トップページ > よくあるQ&A > 相続財産目録の作成は行政書士に依頼すべき?

相続財産目録の作成は行政書士に依頼すべき?

相続財産目録とは、相続財産の種類や金額(評価額)を一覧にしてまとめたものです。

 

相続財産目録は相続手続きをする上で必ず作成しなければいけないものではありません。ただ、相続財産がすべてわかっていなければ、相続人全員が納得する遺産分割協議はできないと思います。

 

また、相続財産目録を作っておけば、相続税の申告の時にもとても便利ですので、ぜひ作成しておくことをおすすめします。

 

では、相続財産目録の作成はいつ、どのように作成すればよいのか。行政書士等の専門家に頼むべきなのかについてご説明していきたいと思います。

相続財産目録の作成は死亡前でも後でもOK!

相続財産目録の作成は死亡前でも後でも問題ありません。ご本人が亡くなる前に相続することになるご家族のためご自分で作成おきたい!という場合でも、家族が亡くなったから遺産分割協議や相続税の申告のために作成したい!という場合、どちらでもOKです。

相続財産目録の作成は誰がしてもOK

たまに、相続財産目録は手書きじゃなくていいんですか?という質問をいただきますが、そんなことはありません。恐らく、法改正前の自筆証書遺言に添付の相続財産目録の話をされているのだと思います。

 

確かに、平成31年の法改正前は、自筆証書遺言(全て自分で記入をして作成する遺言書)は財産目録も手書きで書く必要がありました。

 

しかし、現在は自筆証書遺言の財産目録も手書きで書かなくても大丈夫になっていますので、ワードやエクセルで、作成することが可能です。

 

つまり、行政書士等の専門家に依頼して作成したものを手書きで書き直す必要等もありません。

相続財産目録の作成には相続財産の調査が必要!

当り前じゃないかと思われる方もいらっしゃると思いますが、相続財産目録の作成には相続財産の調査が必要です。

 

亡くなる前に自分で作成する場合等は特に「相続財産なんで自分がすべて知っている」と思われるかもしれませんが、必ず調査を行うべきです。

 

相続財産目録には、相続財産の種類だけでなく、所在や数、金額等をすべて記載しなければなりません。また、ご本人であっても過去に使っていたが今はほとんど使っていない銀行口座等、忘れてしまっているものがあるかもしれません。

 

相続財産目録の作成をする場合は、だれが、いつ、作成する場合でも必ず相続財産の調査をするようにしましょう。

ミスなくやるなら相続財産目録の作成は行政書士に依頼した方がいい!

相続財産目録には決まった書式等はありませんが、それぞれの遺産を特定できるよう、正確に作成していかなければなりません。

 

また、相続財産目録の作成の前提となる相続財産の調査は数多くの書類を集めて、役所や金融機関で面倒な手続きをしなければならず、時間も手間もかなりかかります。

 

ただ、こうした相続財産の調査や相続財産目録の作成は行政書士等の専門家に依頼することが可能です。

 

行政書士等の専門家に依頼すれば、かわりに戸籍謄本等の必要な書類の収集から役所や金融機関での調査、調査完了後の相続財産目録の作成まで、すべて代わりに行ってもらえます。

 

相続財産目録の作成をしておいた方がよいとは思うけれど、自分でやるには手間がかかるし、時間もないという方や、相続財産目録の作成なんて難しそうと思われる方は、行政書士等の専門家のサポートを受けるのが良いでしょう。

 

依頼するための費用はかかりますが、その後の名義変更等の相続手続きまで一括してお願いすることも可能です。

 

相続する金額やかかる時間、将来のリスクや、そもそも自分自身で手続きできるのかどうか等を比較しながら、検討してみてください。

 

(相続財産目録の例)

相続財産目録(令和◯年◯月◯日現在)

 

1.不動産

  所在、種類、面積等 評価額(円) 備考
1

所在            ◯◯県◯◯市◯町◯丁目◯番地◯
家屋番号   ◯◯番◯の2
種 類    居宅
構 造    木造瓦葺2階建
床面積    1階 72.21㎡  2階 59.20㎡

10,000,000

 
2 所 在    ◯◯県◯◯市◯町◯丁目◯番地◯
家屋番号   ◯◯番◯の3
種 類    店舗・居宅
構 造    木造瓦葺2階建
床面積    1階 77.33㎡  2階 45.32㎡

8,000,000

 

不動産総額18,000,000円

2.預貯金、現金

  金融機関名、支店名、口座番号 種類 備考
3

◯◯銀行△△支店 普通預金(3333333)

6,000,000

 

4

◯◯銀行☓☓支店 普通預金(4444444)

5,500,000

 

現金・預貯金総額11,500,000円

 

3.その他資産(保険契約、株式、各種金融資産等)

  種類 評価額、支払予定額(円) 備考
5

〇〇生命 生命保険

3,000,000

(証券番号33A-002222) 保有数1000株

6

〇〇電力㈱ 株券

1,000,000

その他資産合計額4,000,000円

 

4.負債

  金融機関名、支店名、口座番号 種類 備考
7

住宅ローン残金(〇〇銀行△△支店)

500,000

 

8

借入金残金(㈱レレレ)

800,000

 

 負債合計額1,300,000円