇用が該当する特定技能の種類

介護分野では、特定技能1号の在留資格が該当します。特定技能1号を有した外国人は、介護職員として働く上で必要な日本語能力や技能を一定水準満たしているため、即戦力として期待できるでしょう。

 

なお、特定技能の詳細については、こちらのページをご覧ください。

受け入れ予定人数

介護分野における特定技能外国人の受け入れ予定人数は、2019年からの5年間で6万人です。出入国在留管理庁の調査によると、2021年12月時点で介護分野に従事できる特定技能外国人を5,000人ほど受け入れています。

参考元:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数の公表」

 

ただし、介護分野は、受入れ機関ごとに受け入れられる特定技能外国人の数に上限があります。介護事業所が常勤で雇用している日本人介護職員の総数が上限であるため、受け入れの際は注意しましょう。

業務内容

介護分野に従事する特定技能外国人は、訪問サービス以外の身体介護や支援業務に従事できます。主な業務内容として、入浴や食事、排せつなどの介助やレクリエーションの実施、機能訓練の補助などが挙げられます。

求められる人材

介護分野で求められる人材は、「技能実習2号を良好に修了した人」または「技能水準と日本語能力水準を満たした人」のうち、在留資格である「特定技能1号」を取得した外国人です。ここでは、特定技能外国人が介護分野で従事する場合に必要な「技能水準」と「日本語能力水準」について解説します。

 

技能水準

介護分野の場合「介護技能実習評価試験」に合格することで技能水準を満たしているとみなされます。本試験の概要は、以下の通りです。

 

実施団体

厚生労働省(試験作成を除く、実施および運営は同省の補助事業者)

URL

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_000117702.html

試験内容

全45問・試験時間60分

実施形式:CBT(コンピューター・ベースド・テスティング)方式

<学科試験>

問題数40問

〇介護の基本(10問)

〇こころとからだのしくみ(6問)

〇生活支援技術(4問)

<実技試験>

問題数5問

〇生活支援技術(5問)

合格基準

問題の難易度で決定

受験料

1,000円程度

※2022年5月18日時点

※参照元:厚生労働省「介護技能評価試験 試験実施要領」

 

日本語能力水準

介護分野では、下記のいずれかの試験に合格することで日本語能力水準を満たしているとみなされます。

 

・国際交流基金日本語基礎テスト

・日本語能力試験(N4以上)

・介護日本語評価試験

 

それぞれの概要は、以下の通りです。

 

試験名

国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)

実施団体

国際交流基金

URL

https://www.jpf.go.jp/jft-basic/

試験内容

全50問程度、試験時間60分

実施形式:CBT(コンピューター・ベースド・テスティング)方式

<4セクション>

・文字と語彙(約12問)

・会話と表現(約12問)

・聴解(約12問)

・読解(約12問)

合格基準

200点以上

受験料(国内受験の場合)

7,000円

※受験する国によって料金は異なります。

※2022年5月18日時点

※参照元:「国際交流基金日本語基礎テスト」

 

試験名

日本語能力試験

実施団体

国際交流基金、日本国際教育支援協会

URL

https://www.jlpt.jp/

試験内容

認定の目安:N1~N5(数字が小さいほど、難度が高い設定)

※介護分野の場合は、N4以上必須

<N4の試験科目>

〇言語知識(文字・語彙)科目(25分)

項目:漢字読み・表記・文脈規定・言い換え類義・用法

〇言語知識(文法)・読解科目(55分)

項目:文の文法1(文法形式の判断)・文の文法2(文の組み立て)・文章の文法・内容理解(短文)・内容理解(中文)・情報検索

〇聴解(35分)

・課題理解・ポイント理解・発話表現・即時応答

合格基準

<N4の合格基準>

合格点:90点

得点区分別得点

・言語知識(文字・語彙・文法)・読解:38点(基準点)

・聴解:19点(基準点)

受験料(国内受験の場合)

6,500円

※受験する国によって料金は異なります。

※2022年5月18日時点

※参照元:「日本語能力試験」

 

試験名

介護日本語評価試験

実施団体

厚生労働省(試験作成を除く、実施および運営は同省の補助事業者)

URL

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_000117702.html

試験内容

全15問、試験時間30分

実施形式:CBT(コンピューター・ベースド・テスティング)方式

<科目>

・介護のことば(5問)

・会話の会話・声かけ(5問)

・介護の文書(5問)

合格基準

問題の難易度で決定

受験料

1,000円程度

※2022年5月18日時点

※参照元:厚生労働省「介護日本語評価試験 試験実施要領」

 

なお、介護分野以外の特定産業分野については、こちらのページをご覧ください。

まとめ

日本の高齢化が進むにつれ介護の需要は増加しており、介護分野は深刻な人手不足に陥っています。人手不足を解消するためには、賃上げや労働環境の見直しのほか、特定技能外国人の積極的な受け入れが検討できるでしょう。

 

介護分野に従事する特定技能外国人は、特定技能1号を取得するために必要な「技能水準」と「日本語能力水準」を満たしているため、安心して業務を任せられます。

 

自社で雇用している技能実習生や留学生が、介護分野における特定技能ビザの取得を検討している場合は、この記事を参考にしてください。

 

さむらい行政書士法人では、特定技能ビザ申請のサービスを提供しています。また、介護分野だけではなく、特定産業分野ごとの特定技能を得るために必要な試験についてアドバイスができます。ぜひお問い合わせください。

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