アメリカへ移住したい方必見!グリーンカードの取得方法や条件を解説
アメリカへの移住を夢見る方々にとって、グリーンカードの取得は重要なステップです。このカードは、アメリカでの長期滞在や就労、さらには永住の可能性を開く鍵となります。しかし、その取得過程は複雑で、多くの条件や手続きが関わってきます。
本記事では、アメリカへの移住を考えている方々に向けて、グリーンカードの基本情報、取得条件、方法、そして注意点について詳しく解説します。アメリカでの新たな生活を始めるための第一歩として、この情報が役立つことを願っています。
グリーンカードとは
グリーンカードは、正式には「永住権カード」と呼ばれ、アメリカ合衆国での長期滞在と就労を可能にする重要な文書です。このカードを持つことで、アメリカ国内での無期限の居住と、職業選択の自由が許されます。また、何度でもアメリカへの出入国が可能になります。
グリーンカードの名前の由来は、最初に発行されたカードが緑色だったことにあります。現在は白色の写真付きカードですが、依然として「グリーンカード」という名称が一般的に使用されています。
このカードを取得することで、アメリカでの生活が大きく変わります。アメリカ市民とほぼ同等の生活が可能になり、自由に仕事を選び、住む場所を決めることができます。また、アメリカの年金制度に加入することも可能ですが、それに伴い所得税などの税金を納める義務も生じます。
ただし、グリーンカードはアメリカ国籍を意味するものではなく、選挙権は与えられません。また、アメリカ国籍を必要とする特定の職業には就くことができません。グリーンカードは、アメリカでの生活を始めるための大きな一歩であり、多くの機会を提供しますが、一部の制限も伴います。
グリーンカードの取得条件とは
グリーンカードの取得は誰でもできるものではなく、一定の条件を満たす必要があります。ここでは、グリーンカードの取得条件を詳しく解説します。
アメリカ国籍者の家族
アメリカ国籍を持つ人の家族(配偶者、子供、兄弟姉妹、21歳以上のアメリカ国籍の子供を持つ両親など)が該当します。また、アメリカでは同性婚も認められているため、配偶者が同性であっても問題ありません。
専門知識や技能を持つ人
特定の専門知識や技能を持つ人々が該当します。例えば、アメリカの企業で働く役員、特別な才能を持つ研究者、アスリート、アーティストなどが対象です。これには、能力を裏付ける実績やアメリカ企業のスポンサーシップが必要です。
投資
アメリカ国内の企業に一定額以上(通常は最低50万ドル)を投資することで、永住権を得ることができます。この方法は、特定の期間限定の措置として設けられていますが、現在(2023年12月時点)では明確に期間は決められていません。
DVプログラムの当選
DVプログラムとは、「アメリカ抽選永住権プログラム」とも呼ばれ、年に一度実施される抽選で当選した方に、永住権を与えられるというものです。同プログラムは、特にアメリカへの移民が少ない国の出身者を対象としています。グリーンカードの取得を目指す方の多くは、DVプログラムへの参加が一般的な手段となるでしょう。
グリーンカードの取得方法について
先述したとおり、グリーンカードの取得にはいくつかの条件があり、それぞれ習得方法も異なります。したがって、実際にグリーンカードを取得する際は、専門家にサポートを依頼することがおすすめです。
ここでは、グリーンカードの取得に際し、最も多くの方が選択すると思われるDVプログラムの抽選応募について詳しく見ていきましょう。DVプログラムを通じてグリーンカードを取得する流れは次のとおりです。
- 応募期間を確認する:DVプログラムの応募は年に1回、特定の期間にのみ応募が可能です。この期間は毎年変わる可能性があるため、アメリカ国務省のウェブサイトで正確な日程を確認する必要があります。
- オンラインでの応募:DVプログラムの応募は全てオンラインで行います。応募者は必要な情報(個人情報、家族構成、教育歴、職歴など)を入力し、規定の写真をアップロードする必要があります。特に写真の規定が合っていないと、その時点で失格となるため注意しましょう。
- 応募確認番号を保存する:応募完了後、応募者は確認番号を受け取ります。この番号は、抽選結果を確認する際に必要となるため、安全に保管する必要があります。
- 抽選結果を確認する:抽選結果はオンラインで発表されます。応募者は先に受け取った確認番号を使用して、自身の結果を確認することができます。
- 当選後の手続き:見事当選した場合、応募者は永住権の申請手続きを進める必要があります。これには、詳細な個人情報の提出、健康診断、面接などが含まれます。
- ビザの発行とアメリカへの移住:申請手続きが完了し、ビザが発行されたら、応募者は指定された期間内にアメリカに入国する必要があります。入国後、グリーンカードが郵送で送られてきます。
このようにDVプログラムは、他の方法と比べて比較的簡単な手続きでグリーンカードを取得できる可能性があります。一方、例年応募倍率が高いため、必ずしも当選するとは限りません。
また、当選しても全ての応募者がビザを受け取れるわけではなく、定められた要件を満たす必要がありますので注意しましょう。
グリーンカード取得でできること・できないこと
グリーンカードを取得することで、アメリカ国内での生活において多くの権利と自由が得られますが、一部制限も存在します。ここでは、グリーンカード取得者ができることとできないことをまとめます。
グリーンカード取得でできること
グリーンカードを取得することで、ほとんどの面でアメリカ市民と同じように生活できるようになります。具体的にできるようになることは次のとおりです。
- ・無期限の居住権:アメリカ国内での無期限の居住が可能になります。これにより、長期的な生活計画やキャリア構築がしやすくなります。
- ・就労の自由:特定の雇用者に縛られることなく、職業を自由に選択し、就労することができます。
- ・家族の呼び寄せ:一定の条件を満たすことで、配偶者や未成年の子供をアメリカに呼び寄せることが可能です。ただし、市民権取得者に比べて、申請手続きに期間を要する可能性があります。
- ・社会保障の利用:アメリカの社会保障制度が適用されるため、必要な場合に利用することができます。
- ・教育機関の利用:公立学校や大学などの教育機関を利用し、教育を受けることが可能です。
グリーンカード取得でできないこと
グリーンカードは市民権とは異なるため、一部の権利や義務は制限されます。グリーンカード保持者はこれらの制限を理解し、アメリカでの生活を計画する際に考慮する必要があります。
- ・選挙権がない:永住権は国籍まで変わらないため、アメリカの地方・州・連邦における選挙権・被選挙は付与されません。
- ・一部の公職への就職制限:一部の公職、特に国家安全保障に関わる職種は、アメリカ市民でなければ就職できない場合があります。
- ・長期間の国外滞在の制限:グリーンカード保持者は、長期間にわたってアメリカ国外に滞在すると、永住権を失うリスクがあります。
- ・陪審員としての義務がない:アメリカの法律では、陪審員は市民でなければならないため、グリーンカード保持者はこの義務を負いません。
まとめ
本記事では、アメリカへの移住を考えている方々に向けて、グリーンカードの基本から取得条件、DVプログラムを通じた取得方法まで解説しました。グリーンカードは、アメリカ国籍者以外の方がアメリカに移住するために欠かせない文書です。
グリーンカードの取得にはいくつかの方法が存在しますが、取得条件と手続きは複雑であるため、申請を検討する際は事前に情報収集をした上で、慎重に進めることが大切です。特に、DVプログラムは正しい形式で応募しなければならず、誤った申請を行った時点で失格となりますので注意しましょう。したがって、可能な限り専門家に相談することをおすすめします。
私たち「さむらい行政書士法人」は、個人から法人まで、多岐にわたるサポートを行っており、国際ビザ取得の分野で豊富な経験と実績を有しています。アメリカのグリーンカード取得に関するご相談やサポートが必要な方は、お気軽にお問い合わせください。