【2027年施行】特定技能制度の特定産業分野に新たに3分野が追加されます!
2025年5月、政府は深刻な人手不足に対応するため、「特定技能」制度の対象産業分野を拡大する方針を打ち出しました。新たに3分野が加わることで、特定技能の対象は19分野となる見通しです。
政府は年内(2025年12月)を目処に閣議決定を目指し、専門家会議を通じた制度設計の調整を進めています。
本コラムでは、現在の特定技能制度の対象産業の概要と、追加が検討されている新分野、さらにそれぞれの分野で想定される業務内容についてわかりやすく解説します。また、特定技能外国人の受け入れを企業が検討する際の実務的なポイントについてもご紹介します。
現在の特定産業分野
特定技能制度は、日本語能力と一定の技能水準を有する外国人を対象とした在留資格です。2019年の制度創設以降、人手不足が深刻な分野を中心に拡大されてきました。
現在対象となっている16の特定産業分野は、以下の表のとおりです。
|
分野名 |
主な業務内容 |
備考 |
|---|---|---|
|
介護 |
施設での身体介護、生活支援、レクリエーション補助など |
訪問介護は対象外 |
|
ビルクリーニング |
商業施設・オフィスビルの床面清掃、トイレ清掃など |
|
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工業製品製造業 |
鋳造、鍛造、仕上げ、塗装、溶接、機械加工などの工場作業 |
※旧「素形材」「産業機械」「電気電子」3分野が統合 |
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建設 |
型枠施工、鉄筋組立、左官、内装仕上げ、土工など |
|
|
造船・舶用工業 |
船体の溶接、塗装、組立て、配管などの造船工程 |
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自動車整備 |
自動車の点検、整備、修理、車検対応など |
|
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航空 |
手荷物の積み下ろし、貨物仕分け、航空機誘導など |
空港内の地上支援作業 |
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宿泊 |
フロント対応、清掃、ベッドメイキング、レストラン業務など |
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農業 |
農作物の栽培、収穫、出荷、畜産業務(給餌・清掃)など |
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漁業 |
水産物の収穫・選別、養殖施設管理、網の修理など |
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飲食料品製造業 |
食品の加工、包装、品質検査、製造ライン作業など |
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外食業 |
厨房での調理補助、接客、レジ対応、洗浄作業など |
|
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林業 |
森林の伐採、間伐、植林、木材の搬出・運搬など |
2024年3月追加分野 |
|
木材産業 |
製材、乾燥、木材加工、合板製造など |
2024年3月追加分野 |
|
自動車運送業 |
トラックなどによる貨物運搬、積み下ろし、配送業務など |
2024年3月追加分野 |
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鉄道 |
軌道整備、車両整備、電気設備、駅構内業務など |
2024年3月追加分野 |
追加が検討されている3分野と従事できる業務
政府は2025年5月、特定技能制度の対象分野として新たに3業種を追加する方針を明らかにしました。
- ・物流倉庫の管理
- ・廃棄物処理
- ・リネン製品の供給
これにより、特定技能制度の対象分野は、16分野から19分野に拡大することとなります。政府は、2025年12月の閣議決定を目指しており、施行は2027年を予定しています。ここでは、各分野で想定される具体的な業務内容をご紹介します。
物流倉庫の管理
物流倉庫の管理分野は、EC市場の拡大や物流拠点の増加により出荷量が急増しているにも関わらず、人手不足が常態化しています。既に多くの外国人アルバイトが従事しており、特定技能の対象となることで長期的・安定的な雇用が可能になります。
具体的な業務としては以下のとおりです。
- ・仕分け・ピッキング作業
- ・入出庫・棚入れ管理
- ・ラベル貼付・梱包作業
- ・出荷準備および搬送補助 など
廃棄物処理
廃棄物処理分野は、従事者の高齢化や若年層の業界離れ、リサイクル・ごみ処理需要の増加といった構造的な課題を抱えています。生活インフラを支える重要な業務である一方で、安定的な人材確保が課題となっています。
具体的な業務としては以下のとおりです。
- ・ごみの分別・選別(資源、可燃、プラスチックなど)
- ・中間処理施設での搬送、圧縮、梱包
- ・ごみ収集車への積み込み・回収補助
- ・リサイクル工程での仕分けやライン作業
- ・焼却・破砕施設での簡易作業 など
リネン製品の供給
リネン供給分野とは、ホテルや医療・介護施設などで使用されるシーツやタオル、ナース服といったリネン製品の回収、洗濯、仕上げ、再配送を行う一連のサービスを指します。
具体的な業務内容としては以下のとおりです。
- ・リネン製品の回収・仕分け
- ・産業用洗濯機を使った洗浄
- ・高温プレスによる仕上げ
- ・各施設への再供給・納品 など
特定技能外国人の活用を検討する際のポイント
企業が特定技能外国人を活用するためには、制度の法的要件の理解と、現場での受入れ準備を整える必要があります。とくに、押さえておくべきポイントは次のとおりです。
- ・受入れ機関としての基準を満たす:日本人と同等以上の報酬での雇用契約、社会保険の適正加入、5年以内に出入国・労働関連法令違反がないことなど、法的な適格性が審査されます。
- ・支援体制の構築(または登録支援機関との連携):外国人材が入国する前後には、生活ガイダンス、住宅支援、日本語学習支援、苦情対応など、幅広い支援業務が義務づけられています。登録支援機関へ委託することが一般的です。
- ・現場での教育・異文化対応:現場での受け入れ態勢を整えることも欠かせません。多言語の作業マニュアル、安全教育の実施、外国人と日本人従業員双方への異文化理解の促進などが求められます。
これらの準備が不十分なまま採用を進めると、制度上の不備や現場トラブルに発展するリスクもあるため、採用前の計画段階でしっかりと体制を整えておくことが、外国人材の安定的な雇用と活躍に直結します。
まとめ
特定技能制度は、慢性的な人手不足に悩む日本企業にとって、ますます重要な制度となりつつあります。今回新たに3分野が追加される見通しとなったことで、より外国人材を活用するチャンスが広がっているといえるでしょう。
ただし、特定技能外国人の受け入れには、制度理解はもちろん、実務上の手続きや支援体制の構築といった準備が欠かせません。自社ですべてを対応することは現実的ではないため、あらかじめ専門家や登録支援機関に相談することをおすすめします。
さむらい行政書士法人では、特定技能制度に関する申請支援や制度導入に向けたアドバイス、登録支援機関との連携支援など、一貫したサポートを提供しています。外国人材の採用をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応
無料相談
「さむらい行政書士法人」は特定技能ビザなどの入管申請を専門とする行政書士法人です。特定技能ビザ申請のアウトソーシングや、特定技能支援計画の作成支援と支援計画の運用サポートも行っております。
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