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特定技能ビザ「航空」分野の業務や取得要件、試験など在留資格について解説

航空業分野で働きたい外国人の方や、外国人を雇用したい企業の方のには、

 

「特定技能ビザの航空分野とは?」

「取得の条件は?」

「テストの概要は?」

 

といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。

 

この記事では、特定技能ビザの「航空」分野について詳しく解説します。

ぜひ、最後までお読みください。

特定技能について

ここでは、特定技能の基本情報について見ていきましょう。

在留資格「特定技能」とは

特定技能は、日本の就労ビザの1つです。

 

少子高齢化が進む日本では、労働力の不足が大きな問題となっています。

政府は、特定の産業における人材確保を目的として、2019年4月に特定技能制度を創設しました。

 

特定技能は、外国人のスキルレベルに応じて以下の2種類に分類されます。

 

  • 1号:相当程度の知識・経験があるレベル
  • 2号:熟練した技能があるレベル

 

各種類の違いについては後述するので、合わせて参考にしてください。

 

特定技能を取得した外国人の方は、即戦力として対象の産業での就労が許可されます。

対象の特定産業は、以下の16分野です。

介護

ビルクリーニング

工業製品製造業

建設

造船・舶用工業

自動車整備

航空

宿泊

農業

漁業

飲食料品製造業

外食業

自動車運送業

鉄道

林業

木材産業

 

特定技能「航空」が作られた背景

日本の航空業界では、地上支援業務・手荷物の取り扱い・航空機の整備といった分野で深刻な人手不足が続いています。

 

背景には、少子高齢化による労働人口の減少や、職場環境の厳しさから若者の応募が減っていることが挙げられます。

 

加えて、新型コロナウイルスの影響により、航空業界の需要は一時的に減少しました。

しかし、コロナ禍が落ち着き、需要が回復したことで、再び人材確保が追いつかない状況となっています。

 

こうした課題を解決するため、2019年に特定技能「航空」が創設されました。

航空分野では、今後5年間で4,400人の受け入れ人数を見込んでいます。

 

特定技能制度により、一定のスキルと日本語能力を持つ外国人が就労できるようになり、即戦力としての活躍が期待されています。

特定技能「航空」について

ここでは、特定技能「航空」について見ていきましょう。

特定技能「航空」ビザについて

「航空」分野の概要は、以下のとおりです。

特定技能は1号と2号に分かれている

特定技能は、1号と2号に分かれています。

種類

概要

1号

航空分野において、相当程度の知識または経験を必要とする技能がある者が対象

2号

航空分野において、熟練した技能がある者が対象

1号と2号の技能水準や求められる人材の違い

1号と2号では、求められるスキルのレベルが異なります。

レベルは、テストや実務経験によって判定されます。

種類

求められる技能水準・人材

1号

・「特定技能1号評価試験」

・「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験N4以上」

・技能実習2号を良好に修了する

2号

・「特定技能2号評価試験」または航空従事者技能証明

・実務経験

特定技能1号と2号の比較表

以下は、1号と2号の比較表です。

1号

2号

在留期間

4カ月・6カ月・1年

6カ月・1年・3年

更新

可能

※通算5年間

可能

※上限なし

技能水準

・特定技能1号評価試験

・技能実習2号修了

・特定技能2号評価試験

・航空従事者技能証明

・実務経験

日本語能力

あり

規定なし

家族の帯同

不可

可能

※配偶者・子どものみ

受入機関によるサポート

必要

不要

直接雇用での採用のみが該当する

特定技能では、直接雇用での採用のみが許可されます。

 

間接雇用による派遣社員などは対象外となるため、注意しましょう。

 

雇用までの大まかな流れは、以下のとおりです。

 

  1. 雇用契約の締結
  2. 1号特定技能外国人支援計画の策定
  3. 在留資格の申請
  4. 就労開始

特定技能「航空」ビザで従事できる業務

「航空」分野で担当できる仕事は、以下のとおりです。

空港グランドハンドリング

空港グランドハンドリングとは、航空機が空港に到着してから出発するまでの限られた時間内で行う、地上支援作業の総称です。

 

1号では、社内資格などを有する指導者やチームリーダーの指導・監督の下、地上走行支援業務・手荷物や貨物取扱業務を担当できます。

 

一方、2号では、社内資格などを有する指導者やチームリーダーとして、地上走行支援業務・手荷物や貨物取扱業務を担当し、工程を管理できます。

 

空港グランドハンドリングの詳細は、以下の表のとおりです。

概要

・航空機の地上走行支援業務

・手荷物、貨物取扱業務

主な業務

・航空機地上走行支援業務

・手荷物、貨物取扱業務

・手荷物、貨物の航空機搭降業務

・航空機内外の清掃整備業務

想定される関連業務

・事務作業

・作業場所の整理整頓や清掃

・積雪時における作業場所の除雪

航空機整備業務

1号では、国家資格整備士などの指導・監督の下、機体や装備品などの整備業務のうち基礎的な作業を担当できます。

「基礎的な作業」とは、簡単な点検や交換作業などです。

 

一方、2号では、自らの判断により機体や装備品などの整備業務を担当できます。

 

航空機整備業務の詳細は、以下の表のとおりです。

概要

航空機の機体・装備品などの整備業務など

主な業務

・運搬整備(空港に到着した航空機に対して、次のフライトまでの間に行う整備)

・機体整備(通常1年〜1年半ごとに実施する、約1〜2週間にわたり機体の隅々まで行う整備)

・装備品、原動機整備(航空機から取り下ろされた脚部や動翼、飛行・操縦で使用する計器類、エンジンの整備)

想定される関連業務

・事務作業

・作業場所の整理整頓や清掃

・積雪時における作業場所の除雪

従事できない業務

規定される範囲とまったく関係のない仕事は、担当できません。

 

航空分野では、主に以下の仕事が対象範囲です。

 

  • 空港グランドハンドリング
  • 航空機整備業務

 

加えて、上記に関連した付随的な作業も対象です。

ただし、付随的な作業のみを担当することはできないため、注意しましょう。

特定技能「航空」の取得要件

以下で、外国人本人の条件について解説します。

取得要件

1号と2号の条件は、以下の表のとおりです。

種類

条件

1号

・「航空分野特定技能1号評価試験」をパスする

・「国際交流基金日本語基礎テスト」または「日本語能力試験N4以上」

2号

・「航空分野特定技能2号評価試験」をパスする、または「航空従事者技能証明」

・空港グランドハンドリングの現場において、技能者を指導しながら作業を担当した実務経験がある

・航空機整備の現場において、専門的な知識・技量が求められる作業を実施した3年以上の実務経験がある

技能実習2号からの移行も可能

特定技能1号は、技能実習2号からの移行も可能です。

 

移行するには、以下の条件をクリアしなければなりません。

 

  • 技能実習2号を良好に修了する
  • 「航空」に関する技能実習である

 

技能実習2号から移行する場合は、評価試験と日本語試験が免除されます。

特定技能「航空」の試験や費用について

以下で、試験の内容や費用について解説します。

特定技能評価試験(航空分野)について

特定技能を取得するには、航空分野の特定技能評価試験に合格しなければなりません。

 

試験は、公益社団法人日本航空技術協会が実施しています。

 

1号の試験の概要は、以下の表のとおりです。

言語

日本語(専門用語については注釈でほかの言語を記載する場合もある)

実施方法

・筆記試験(約30問):ペーパーテスト形式による真偽法

・実技試験:写真やイラストを用いた判断試験

受験資格者

試験日当日において満17歳以上の外国人

合格基準

正答率65%以上

科目

業務区分ごとに実施

・空港グランドハンドリング

・航空機整備

 

2号の試験の概要は、以下の表のとおりです。

言語

日本語(専門用語については注釈でほかの言語を記載する場合もある)

実施方法

・筆記試験

・実技試験

受験資格者

試験日当日において満17歳以上の外国人

合格基準

正答率65%以上

科目

業務区分ごとに実施

・空港グランドハンドリング

・航空機整備

筆記試験

・空港グランドハンドリング:ペーパーテスト形式による約45問(60分)の選択方式

・航空機整備:ペーパーテスト形式による約35問(90分)の選択方式

実技試験

・空港グランドハンドリング:写真やイラストを用いた判断試験による約20問の選択方式

・航空機整備:作業試験

日本語試験について

1号を取得するには、以下のいずれかの日本語試験に合格しなければなりません。

 

1. 国際交流基金日本語基礎テスト

日本で働く外国人が遭遇する生活場面でのコミュニケーションに必要な日本語能力を測定するテストです。

 

テストの概要は、以下の表のとおりです。

実施機関

国際交流基金

必要なレベル

A2レベル(250点満点中200点以上)

問題数

約50問

試験時間

60分

問題構成

・文字と語彙

・会話と表現

・聴解

・読解

方式

CBT方式

 

特定技能に必要なA2レベルの目安は、以下のとおりです。

 

  • ごく基本的な個人的情報や家族情報・買い物・近所・仕事など、直接的関係がある領域に関するよく使われる文や表現が理解できる
  • 簡単で日常的な範囲なら、身近で日常の事柄についての情報交換に応じることができる
  • 自分の背景や身の回りの状況や、直接的な必要性のある領域の事柄を簡単な言葉で説明できる

 

2. 日本語能力試験(N4以上)

日本語が母国語でない人の日本語能力を測定して、認定するテストです。

 

テストの概要は、以下の表のとおりです。

実施機関

国際交流基金と日本国際教育支援協会の共催

必要なレベル

N4以上

問題数

約50問

試験時間

計115分

科目

・言語知識(文字・語彙)

・言語知識(文法)

・読解

・聴解

方式

マークシート

 

特定技能に必要なN4以上のレベルの目安は、以下のとおりです。

読むレベル

基本的な語彙や漢字を使って書かれた日常生活の中でも身近な話題の文章を、読んで理解できる

聞くレベル

日常的な場面で、ややゆっくりと話される会話であれば、内容がほぼ理解できる

取得の費用について

特定技能の外国人を雇用する場合にかかるコストの目安は、以下の表のとおりです。

種類

コスト

送り出し機関への手数料

20万円〜40万円(海外から呼び寄せる場合)

人材紹介会社への手数料

30万円〜90万円

在留資格の申請代行費用

10万円〜20万円(1申請あたり)

登録支援機関への委託料

年間24万円〜36万円(1人あたり)

評価試験の受験料

1万円(東京開催の場合)

※受験する国によって料金が異なります。

日本語試験の受験料

・国際交流基金日本語基礎テスト:1万円

※受験する国で料金が異なります。

・日本語能力試験:7,500円

企業側の受け入れと外国人採用について

ここでは、企業側の要件について見ていきましょう。

受け入れ要件について

受け入れ要件は、以下のとおりです。

法令に基づく事業所であること

受け入れ企業は、以下の法令に基づく事業者でなければなりません。

 

  • 空港管理者により空港管理規則に基づく当該空港における営業の承認を受けた事業者・航空運送事業者
  • 航空法に基づき国土交通大臣の認定を受けた航空機整備などにかかる事業場を有する事業者・当該事業者から業務の委託を受ける事業者

航空分野特定技能協議会への加入

受け入れ企業は、国土交通省が設置する「航空分野特定技能協議会」の構成員でなければなりません。

 

協議会とは、特定技能外国人の適正な受け入れや保護を行う機関です。

特定技能の外国人を受け入れる企業は、協議会に加入する必要があります。

 

協議会の加入の流れは、以下のとおりです。

 

1. 必要書類の作成

加入届出書に必要事項を記入します。

 

2. 提出

作成した届出書は、協議会の事務局に提出します。

提出方法は、電子メールまたは郵送の2パターンです。

 

3. 証明書の交付

証明書の交付を受けるには、証明発行申請書を提出します。

 

国土交通省の調査や指導に協力する

受け入れ企業は、国土交通省またはその委託を受けた者が行う調査・指導に対し、必要な協力をしなければなりません。

 

加えて、前述した協議会に対しての協力も義務付けられています。

 

非協力的な場合は、受け入れ企業の要件を満たさないと判断されるため、注意しましょう。

特定外国人へのサポート・支援・教育が必要

受け入れ企業は、外国人へのサポート・支援・教育ができる体制を整えなければなりません。

 

外国人へのサポートは、「登録支援機関」に委託ができます。

「登録支援機関」とは、受け入れ企業から委託を受けて、1号特定技能外国人支援計画のすべての業務を実施する機関です。

 

外国人への必要なサポート・支援・教育の内容は、以下の10項目があります。

 

  1. 事前ガイダンスの提供
  2. 出入国の際の送迎
  3. 住宅確保のサポート
  4. 生活オリエンテーションの実施
  5. 生活のための日本語習得のサポート
  6. 相談・苦情の対応
  7. 各種行政手続きのサポート
  8. 日本人との交流の促進
  9. 転職のサポート
  10. 定期的な面談の実施・行政機関への通報

受け入れのメリット

外国人の受け入れには、以下のようなメリットがあります。

 

  • 人材確保につながる

即戦力となる外国人の受け入れが進めば、人手不足の解消につながります。

ただし、転職されるリスクもあるため、注意が必要です。

 

  • 業務範囲が広い

関連業務も担当できるので、幅広い業務範囲で仕事ができます。

 

  • 長期的に働いてもらえる

1号は通算5年間ですが、2号に移行できれば在留期間の上限がないので、長期的に日本で働いてもらえます。

まとめ

この記事では、特定技能ビザの航空分野について解説しました。

 

特定技能は、人手不足が深刻な産業を対象に、即戦力となる外国人の受け入れを許可する在留資格です。

航空分野での受け入れが増えれば、人手不足の解消が期待できます。

 

外国人と企業の双方に要件が設けられているため、取得の難易度はやや高めです。

申請をお考えの方は、行政書士などの専門家に相談・依頼するのをおすすめします。

 この記事の監修者

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

さむらい行政書士法人
公式サイト https://samurai-law.com

代表行政書士

小島 健太郎(こじま けんたろう)

 

プロフィール

2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立

専門分野

外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応

無料相談

「さむらい行政書士法人」は特定技能ビザなどの入管申請を専門とする行政書士法人です。特定技能ビザ申請のアウトソーシングや、特定技能支援計画の作成支援と支援計画の運用サポートも行っております。

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