グリーンカード抽選プログラムの当選確率は?当選後に費用や英語力は必要?
アメリカでの就労を目指している方にとって、グリーンカード抽選プログラムは魅力的な選択肢の一つです。グリーンカードはアメリカで生活を始める上で大きなチャンスが得られますが、どれくらいの確率で当選するか、あるいは当選後の手続きをどうすれば良いかわからない方も多いでしょう。
本記事では、グリーンカード抽選プログラムへの応募を検討中の方に向けて、当選確率や当選後に掛かる費用などを詳しく解説します。
グリーンカード抽選プログラム(DVプログラム)とは?
グリーンカード抽選プログラム(Diversity Immigrant Visa Program)とは、一言でいうと、アメリカの永住権が抽選で当たるプログラムのことです。移民の多様性を目的として、1995年に誕生しました。
以来、移民の比較的少ない国に対して、年間5万件のグリーンカード(永住権)を抽選で発行しています。あくまで移民が少ない国を対象にしているため、イギリス、メキシコ、中国、韓国、インドなどの国籍の方は応募資格がありません。一方、日本は応募対象国となっています。
このプログラムは無料で応募でき、抽選に当選することで、アメリカで無期限滞在および、自由に就労が可能になります。したがって、アメリカでの生活を夢見る方にとって、まさにアメリカン・ドリームを体現できるプログラムといえるでしょう。
グリーンカード抽選プログラムの応募方法
グリーンカード抽選プログラムへ応募するには、「応募資格を満たすこと」「必要書類を準備すること」の2点があります。ここでは、応募資格と必要書類に分けて見ていきましょう。
応募資格
- 対象国での出生:DVプログラムの対象となる国で生まれた者※日本人は対象
- 教育/職業要件:以下のいずれかの要件を満たしていること
- 高校卒業以上の教育を受けていること
- 直近5年間のうち2年間の職業経験があり、その職業が2年以上のトレーニングを必要とするものであること
必要書類
- パスポートのコピー:応募者本人のパスポート(番号、発行国、及び有効期限が記載されたページ)のコピー
- 写真データ:以下の規格に合致する写真データ
- JPEG形式
- ファイルサイズ:最大240キロバイト
- 正方形(600px✕600px〜1200px✕1200px)
- カラー
- メガネ、帽子の着用不可
グリーンカード抽選プログラムの応募の流れ
グリーンカード抽選プログラムへの応募は全てオンラインで行われ、特定の期間内に必要な手続きを完了させる必要があります。
応募期間は、通常毎年10月〜11月初旬にかけて応募受付が行われます。この期間内に応募手続きを行う必要があります。
具体的な応募の流れは以下のとおりです。
- 質問書を記入し、グリーンカード用の写真と合わせて提出する
- 名前、性別、出生地、応募資格適用国、パスポート番号、住所、メールアドレス、学歴などの一般的な情報を入力する
応募完了後には「confirmation number」が発行されるので、忘れないように安全な場所に保管しておきましょう。
グリーンカード抽選プログラムの当選後の流れ
グリーンカード抽選プログラムへの応募完了後、翌年の5月にアメリカ国務省のサイトで結果が発表されるため、当選状況を確認できます。見事グリーンカード抽選プログラムに当選した場合は、いくつかの手続きを進める必要があります。
当選後のプロセスは複雑で、正確な手続きを行うことが求められます。以下に、当選後に行うべき主な手順を紹介します。
- 当選情報の確認:当選したことを確認する最初のステップは、DV Entrant Status Check(ESC)での当選情報の確認です。当選者にはケースナンバーが割り当てられ、この番号をもとに今後の手続きが進行します。
- DS-260の申請: 当選後の最初の手続きは、外国人登録フォームDS-260の記入と申請です。このフォームには、アメリカ国務省が永住者の基本情報を事前に把握するための多くの記入項目があります。
- 面接決定通知の受領:DS-260の登録が完了し、ケースナンバーが面接対象になると、アメリカ国務省から面接月の約2ヶ月前に面接決定の通知が届きます。
- 面接資料の郵送: 面接日程が決定すると、アメリカ大使館から面接資料を郵送するように通知が届きます。この通知は、面接日の約1ヶ月前に送られてきます。
- アメリカ大使館での面接: 面接はアメリカ大使館で行われます。面接では、持参した資料の提出といくつかの質問に答える形式で行われます。
- 移民ビザと資料の受領:面接後、パスポートはアメリカ大使館からレターパックで返送され、パスポートには有効期限付の移民ビザが貼られています。
- ビザの有効期限内にアメリカ入国:移民ビザと資料が届いた後、ビザの有効期限内にアメリカに入国する必要があります。アメリカに到着後、空港のイミグレーションで資料を提出し、必要な手続きを行います。
このプロセスを通じて、グリーンカード取得のプロセスが完了し、アメリカでの新生活を始めることができます。しかし、当選後の手続きは複雑なので、必要に応じて専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
グリーンカード抽選プログラムでよくある質問
ここではグリーンカード抽選プログラムでよくある質問についてお答えします。
グリーンカードの当選確率は?
DV-2024の結果によると、全世界からの有効応募数は22,185,619件で、全世界の当選数は143,000件でした。当選確率は約0.64%となります。さらに、日本からの当選者数はわずか200組ですので、0.00009%と非常に狭き門です。
したがって、過度に期待せず、真剣に永住権を取得したい場合は別の手段を検討することをおすすめします。
グリーンカードの抽選に当選するには英語力は必要?
グリーンカード抽選プログラムへの申請資格において、応募者の英語力は問われていません。つまり、英語が得意でない方でも抽選永住権への申請が可能です。
しかし、グリーンカードを取得するためには、当選後に英語で全ての必要書類を作成し、東京のアメリカ大使館で面接を行うことが必要となります。この点では、基本的な英語能力が求められる場合があります。
まとめ
本記事では、グリーンカード抽選プログラムに関して、抽選の流れや当選後の手続きを詳しく解説しました。このプログラムは、アメリカでの永住権を希望する人々にとって、大きなチャンスを提供しますが、日本人にとっては非常に狭き門です。
したがって、アメリカでの生活を実現するためには、その他の手段も検討することも視野にいれるべきでしょう。もし、どういった方法があるかわからないとお悩みの方は、専門家に相談することもおすすめします。
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