ビルクリーニング会社が特定技能2号の外国人を雇うには?試験や要件を解説
ビルクリーニングは、建物内を綺麗に保つために欠かせない業種です。
近年では、法律で定期的な清掃が義務付けられている建物が増えており、ビルクリーニング業務のニーズが高まっています。
ビルクリーニング分野は、景気に左右されにくく安定した職業である一方、慢性的に人手が不足しており、作業員の負担増大や高齢化が大きな課題となっています。
このような状況を打開するために、新たな労働力として有能な外国人材の獲得に注目が集まっています。
そこで、ビルクリーニング会社が特定技能2号の外国人を雇う方法について解説します。
特定技能「ビルクリーニング」2号の資格を取得する方法についてもまとめたので、ぜひ参考にしてくださいね!
特定技能「ビルクリーニング」とは
特定技能「ビルクリーニング」とは、ビルクリーニング分野における深刻な人手不足を解消するために、2019年4月に創設された在留資格です。
では、そもそも『特定技能』とはどのような在留資格なのでしょうか?
特定技能「ビルクリーニング」と合わせて、特徴をチェックしていきましょう!
特定技能とは
在留資格「特定技能」は、国内人材を確保することが困難な状況にある産業分野において、有能な外国人を受け入れることを目的として創設されました。
まずは、在留資格「特定技能」の特徴について解説していきます。
日本で人出不足が深刻な分野で働いてくれる外国人のための就労在留資格
日本では「ビルクリーニング」「建設」「介護」など、さまざまな分野で慢性的に人手が不足しており、人材獲得競争が激しいのが現状です。
とくにビルクリーニング分野では、とりわけ高齢化が進んでおり、若い外国人材の獲得に注目が集まっています。
在留資格「特定技能」は、外国人材の技能レベルに応じて「1号」「2号」に区分されます。
特定産業分野において1号は12分野・2号は11分野にわたる
人材を確保することが困難な産業分野を「特定産業分野」といい、1号は12分野・2号は「介護」を除く11分野にわたります。
12種類の特定技能は、以下の通りです。
|
特定技能の分野 |
特徴 |
|---|---|
|
ビルクリーニング |
・清掃業務(日常清掃、定期清掃など) ・消毒、殺菌などの感染症防止対策 ・建物内外の警備や巡回などの保安業務 ・建物内の設備全般の点検業務 ・「特定建築物」の衛生管理など |
|
介護(※1号のみ) |
・「入浴介助」「食事介助」などの身体介護 ・介護に付随する業務 ・介護士、看護助手として従事可能 |
|
工業製品製造業 |
・素形材区分:金属やプラスチックなどに熱や圧を加えて加工したものを、部品や部材に加工する業務 ・産業機械製造区分:産業用の機械全般を製造する業務 ・電気・電子情報関連産区分:機械加工や電子機器の組み立てなど |
|
建設業 |
・大工、内装、左官などの業務 ・業務区分は「土木」「建築」「ライフライン・設備」に分かれている |
|
造船・舶用工業 |
・船の製造にまつわる業務 ・業務区分は「造船」「溶接」「塗装」「舶用機械」「舶用電気電子機器」「鉄工」「仕上げ」「機械加工」「電気機器組立て」に分かれている |
|
自動車整備 |
・自動車の点検や分解整備などの業務 ・自動車整備に付随する業務 |
|
航空 |
・航空機にまつわる業務 ・業務区分は「空港グランドハンドリング」「航空機整備」に分かれる |
|
宿泊 |
・宿泊施設のフロントや広報、接客など ・風俗営業法に規定されている施設や、ベッドメイキングがメインの業務は不可 |
|
農業 |
・農業にまつわる業務 ・業務区分は「耕種農業」「畜産農業」に分かれる |
|
漁業 |
・業務区分は「漁業」「養殖業」に分かれる ・両方の業務に従事したい場合は、2つの試験に合格すること |
|
飲食料品製造業 |
・飲食料品製造全般(製造、加工、安全衛生)に従事できる ・在留者数が多く、人気が高い分野 |
|
外食業 |
・飲食物調理、店舗管理、接客など ・ホテル併設のレストランで配膳業務を依頼したい場合も可能な在留資格 |
特定技能「ビルクリーニング」が導入された背景
厚生労働省の調査によると、65歳以上の清掃従事者がビルクリーニング分野の約4割を占めています。
長期的な視野で考えれば、今後の人材不足を加速させる要因となり、ビルクリーニング業務が適切に行われなくなってしまいます。
作業員の負担増大や今後の人手不足を解消すべく、政府は「特定技能制度」を設置し、外国人労働者の雇用を積極的に行っているのです。
特定技能「ビルクリーニング」の1号と2号の違い
在留資格「特定技能」は、外国人材の専門性や技術レベルに応じて「1号」「2号」に区分されます。
「特定技能「ビルクリーニング」1号・2号の要件や待遇の違いを知りたい!」という方は、次からの内容をしっかりとチェックしておきましょう!
特定技能「ビルクリーニング」1号の要件
まずは、特定技能「ビルクリーニング」1号の要件について解説します。
特定技能「ビルクリーニング」1号を取得するには、2つの方法があります。
- 「ビルクリーニング」分野特定技能1号評価試験+日本語試験に合格する
- 技能実習2号から在留資格を変更(移行)する
次からは、取得方法の内容を詳しくみていきましょう!
1.「ビルクリーニング」分野特定技能1号評価試験+日本語試験の合格
特定技能「ビルクリーニング」1号を取得する1つ目の方法は、2つの試験に合格することです。
試験の概要は、以下の通りです。
|
①技能試験(判断試験+作業試験) |
【判断試験】 【作業試験】 ②ガラス面の定期洗浄作業 ③洋式大便器の日常清掃作業 ・試験時間 すべて合わせて12分(10分超過で減点) |
|---|---|
|
合格基準 |
技能試験が満点の 60%以上、かつ作業試験も満点の60%以上 |
|
②「日本語能力試験」または |
【日本語能力試験】 ・書く 【国際交流基金日本語基礎テスト】 ・「文字と語彙」「会話と表現」「聴解」「読解」の4セクションで構成された試験(各12問) ・問題数 50問 ・試験時間 60分 ・出題形式 CBT方式 |
|
合格基準 |
【日本語能力試験】 N4以上 【国際交流基金日本語基礎テスト】 250満点中200点以上 |
最近では、日本語能力試験のほかに「国際交流基金日本語基礎テスト」に合格することも可能とされています。
国際交流基金日本語基礎テストは、「ある程度日常会話ができ、生活に支障がない程度の能力」があるかを判定する試験です。
日本語能力試験に比べて開催日が多く、日本ではほぼ毎日開催されています。
2.技能実習2号から在留資格を変更(移行)する
2つめの方法は、「技能実習2号」から在留資格を変更(移行)することです。
※技能実習2号…1993年に導入された技能実習制度で、一定期間に技能実習を行い、要件を満たすことで取得できる在留資格
2019年4月に新しく在留資格「特定技能」が導入されたことにより、「技能実習2号」を有する外国人は「特定技能1号評価試験」が免除され、技能実習2号から在留資格を変更(移行)できるようになりました。
特定技能「ビルクリーニング」2号の要件
続いて、特定技能「ビルクリーニング」2号の要件について解説します。
特定技能「ビルクリーニング」2号を取得する方法は2つあります。
- 「ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験」に合格する
- 「ビルクリーニング技能検定1級試験」に合格する
次からは、取得方法の内容を詳しくみていきましょう!
【必須】現場管理の実務経験(2年以上)
上記の試験を受験するには、以下の要件が必要です。
- 特定技能1号の資格を有していること
- ビルクリーニング業務や現場管理の実務経験(2年以上)があること
2号は熟練した技能が求められるため、指導者として一定の実務経験を積む必要があります。
1.ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験に合格する
「ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験」では、学科試験と実技試験に合格することで取得できます。
それぞれの点数が「満点の65%以上、合計点が130点以上(130点満点中)」を合格基準としています。
2.ビルクリーニング技能検定1級試験に合格する
「ビルクリーニング技能検定1級試験」においても、学科試験と実技試験に合格することで取得できます。
原則として、「実技試験が60点以上、学科試験は65点以上(100点満点中)」を合格基準としています。
特定技能1号と2号の待遇の違い
ここまで、特定技能「ビルクリーニング」には1号と2号があり、それぞれ要件が異なるとお伝えしました。
では、特定技能1号と2号では、待遇にどのような違いがあるのでしょうか?
次からは、それぞれの待遇の違いについてみていきましょう!
特定技能1号と2号の比較表
特定技能「ビルクリーニング」の1号と2号の違いは、以下の通りです。
|
1号 |
2号 |
|
|---|---|---|
|
在留期間 |
・1年、6カ月、4カ月ごとの更新 ・上限5年まで |
・3年、1年、6カ月ごとの更新 ・制限なし |
|
求められる技能 |
・指導者の指示、監督を受けながら従事すること |
・熟練した技能を有し、複数の技能者を指導すること |
|
家族の帯同 |
不可 |
条件を満たせば可能 |
|
外国人支援 |
支援計画の策定実施は義務 |
支援計画の策定実施は不要 |
|
永住権の取得 |
不可 |
目指せる |
|
日本語能力試験 |
あり |
なし |
可能な業務内容の違い
特定技能「ビルクリーニング」は、1号・2号の区分によって従事できる業務内容が違います。
それぞれの違いは、以下の通りです。
|
特定技能1号 |
・住宅を除き、多数の人々が利用する建築物内部の清掃業務(床、内壁、天井、洗面所、トイレなど) |
|---|---|
|
特定技能2号 |
・1号の業務内容と同じ ・現場の管理業務(計画作成、進行管理など) |
「ビルクリーニング」というと、「清掃業務のみ」というイメージが強いですが、特定技能「ビルクリーニング」では、宿泊施設のベッドメイク業務も認められています。
2号は家族帯同などの優遇がある
特定技能2号では、家族の帯同が可能です。
条件をクリアすることで、本国から配偶者と子を呼び寄せることができます。
2号であれば永住権取得が可能になる
永住権の取得要件には、「原則として、10年間日本に在留すること」があげられます。
特定技能1号で在留した期間はカウントされないため、特定技能2号を取得後に10年間日本に滞在することで永住権を申請できます。
他にも満たすべき要件はありますが、「日本で暮らしながらビルクリーニング業界で活躍したい!」とお考えの方は、ぜひ永住権の取得を目指してみてはいかがでしょうか。
特定技能「ビルクリーニング」2号の資格を取得するには
特定技能「ビルクリーニング」2号の資格を取得すれば、家族の帯同や永住権の取得を目指せます。
そのため、「特定技能2号を取得して、日本の安定したビルクリーニング業界で働きたい!」とお考えの方も多いのでは?
では、特定技能「ビルクリーニング」2号を取得するにはどうすればよいのでしょうか?
ここからは、建設分野の2号取得の流れや必要書類、試験について詳しく解説していきます。
特定技能「ビルクリーニング」2号資格取得の流れ
まずは、特定技能「ビルクリーニング」2号資格取得の流れをみていきましょう。
「2号資格をスムーズに取得する方法が知りたい!」という方は、次からご紹介する内容をしっかりとチェックしてくださいね!
取得の流れ
取得の流れは、以下の通りです。
- ビルクリーニング業務や現場管理の実務を「2年以上」経験する
- 「ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験」または「ビルクリーニング技能検定1級試験」に合格する
- 2号資格の要件を満たしたうえで、在留資格の申請をする
- 出入国在留管理庁による在留資格の審査を受ける
- 「在留資格認定証明書」の交付を受ける
ただし、特定技能「ビルクリーニング」2号資格は、要件をクリアして試験に合格するだけでは取得できません。
出入国在留管理庁による「在留資格の審査」をクリアする必要があります。
在留資格の審査は手続きが複雑なため、ビルクリーニングに従事しながら自分で申請を行うのは、とてもハードルが高いです。
「スムーズに在留資格の審査をクリアしたい!」とお考えの方は、ビザ専門の行政書士に依頼しましょう。
必要書類
ここでは、特定技能1号から「特定技能2号」に変更する際の、必要書類をご紹介します。
必要書類は、以下の通りです。
【外国人材が用意する書類】
- 住民税の課税証明書(直近1年分)
- 住民税の納税証明書(未納が無いもの)
- 源泉徴収票の写し(課税証明書の所得と同じ年度のもの)
- 国民健康保険証(直近1年分)
- 国民健康保険の納付証明書
- 国民年金の領収書、納付状況が分かる書類(直近2年分)
- 健康診断の結果票
- 証明写真
- 「特定技能2号評価試験」または「ビルクリーニング技能検定1級試験」の合格証明書の写し
- パスポート(提示)
- 在留カード(提示)
【会社が用意する書類】
- ビルクリーニング分野における特定技能外国人の受入
- れに関する誓約書
- 「建築物清掃業登録証明書」または「建築物環境衛生総合管理業登録証明書」
- 協議会の構成員であることの証明書
- 登記事項証明書
- 業務執行に関与する役員の住民票
- 労働保険料等の納付証明書
- 社会保険料納入状況回答票又は健康保険・厚生年金保険料領収証書の写し(申請する月の前々月まで24ヶ月分)
- 法人住民税の納税証明書(直近1年分)
- 税務署発行の納税証明書(その3)
取得にかかる費用と日程
所得にかかる費用と日程は、以下の通りです。
【費用】
・「特定技能2号評価試験」の受験料16,500円、合格証明書交付手数料11,000円
・「ビルクリーニング技能検定1級試験」23,700円
・「在留資格の申請」を依頼する場合は10万円程度
【日程】試験結果が届くまで2週間、在留資格の申請審査に2週間から1カ月
1.ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験について
「ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験」の概要は、以下の通りです。
|
受験資格 |
・特定技能1号の資格を有していること ・ビルクリーニング業務や現場管理の実務を「2年以上」経験すること |
|---|---|
|
試験内容(日本語によるペーパーテスト) |
【学科試験(60分)】 【実技試験(90分)】 |
|
試験日程 |
・第4回は2025年3月27日(木)(予定) ※3カ月おきに実施予定 |
|
難易度と合格率 |
・第1回 合格率 10% ・第2回 合格率 27.3% ・第3回 合格率 6.7% ・難易度が高めの資格 |
2.ビルクリーニング技能検定1級試験について
「ビルクリーニング技能検定1級試験」の概要は、以下の通りです。
|
受験資格 |
・実務経験5年以上を有する者 ・2級の技能検定に合格した者で、合格後1年以上の実務経験を有する者 ・3級の技能検定に合格した者で、合格後3年以上の実務経験を有する者 ・建築物衛生管理科の職業訓練指導員免許を有する者 ・ビルクリーニングに関する短期課程の普通職業訓練で総時間700時間以上のものを修了した者で、4年以上の実務経験を有する者 |
|---|---|
|
試験内容(CBT試験) |
【学科試験(60分)】 ・択一方 25問 【実技試験】 ・弾性床表面洗浄作業 19分 ・繊維系床部分洗浄作業 12分 ・ 壁面洗浄作業 10分 ・実技ペーパーテスト 60分 |
|
試験日程 |
【受験受付】 【実技作業】 【学科試験、実技ペーパー(1・2級のみ)】 ※2025年の受検案内・申請書配布は、7月頃の予定 |
|
難易度と合格率 |
・2023年 合格率 38.6% ・2022年 合格率 41.4% ・2021年 合格率 48.0% ・難易度がやや高め |
資格試験で合格するためには
ビルクリーニング分野の2つの試験は、どちらも難易度が高く、合格率が低くなっています。
では、特定技能「ビルクリーニング」2号の試験に合格するためには、どのような対策を行えばよいのでしょうか?
次からは、資格試験合格のためにできることについてみていきましょう。
合格のためにできること
公益社団法人全国ビルメンテナンス協会が運営している「ビルメンWEB」では、過去の試験問題の一部を公開しています。
例えば、
【ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験】
・学科試験の参考問題
・実技試験の参考問題
【ビルクリーニング技能検定1級試験】
・2024年度の試験問題を一部公開している
・学科試験・実技ペーパーテスト問題
・実技(作業試験)問題
上記の内容をしっかりと確認し、試験に挑みましょう!
最近では、試験のためのe-ラーニングもある
ビルクリーニング分野の資格取得を目指す外国人材のために、最近では試験に役立つe-ラーニングもあります。
例えば、
- ビルクリーニング業界でよく使用する日本語が学べる教材
- 「ビルクリーニング技能検定学科試験」のCBT試験対策
- ビルクリーニング作業を動画で学べる教材など
時間や場所に関係なく、すきま時間で学習できるe-ラーニングが豊富です。
在留資格をとる上での注意点
在留資格をとるうえで、注意しておきたい点が3つあります。
- 在留資格の審査があるので、資格が取れるという保証はない
- 在留期間の超過に注意
- 会社との相談や協力が必要
これらの注意点をしっかりと知ったうえで、2号取得を目指しましょう。
1.在留資格の審査があるので、資格が取れるという保証はない
ビルクリーニング分野の資格は、条件クリアと試験合格だけでは取得できません。
もうひとつの条件として、「出入国管理局による在留資格の審査をクリア」しなければ、資格を取得できないのです。
在留資格の申請手続きはとても複雑です。
日本語で記載する書類を期間内にいくつも提出しなければならず、さらに書類に不備・不足があれば、不許可のリスクも高まります。
まだ日本での生活に慣れていない外国人材にとっては、仕事や試験勉強をしながら在留資格の申請手続きを行うのは、精神的・肉体的にも負担がかかります。
外国人材を採用したい企業においても同様で、書類を集めるのに時間がかかり、事務的な処理に手間がかかります。
さらに、不許可となって再申請となった場合は、在留期間などとの兼ね合いもあり、外国人人材の採用そのものが不可能となるリスクが高まります。
「自分で在留資格の申請ができる自信がない」「申請の事務作業を省略したい」という方は、ビザ専門の行政書士に相談することをおすすめします。
2.在留期間の超過に注意
今現在、お持ちの在留資格には、決められた在留期間があります。
特定技能「ビルクリーニング」2号資格を取得するためには、一定の実務経験がなければ申請できません。
2号取得を目指している方は、在留期間を超過しないよう注意が必要です。
3.会社との相談や協力が必要
在留資格の申請や更新には、会社が用意する書類が多数あります。
資格取得には会社の協力が不可欠なため、日頃からしっかりとコミュニケーションを取っておきましょう。
外国人の特定技能「ビルクリーニング」を受け入れる企業について
ビルクリーニング分野の特定技能1号・2号を雇用する企業は、「特定技能所属機関(受入機関)」と呼び、受け入れに関する要件や手続きなどが必要となります。
では、ビルクリーニング分野で特定技能ビザを持つ外国人材を採用する場合、どのような特徴があるのでしょうか?
まずは、受け入れ基準や手続きなどについて解説します。
受け入れ基準
特定技能の外国人材の受入機関として、クリアが必要な受け入れ基準は3つあります。
- ビルクリーニングとして事業登録を行う
- 協議会へ加入する
- 直接雇用をする
次からは、内容を詳しくみていきましょう。
「建築物清掃業」または「建築物環境衛生総合管理業」の登録を受けている
特定技能ビザを持つ外国人材を受け入れる場合、以下のどちらかの事業登録が必要です。
- 【建築物清掃業】申請手数料 35,000円
- 【建築物環境衛生総合管理業】申請手数料 45,000円
協議会へ加入する
「ビルクリーニング分野特定技能協議会」への加入が必要となります。
入会する際に必要な書類は、以下の通りです。
- 入会申請書
- 採用する外国人の在留カード(生年月日、氏名などは黒塗り)
- 特定技能1号試験の合格証書
- 返信用封筒
厚労省の「生活衛生課」へ郵送しましょう。
直接雇用をする
ビルクリーニング分野では、派遣雇用が認められていません。
外国人本人が派遣での雇用を希望した場合でも、直接雇用しかできない旨を伝えましょう。
受け入れ企業が行う手続き
特定技能で外国人材を受け入れる場合、受け入れ前後に手続きが必要となります。
では、どのような手続きが必要なのでしょうか?
外国人材の受け入れを検討している企業は、ここでしっかりと手続き方法を確認しておきましょう。
受け入れ前の手続き
国内に在留している外国人材の場合、以下の手続きが必要です。
- ビルクリーニングとしての事業登録
- ビルクリーニング分野特定技能協議会へ加入
- 選定した特定技能外国人と雇用契約を締結
- 入社前準備(事前ガイダンス、個人健康診断実施)
- 特定技能受入計画の認定申請(オンライン申請可)
- 特定技能外国人の支援計画の策定
- 「在留資格変更許可申請」または「在留資格認定証明書交付申請」(オンライン申請可)
受け入れ後の手続き
受け入れ後の手続きは、以下の通りです。
- 1号特定技能外国人受入報告書の提出(受け入れ後、1カ月以内に提出すること)
- 受入後講習の受講(6カ月以内に受講する)
受け入れする企業が注意すること
続いて、受け入れ企業が注意すべき点が以下の3つになりますので、あらかじめ確認しておきましょう。
- 外国人に従事させる業務が対象職種の業務にあたるか確認する
- 受け入れ後も継続的に外国人支援(または委託)をする必要がある
- 特定技能に関する二国間協定に注意
外国人に従事させる業務が対象職種の業務にあたるか確認する
特定技能1号2号は、対象職種の業務内容が定義されています。
「主な業務内容」及び「主に想定される関連業務」以外の仕事に従事することはできないため、しっかりと確認しておきましょう。
受け入れ後も継続的に外国人支援(または委託)をする必要がある
外国人材の受け入れ後も、継続的に外国人支援が義務付けられています。
例えば、
- 在留資格更新手続き
- 住居契約時の連帯保証人など
このような外国人支援は、「登録支援機関」に委託することも可能です。
特定技能に関する二国間協定に注意
二国間協定を締結している国の特定技能外国人を受け入れる場合、その内容に沿って手続きを進めなければなりません。
二国間協定は、違法行為を働く仲介業者の介在を防ぐために、日本と該当国が共同で取り決めを交わしている協定です。
外国人材の出身国が対象国に該当するか、あらかじめ確認していきましょう。
特定技能を受け入れる場合は行政書士に相談しよう
特定技能外国人を受け入れるには、幅広い分野での知識や労力が必須です。
複雑な書類提出など、細かい規則に沿って手続きを行わなければなりません。
書類や手続きに不備があった場合は、不許可のリスクも高まります。
再手続きとなれば、受け入れまでに多くの期間が発生するため、外国人材の採用にも影響を及ぼす可能性があります。
リスクを回避するためにも、特定技能外国人を受け入れる場合は専門の行政書士に相談しましょう。
特定技能外国人の受け入れに詳しい行政書士の的確なサポートを受けることで、スムーズな受け入れが期待できます。
まとめ
今回は、特定技能「ビルクリーニング」2号の資格を取得する方法について解説しました。
特定技能「ビルクリーニング」2号を取得する方法は2つあります。
- 「ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験」に合格する
- 「ビルクリーニング技能検定1級試験」に合格する
2号資格取得の要件は、以下の通りです。
|
要件 |
特徴 |
|---|---|
|
実務経験(2年以上)が必須 |
ビルクリーニング業務や現場管理の実務経験(2年以上)が必要 |
|
特定技能1号の資格を有していること |
【1号資格の取得方法】 ・「ビルクリーニング」分野特定技能1号評価試験+日本語試験に合格する ・技能実習2号から在留資格を変更(移行)する |
|
①もしくは②が必須 ①ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験に合格する ②ビルクリーニング技能検定1級試験に合格する |
【ビルクリーニング分野特定技能2号評価試験】 現場責任者として必要な知識を問う試験 ・実技試験(90分) 現場責任者として必要な清掃業務、業務管理、人材管理及び財務管理の能力を問う試験 ・合格基準 それぞれの点数が「満点の65%以上、合計点が130点以上(130点満点中) 【ビルクリーニング技能検定1級試験】 ・学科試験(60分) 真偽法 25問、択一方 25問 ・実技試験 弾性床表面洗浄作業 19分 繊維系床部分洗浄作業 12分 壁面洗浄作業 10分 実技ペーパーテスト 60分 ・合格基準 原則として、「実技試験が60点以上、学科試験は65点以上(100点満点中)」 |
ビルクリーニング会社が特定技能2号の外国人を雇う方法は、以下の通りです。
|
要件 |
特徴 |
|---|---|
|
ビルクリーニングとして事業登録を行う |
①もしくは②への登録が必要 ①建築物清掃業(申請手数料 35,000円) ②建築物環境衛生総合管理業(申請手数料 45,000円) |
|
協議会へ加入する |
「ビルクリーニング分野特定技能協議会」への加入が必要 |
|
直接雇用をする |
外国人材の「派遣雇用」は不可 ※外国人本人が派遣での雇用を希望した場合、直接雇用しかできない旨を伝えること |
|
受け入れ前後の手続き |
【受け入れ前】 ・ビルクリーニングとしての事業登録 ・ビルクリーニング分野特定技能協議会へ加入 ・選定した特定技能外国人と雇用契約を締結 ・入社前準備(事前ガイダンス、個人健康診断実施) ・特定技能受入計画の認定申請(オンライン申請可) ・特定技能外国人の支援計画の策定 ・「在留資格変更許可申請」または「在留資格認定証明書交付申請」(オンライン申請可) 【受け入れ後】 ・1号特定技能外国人受入報告書の提出(受け入れ後、1カ月以内に提出すること) ・受入後講習の受講(6カ月以内に受講する) |
特定技能外国人を受け入れるには、幅広い分野での知識や労力が必要となり、書類や手続きに不備があった場合は、不許可のリスクも高まります。
リスクを回避するためにも、特定技能外国人を受け入れる場合は専門の行政書士に相談しましょう。
行政書士に依頼するメリットは、以下の通りです。
- 複雑で難しい申請書類を確実に作成してもらえるため、書類不備の心配が不要
- 最新情報に詳しく、在留資格の審査基準に沿って申請できるため、不許可のリスクを回避できる
- 書類作成や申請手続きなど、申請にかかる時間や労力を最小限に抑えられる
- 特定技能外国人の雇用から雇用後の支援まで、トータルで支援を受けられる事務所もある
ぜひ今回ご紹介した内容を参考にして、特定技能「ビルクリーニング」2号の資格取得や、特定技能2号の外国人材の雇用を目指してくださいね!
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応
無料相談
「さむらい行政書士法人」は特定技能ビザなどの入管申請を専門とする行政書士法人です。特定技能ビザ申請のアウトソーシングや、特定技能支援計画の作成支援と支援計画の運用サポートも行っております。
無料相談を行っていますので、まずはお気軽にご相談ください。
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