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アメリカEビザとLビザの違いとは?目的・期間・対象の違いをやさしく解説

アメリカに人材を派遣する際、「Eビザ」と「Lビザ」のどちらを選べばよいのか迷う企業は少なくありません。どちらもビジネス目的で利用される非移民ビザですが、要件や用途に違いがあります。

本コラムでは、それぞれのビザの特徴と違いを簡潔に整理し、選択の判断材料となる情報をわかりやすくご紹介します。

Eビザ・Lビザとは?それぞれの基本概要

EビザとLビザは、いずれもアメリカでの事業活動を目的としたビザですが、目的や要件は大きく異なります。ここでは、それぞれのビザの概要をみていきましょう。

Eビザとは(通商・投資に関するビザ)

Eビザは、アメリカと通商条約を締結している国の国民が利用できるビザで、日本も対象国に含まれています。

主に貿易(E-1)または投資(E-2)を目的として、企業の代表者や管理職、専門職などがアメリカでビジネス活動を行うために利用されます。

たとえば、日米間で一定規模以上の貿易を行っている企業が社員を派遣するケースや、日本の企業や個人がアメリカに投資し、そのビジネスの運営に関わるケースが該当します。

スタートアップや中小企業にも利用しやすく、比較的柔軟なビザ制度として知られています。

Lビザとは(企業内転勤者向けビザ)

Lビザは、多国籍企業における社内転勤を目的としたビザです。日本の企業に一定期間勤務していた社員が、アメリカの親会社・子会社・支店などに一時的に転勤する際に使われます。

このビザには、経営者や管理職が対象のL-1Aと、専門的な知識を持つ社員が対象のL-1Bの2種類があります。

銀行や商社のような大手企業での活用例が多く見られますが、近年では条件を満たす中小企業からの申請も増えています。

EビザとLビザの主な違い【比較表あり】

EビザとLビザはどちらもアメリカでのビジネス活動を目的としたビザですが、制度の性質や活用のしやすさは大きく異なります。ここでは主な違いを解説します。

ビザの目的と対象

項目

Eビザ

Lビザ

主な目的

通商・投資による事業運営

企業内転勤

対象

条約国の投資家、貿易企業の従業員

親会社・子会社間などの転勤者

主な職種

経営者、管理職、専門職

管理職(L-1A)/専門職(L-1B)

Eビザは、日本とアメリカ間の貿易や投資をもとに、現地で事業を運営することを目的としています。Lビザは、あくまで企業内の人材異動を前提とした制度で、米国支社への転勤を想定しています。

取得要件と審査の焦点

項目

Eビザ

Lビザ

審査の主なポイント

投資額、事業実態、企業の継続性

派遣元・先の企業関係、職務内容、企業規模

勤務実績の要件

不要(雇用直後でも申請可)

直前3年以内に1年以上の勤務が必要

企業要件

実質的な貿易・投資があること

関連会社間の明確な関係があること

Eビザでは、投資や貿易の実態が重視され、企業の信用性と事業計画が問われます。Lビザでは、企業の国際的な組織構造や管理体制が審査されやすく、中小企業にはハードルとなることもあります。

有効期間と滞在の上限

項目

Eビザ

Lビザ

ビザの有効期間

通常5年(更新可能)

初回最大3年、更新でL-1A:最大7年/L-1B:最大5年

滞在期間の扱い

入国ごとに最長2年(I-94で管理)

累積で上限年数まで滞在可(I-129Sで管理)

更新の制限

なし(実質的に無期限で更新可能)

上限に達すると一度帰国が必要

Eビザは更新に上限がないため、事業が継続していれば長期的な滞在が可能です。一方Lビザは滞在期間に上限があり、駐在期間が明確に区切られています。

家族帯同と配偶者の就労可否

項目

Eビザ

Lビザ

家族の帯同

可能(配偶者・子ども)

可能(配偶者・子ども)

配偶者の就労

可能(I-94にCOAコードが記載されていれば申請不要)

同上

どちらのビザも配偶者の就労が認められています。近年の制度改正により、I-94に適切なコードが記載されていれば、就労許可証(EAD)なしで働けるようになりました。

永住権への影響・つながりやすさ

項目

Eビザ

Lビザ

グリーンカードへの直接的な道

なし(別途申請が必要)

あり(特にL-1AはEB-1C申請可能)

優先度

低(EB-2/EB-3など)

高(L-1A → EB-1Cは労働認定不要)

Eビザから永住権への直接移行はできませんが、別の移民ビザに切り替えて申請することは可能です。対してL-1Aは、比較的スムーズにEB-1Cカテゴリーで永住権申請ができるため、長期滞在を視野に入れる企業にとっては有利な選択肢です。

申請時に気をつけたい注意点

Eビザ・Lビザの申請では、制度の理解不足や準備不足によって想定外の不許可や審査遅延が発生することもあります。ここでは、特に注意したいポイントを具体的にご紹介します。

曖昧な事業計画や準備不足に注意する

Eビザ・Lビザの申請では、単に必要書類が揃っているだけでは不十分であり、ビジネスの実態や申請者の職務内容が明確に説明できるかどうかが審査の大きなポイントになります。

たとえば、Eビザの場合では投資額の根拠が不明瞭であったり、事務所の契約や人員計画が曖昧だったりすると、「形式だけの投資」とみなされて却下される恐れがあります。

また、Lビザにおいても、日本法人とアメリカ法人の関係性を示す書類や、派遣される社員の役職・職務の説明が不十分だと、企業内転勤の要件を満たしていないと判断されることがあります。

職務内容とビザの種類が合っているか確認する

ビザの種類は、申請者がアメリカで担う役割に基づいて選ばなければなりません。なかには、実際の職務と一致しないビザで申請してしまい、不許可となるケースが少なくありません。

たとえば、L-1Aは管理職向けのビザですが、実際には管理的な業務をしていない社員に対して申請すると、「職務内容が不適切」として却下される可能性があります。また、Eビザにおいても、申請者の業務が一般的で補助的な内容にとどまっている場合、ビザの本来の趣旨に合致しないと判断されやすくなります。

古い情報や独自判断はトラブルのもと

ビザ制度は法律上の変更だけでなく、運用方針や審査基準も予告なく変化することがあるため、常に最新の情報に基づいた対応が求められます。

たとえば、配偶者の就労に関しては、以前は就労許可証(EAD)の取得が必要でしたが、現在はI-94に記載された特定のコード(E-2S、L-2Sなど)があれば、別途申請なしで就労が可能になっています。このような運用変更を見落とすと、無用な手続きや誤解を招くことがあります。

また、ネット上には古い情報や誤った情報も少なくありません。自己判断をせずに、専門家に相談をすることをおすすめします。

まとめ

EビザとLビザはどちらもアメリカでのビジネス展開に活用される重要な制度ですが、目的や要件には違いがあります。事業の内容や人材の職務によって、どちらが適しているかは変わってくるため、制度の特徴を正しく理解したうえでの選択が重要です。

とはいえ、実際の申請では準備や判断に迷うことも多くあります。ご自身で判断が難しいと感じた場合は、アメリカビザに精通した専門家に相談することをおすすめします。

さむらい行政書士法人では、Eビザ・Lビザに関する初回の無料相談も承っています。お気軽にご相談ください。

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