E-2ビザ申請に必要な書類とは?書類準備を進める際の注意点も解説
アメリカでのビジネス展開を目指す方にとって、Eビザ(E1/E2)は有力な滞在手段です。しかし、申請には膨大な書類の準備が必要で、形式や翻訳のルールにも厳格な基準があります。特に、どの書類が共通で、どの書類がビザの種類ごとに異なるのかを正しく把握しておくことは、申請準備の出発点です。
本記事では、Eビザ取得に必要な書類をカテゴリごとに整理し、申請前に確認しておくべき実務上の注意点もあわせて解説します。
まず押さえておきたい!Eビザ(E1/E2)に共通する提出書類
E-1ビザ・E-2ビザを問わず、アメリカのEビザ申請にはまず共通して提出が求められる書類があります。これらは「申請者本人の情報」「企業情報」「事業計画と財務関連」などに関わるもので、すべての申請者が備えておくべき基本的な資料です。
申請者本人に関する書類
申請者の身元や申請資格を証明する書類は、Eビザ審査の土台となる重要な情報です。不備があると、最初の段階で面接不可になる可能性もあるため、正確性が求められます。
<主な必要書類>
- ● パスポート:渡航期間+6ヶ月以上の残存期間があるもの
- ● 証明写真:5×5cm、白背景、6ヶ月以内に撮影したもの(眼鏡不可)
- ● 履歴書:職歴・業務内容を英語で詳細に記載
- ● オンライン申請書(DS-160):面接予約後に確認ページを印刷して持参
- ● ビザ申請料支払い証明(MRV Fee)
- ● 面接予約確認書
企業に関する資料
Eビザは企業を通じて発行されるため、法人の実態・経営内容を示す文書も厳格に求められます。特にグループ会社をまたぐ場合や親会社が日本企業の場合は、関連性が可視化されていることが鍵です。
<主な必要書類>
- ● 資本関係図:最終株主までの出資構造を明記
- ● 株主台帳:関連法人の所有状況を証明(必要範囲に注意)
- ● 組織図:申請者の役職と立ち位置が明確に分かる図解(英語記載)
- ● 現地法人の財務諸表(3年分):監査不要、単体のみ
- ● 連邦法人税申告書(Form1120など):Schedule Lを含む
事業計画・財務に関連する書類
ビジネスの将来性と持続性を判断する書類群です。数字の一貫性や、アメリカでの雇用創出計画、経済貢献の根拠が問われるため、説得力ある内容が求められます。
<主な必要書類>
- ● 事業計画書(5年間):売上・雇用・利益の推移を記載
- ● DS-156E(Part 1・2):米国受入企業の詳細と申請者情報を記載
- ● 資本金送金証明書:送金元・目的・証明書類(Bank Statementなど)
- ● 申請企業からの推薦レター:申請目的・同行家族の有無・ビザ発行理由を明記
E-1・E-2ビザで異なる追加書類
先述した書類を準備するだけではEビザ申請は不十分です。E1ビザとE2ビザは制度の目的が異なるため、それぞれ特有の書類提出が求められます。審査官が重点的に見るポイントにも差があるため、自身のビザタイプに応じた準備が必要です。
E-1ビザ(貿易駐在員)に求められる追加書類と
E-1ビザ申請のポイントは「実質的な日米間の継続的な貿易活動」が証明されるかどうかです。そのため、定量的なエビデンスが重要になります。
<主な必要書類>
- ● 貿易のエビデンス一覧表:直近6ヶ月の貿易取引を一覧形式で記載(送り状番号・金額など)
- ● 取引証明書類一式:送り状、船荷証券・航空貨物送り状、支払い証明など
- ● パイチャート:輸出入それぞれの国別割合を示した円グラフ(日米の比率を明示)
<留意点>
全体を通して、単発の取引ではなく「継続的・反復的な取引」を示すことがカギになります。ただし、件数が多い場合は代表的な取引をピックアップして提出しても構いません。
E-2ビザ(投資駐在員)に求められる追加書類
E-2ビザ申請のポイントは、「実質的かつリスクを伴った投資を通じて、現地経済に貢献する事業を行っているかどうか」です。したがって、資金の流れとビジネスの実体性に関する詳細な証明が必要です。
<主な必要書類>
- ● 投資エビデンス(以下のいずれか、または組み合わせ)
- 保有資産型:バランスシート、固定資産台帳、契約書・請求書・支払証明
- 買収型:買収契約書、送金証明書
- 経費積み上げ型:領収書や銀行口座明細
- ● 資金トレース資料:銀行取引明細、給与明細、不動産売却証明など
- ● 現地法人関連資料:新聞記事やWebサイトのスクリーンショット、事務所の賃貸契約書
- ● 雇用関連書類:全従業員のW-2、またはForm 941のコピー(1年分)
<留意点>
「なぜこの金額で足りるのか」「どこからの資金か」が論理的に説明できる構成が重要です。特に投資額と雇用創出数のバランスは、ビザ取得の成否を大きく左右します。
書類作成時の注意点とEビザ申請成功に向けた実務対策
書類を揃えることはEビザ申請のスタートラインに過ぎません。審査においては、内容の整合性・記載の正確性・フォーマットの適切さなど、「審査官の視点」を意識した準備が不可欠です。ここでは、失敗を回避するための実務的なチェックポイントと対策をご紹介します。
書類の英訳と翻訳証明|ミスを防ぐための基本知識
Eビザ申請書類の多くは日本語の原本を英訳する必要があります。特に以下のような書類は英訳が必須です。
- ● 戸籍謄本
- ● 履歴書
- ● 株主台帳
- ● 資本関係図
- ● 各種契約書・請求書・送金証明書
また、翻訳には条件が設定されていることもあり、自己翻訳ではその条件を満たさない可能性があります。翻訳ミスや不明確な表現は追加資料要求(INA221(g))につながるリスクが高いため、信頼できる翻訳サービスの利用や、専門家のチェックを受けることをおすすめします。
申請資料の一貫性と整合性|審査官が違和感を感じるポイントとは
提出資料は一見整っていても、情報間の「ズレ」や「矛盾」によって審査官の不信を招くことがあります。以下のようなポイントに注意しましょう。
<よくある整合性のズレ>
- ● 事業計画書の売上・雇用数と財務諸表の数字が合わない
- ● 履歴書の職務経歴とSupport Letterの役職が異なる
- ● 送金証明と資本金の記録に日付や金額の食い違いがある
- ● 株主台帳と資本関係図で所有比率が一致していない
これらの不一致は、申請内容の信憑性に直結するため、提出前に全書類を漏れなくチェックしましょう。特に一つひとつ書類を個別に見るのではなく、書類全体を通じて矛盾がないか確認することが重要です。
不備・遅延・却下を防ぐためのタイムライン管理と事前準備
Eビザ申請は、書類の分量が多いだけでなく、関係部署や第三者(翻訳業者・税理士・行政書士)との連携が必要なプロセスです。スケジュール管理を徹底することで書類提出の遅延を防いだり、却下された後の再提出も余裕を持って進めることができます。
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時期 |
行動 |
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申請の3〜4ヶ月前 |
書類一覧を確認/社内・外注先と準備体制構築 |
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2〜3ヶ月前 |
書類の収集・翻訳/事業計画書のドラフト作成 |
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1〜2ヶ月前 |
書類の精査・修正/DS-160・DS-156Eの入力開始 |
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1ヶ月前 |
面接予約/最終書類の提出とプリント確認 |
まとめ|書類の正確性がEビザ申請成功のカギ
アメリカのEビザ申請では、事業の実態や投資・貿易内容を正確に伝える書類の準備が、申請可否を大きく左右します。形式だけでなく、内容の整合性や翻訳の正確さも問われるため、細部にまで注意が必要です。
不備によるリスクを避け、確実な申請を進めたい方は、Eビザ申請に精通した専門家への相談が安心です。さむらい行政書士法人では、豊富な実績をもとに書類準備から面接対応まで丁寧にサポートしておりますので、お気軽にご相談ください。






