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飲食料品製造業における人手不足の現状と外国人雇用の概要

人間が生活する上で必要な「衣食住」の1つを担っている飲食料品製造業。生きるために欠かせない産業であるにもかかわらず、人手不足に陥っているのが現状です。生産年齢人口の減少により国内の人材を対象とした人材確保が難しいため、飲食料品製造業では外国人の受け入れが必要でしょう。

 

この記事では、飲食料品製造業における人手不足の現状と課題を解説するとともに、特定技能の対象職種である飲食料品製造分野の外国人雇用の概要について解説します。

飲食料品製造業における人手不足の現状と課題

まずは、飲食料品製造業における人手不足の現状と課題について見ていきます。

人手不足の現状

農林水産省によると、飲食料品製造業における2017年度の有効求人倍率は2,78倍です。全産業の平均1,54倍より大きく上回っていることから、人材確保が厳しい業界であるといえます。

 

また、他の製造業では、生産性向上や省人化を実現させるために機械化やICTの活用などを推進できますが、飲食料品製造業では限界があります。理由としては、目視で検品を行う業務や手作業が発生する工程があるほか、シーズンやイベントによって作る製品が変わるためです。

 

それゆえに、一つひとつの製品に対して機械化を行うことは、導入によるコストや工場内のスペース確保の観点から困難といえるのです。

 

飲食料品製造業はこのような現状から製造現場の人手を必要としていますが、HACCP※の導入・運用が義務化されたことより、衛生管理の知識を有する人材も確保していく必要があります。そのため、業界内で人材獲得の競争が激しくなり、採用数が不足することが懸念されます。人手不足がますます深刻化していく可能性もあるでしょう。

 

参考元:農林水産省「飲食料品製造業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針」

 

※HACCPとは、工程ごとに微生物による汚染や異物混入などの危害要因を監視・分析し、記録する国際的な衛生管理の手法のことです。

人手不足の課題

人手不足の課題として挙げられるのは、「働きにくい環境」です。

 

飲食料品製造業は、長時間労働や休日の少なさが職員の離職につながりやすい業界です。また、職場内の雰囲気が悪いケースもあり、こうした働きにくさが人手不足の原因の1つとされています。

 

働きやすい環境を実現するためには、多様な働き方を推進したり、従業員ごとの業務量の偏りをなくしたりといった取り組みが必要になるでしょう。

飲食料品製造業の外国人雇用における概要

ここからは、飲食料品製造業の外国人雇用における概要について解説します。

飲食料品製造業の外国人雇用が該当する特定技能の種類

飲食料品製造業には、「特定技能1号」の在留資格が該当します。特定技能1号を有した外国人は、飲食料品製造業に従事する上で必要な日本語能力や技能を一定水準満たしているため、即戦力として期待できます。

 

特定技能の詳細については、こちらのページをご覧ください。

受け入れ予定人数

 

飲食料品製造業における特定技能外国人の受け入れ予定人数は、2019年からの5年間で3万4,000人です。

参考元:農林水産省「飲食料品製造業分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針」

 

出入国在留管理庁の2021年12月時点のデータによると、飲食料品製造業で受け入れている特定技能外国人の数は2万2,992人という結果になっており、他の産業に比べて外国人の積極的な受け入れが見受けられます。

参考元:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数の公表」

業務内容

飲食料品製造業における1号特定技能外国人は、酒類を除く飲食料品製造業全般の業務に従事できます。また、原料の調達や納品、事業所の清掃作業など日本人が行う業務も、付随的であれば従事可能です。

求められる人材

飲食料品製造業で求められる人材は、「技能実習2号を良好に修了した人(技能実習3号を修了した人)」または「技能水準と日本語能力水準を満たした人」のうち、在留資格である「特定技能1号」を取得した外国人です。

 

ここでは、特定技能外国人が飲食料品製造業で従事する場合に必要な「技能水準」と「日本語能力水準」について解説します。

 

技能水準

飲食料品製造業の場合「飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験」に合格することで技能水準を満たしているとみなされます。本試験の概要は、以下の通りです。

 

実施団体

一般社団法人外国人食品産業技能評価機構

URL

https://otaff1.jp/insyoku/

試験内容

全40問・試験時間80分

実施形式(国内):ペーパーテスト(マークシート)方式

実施形式(国外):CBT(コンピューター・ベースド・テスティング)方式

<学科試験>

問題数30問

〇食品安全・品質管理の基本的な知識(食中毒に関する知識等)

〇一般衛生管理の基礎(5S活動の取組の徹底等)

〇製造工程管理の基礎(製造工程の管理と注意事項等)

〇HACCPによる製造工程の衛生管理に関する知識(HACCPとは等)

〇労働安全衛生に関する知識(労働災害に関する知識等)

<実技試験>

問題数10問

〇図やイラストによる「判断試験」

〇計算式を用いて作業計画を作る「計画立案」

※試験内容は学科試験と同様

合格基準

満点の65%以上

受験料(国内受験の場合)

8000円(税込み)

※受験する国によって料金は異なります。

※2022年5月25日時点

※参照元:一般社団法人外国人食品産業技能評価機構「飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験 国内試験案内」

 

日本語能力水準

飲食料品製造業では、「国際交流基金日本語基礎テスト」「日本語能力試験(N4以上)」のどちらかの試験に合格することで日本語能力水準を満たしているとみなされます。

 

それぞれの概要は、以下の通りです。

 

試験名

国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)

実施団体

国際交流基金

URL

https://www.jpf.go.jp/jft-basic/

試験内容

全50問程度、試験時間60分

実施形式:CBT(コンピューター・ベースド・テスティング)方式

<4セクション>

・文字と語彙(約12問)

・会話と表現(約12問)

・聴解(約12問)

・読解(約12問)

合格基準

200点以上

受験料(国内受験の場合)

7,000円

※受験する国によって料金は異なります。

※2022年5月25日時点

※参照元:「国際交流基金日本語基礎テスト」

 

試験名

日本語能力試験

実施団体

国際交流基金、日本国際教育支援協会

URL

https://www.jlpt.jp/

試験内容

認定の目安:N1~N5(数字が小さいほど、難度が高い設定)

※飲食料品製造分野の場合は、N4以上必須

<N4の試験科目>

〇言語知識(文字・語彙)科目(25分)

項目:漢字読み・表記・文脈規定・言い換え類義・用法

〇言語知識(文法)・読解科目(55分)

項目:文の文法1(文法形式の判断)・文の文法2(文の組み立て)・文章の文法・内容理解(短文)・内容理解(中文)・情報検索

〇聴解(35分)

・課題理解・ポイント理解・発話表現・即時応答

合格基準

<N4の合格基準>

合格点:90点

得点区分別得点

・言語知識(文字・語彙・文法)・読解:38点(基準点)

・聴解:19点(基準点)

受験料(国内受験の場合)

6,500円

※受験する国によって料金は異なります。

※2022年5月25日時点

※参照元:「日本語能力試験」

 

飲食料品製造業以外の特定産業分野については、こちらのページをご覧ください。

まとめ

日本全体で問題視されている生産年齢人口の減少は、飲食料品製造業界にも影響が及んでいます。飲食料品製造業は機械化やICTの活用による生産性向上に限界があるため、他の企業よりも人手を必要とします。国内人材の確保が難しい昨今では、外国人の受け入れが急務といえるでしょう。

 

技能と日本語能力を一定水準満たしている特定技能外国人であれば、飲食料品製造業の業務を安心して任せられます。自社で雇用している技能実習生や留学生が、飲食料品製造業における特定技能1号の取得を検討している場合は、この記事を参考にしてください。

 

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