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航空業における人手不足の現状と外国人雇用の概要

昨今では、新型コロナウイルス感染症が原因で航空需要が減少しています。しかし、新型コロナウイルス感染症が流行する前は航空需要が年々増加しており、国内人材を最大限に確保しても足りないと予想されていたほど航空業界の人手不足が深刻化していました。

 

今後ポストコロナの時代となり航空需要が回復した場合は、同じような事態になることが予想されます。そのため、早いうちから海外の人材も視野に入れて人材確保に取り組む必要があるでしょう。

 

この記事では、航空業における人手不足の現状と課題を解説するとともに、特定技能の対象職種である航空分野の外国人雇用の概要について紹介します。

航空業における人手不足の現状と課題

ここでは、航空業界における人手不足の現状と課題について見ていきます。

人手不足の現状

新型コロナウイルス感染症の流行により、国内線・国際線ともに航空需要は大幅に減少しました。それに伴い、航空会社や空港会社の売上高も大幅に減少しており、大手航空会社に至っては営業損益が数百億円単位の赤字となるほど下降しました。

 

航空需要の減少は日本の経済にも大きな打撃を与えるため、経営環境が厳しい航空会社や空港会社を対象とした雇用調整助成金の拡充や、航空使用料・航空機燃料代にかかる税金を減免するなどの支援措置が行われています。

参考元:国土交通省 航空局「航空を取り巻く状況と今後の課題・取組」令和4年3月

 

このような状況下にある航空業界は、人手不足とはかけ離れている業界といえるでしょう。とはいえ、政府は訪日外国人力者数を2030年で6,000万人達成することを目標として掲げているため、人材確保は定期的に行う必要があると考えられます。

 

また、新型コロナウイルス感染症が流行する前の航空業における有効求人倍率(2017年度)は4.17倍です。全産業の平均が1.46倍であったことから、人材確保が困難な状況だったと考えられます。ポストコロナの時代に入ると航空需要は回復すると予想されているため、同じような状況になる可能性もあるでしょう。

人手不足の課題

国土交通省によると、航空需要が回復した場合、空港グランドハンドリングに従事する人(以下、グランドスタッフ)が不足すると考えられています。理由としては、過酷な労働環境であることが挙げられます。

 

基本的に、グランドスタッフはシフト制を採用しているため、不規則な生活になる場合が多いです。また、作業内容によっては1日中外で力仕事をする場合もあり、体力的につらい場面もあります。会社によっては拘束時間が長くなる場合もあるでしょう。

 

このような、グランドスタッフの過酷な労働環境を改善するために、国土交通省は福利厚生等の処遇改善や、空港周辺の住居を確保するなどの取り組みを行っています。加えて、人手不足に陥らないよう特定技能制度を利用した外国人労働者の確保に努めています。

航空業の外国人雇用における概要

ここからは、航空分野の外国人雇用における概要について解説します。

航空業の外国人雇用が該当する特定技能の種類

航空分野では、「特定技能1号」の在留資格が該当します。その中でも「空港グランドハンドリング業務」が対象となる特定技能1号と「航空機整備業務」が対象となる特定技能1号に分けられます。

 

特定技能の詳細については、こちらのページをご覧ください。

受け入れ予定人数

航空分野における特定技能外国人の受け入れ予定人数は、空港グランドハンドリングと航空機整備合わせて2,200人です。(制度開始から5年間)

参考元:国土交通省「航空分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針」

 

出入国在留管理庁の調査によると、2021年12月時点で空港グランドハンドリング業務に従事できる特定技能外国人は46人、航空機整備は3人受け入れられています。

参考元:出入国在留管理庁「特定技能在留外国人数の公表」

業務内容

航空分野に従事する特定技能外国人の業務は、「空港グランドハンドリング」「航空機整備」のどちらの特定技能1号を取得しているかによって異なります。

 

「空港グランドハンドリング」は、航空機の誘導やけん引の補佐をはじめ、貨物・手荷物の仕分けや積み荷作業などに従事できます。また、客室の清掃や遺失物の捜索なども業務の対象です。

 

一方「航空機整備」は、次のフライトまでに整備を行う「運航整備」や、機体の隅々まで整備を行う「機体整備」のほか、計器類やエンジンなどの整備が主な業務となります。

求められる人材

自動車整備業で求められる人材は、「技能実習2号を良好に修了した人(技能実習3号を修了した人)」または「技能水準と日本語能力水準を満たした人」のうち、在留資格である「特定技能1号」を取得した外国人です。

 

ここでは、特定技能外国人が自動車整備業で従事する場合に必要な「技能水準」と「日本語能力水準」について解説します。

 

技能水準

航空分野における技能水準を測るための試験は、「空港グランドハンドリング」「航空機整備」によって異なります。それぞれに該当する試験については以下の通りです。

 

・空港グランドハンドリングの技能水準:特定技能評価試験(航空分野:空港グランドハンドリング)

・航空機整備の技能水準:特定技能評価試験(航空分野:航空機整備)

 

それぞれの試験概要について見ていきましょう。

 

試験名

特定技能評価試験(航空分野:空港グランドハンドリング)

実施団体

公益社団法人日本航空技術協会

URL

https://www.jaea.or.jp/2021groundhandling

試験内容

<筆記試験>

問題数30問程度、試験時間45分

実施形式:ペーパーテスト形式

〇ランプエリア内での安全・セキュリティー確保

〇貨物のハンドリング

〇手荷物のハンドリング

〇客室内清掃

〇誘導作業
<実技試験>

問題数15問程度、試験時間30分

実施試験:ペーパーテスト形式の写真・イラストを用いた判断試験(選択問題)

〇ランプエリア内での安全・セキュリティー確保

〇貨物のハンドリング

〇手荷物のハンドリング

〇客室内清掃

合格基準

筆記試験・実技試験ともに65%以上

受験料(国内受験の場合)

4,000 円(税込み)

※2022年5月24日時点

※参照元:公益社団法人日本航空技術協会「特定技能評価試験(航空分野:空港グランドハンドリング)」

 

試験名

特定技能評価試験(航空分野:航空機整備)

実施団体

公益社団法人日本航空技術協会

URL

https://www.jaea.or.jp/2021engineer

試験内容

<筆記試験>

問題数30問、試験時間60分

実施形式:ペーパーテスト形式

〇航空機の基本技術(締結、電気計測)

〇作業安全・品質

〇航空機概要

<実技試験>

下記の項目ともに1~3つ出題、試験時間30分

実施試験:作業試験形式

〇締結

〇電気計測

合格基準

筆記試験・実技試験ともに65%以上

受験料(国内受験の場合)

2,000円

※2022年5月24日時点

※参照元:公益社団法人日本航空技術協会「特定技能評価試験(航空分野:航空機整備)」

 

日本語能力水準

航空分野では、「国際交流基金日本語基礎テスト」「日本語能力試験(N4以上)」のどちらかの試験に合格することで日本語能力水準を満たしているとみなされます。

 

それぞれの概要は、以下の通りです。

 

試験名

国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)

実施団体

国際交流基金

URL

https://www.jpf.go.jp/jft-basic/

試験内容

全50問程度、試験時間60分

実施形式:CBT(コンピューター・ベースド・テスティング)方式

<4セクション>

・文字と語彙(約12問)

・会話と表現(約12問)

・聴解(約12問)

・読解(約12問)

合格基準

200点以上

受験料(国内受験の場合)

7,000円

※受験する国によって料金は異なります。

※2022年5月24日時点

※参照元:「国際交流基金日本語基礎テスト」

 

試験名

日本語能力試験

実施団体

国際交流基金、日本国際教育支援協会

URL

https://www.jlpt.jp/

試験内容

認定の目安:N1~N5(数字が小さいほど、難度が高い設定)

※航空分野の場合は、N4以上必須

<N4の試験科目>

〇言語知識(文字・語彙)科目(25分)

項目:漢字読み・表記・文脈規定・言い換え類義・用法

〇言語知識(文法)・読解科目(55分)

項目:文の文法1(文法形式の判断)・文の文法2(文の組み立て)・文章の文法・内容理解(短文)・内容理解(中文)・情報検索

〇聴解(35分)

・課題理解・ポイント理解・発話表現・即時応答

合格基準

<N4の合格基準>

合格点:90点

得点区分別得点

・言語知識(文字・語彙・文法)・読解:38点(基準点)

・聴解:19点(基準点)

受験料(国内受験の場合)

6,500円

※受験する国によって料金は異なります。

※2022年5月18日時点

※参照元:「日本語能力試験」

 

航空分野以外の特定産業分野については、こちらのページをご覧ください。

まとめ

新型コロナウイルス感染症の影響により航空需要が減少しているため、航空会社や空港会社の経営環境は厳しい現状となっています。しかし、ポストコロナの時代になりつつある日本では、次第に航空需要が回復していくでしょう。急に人手がいる状況になる可能性も考えられるため、早いうちから人材確保をしておくとよいでしょう。

 

自社で雇用している技能実習生や留学生が、航空分野における特定技能ビザの取得を検討している場合は、この記事を参考にしてください。

 

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