国際結婚2年を超えたらアメリカでIR-1ビザを取得!申請方法を解説
アメリカ人と国際結婚をして、IR-1ビザの取得を考えている方の中には、
「IR-1ビザとは?」
「申請の方法は?」
と疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、IR-1ビザを取得する方法について詳しく解説します。
ぜひ、最後までお読みください。
IR-1ビザとは
ここでは、IR-1ビザについて見ていきましょう。
IR-1ビザの概要
IR-1ビザは移民ビザの1つで、アメリカ人の配偶者に与えられる永住権です。
アメリカ人と結婚をしてから2年以上経過した方は、IR-1ビザを申請が可能です。
IR-1ビザを取得すると、グリーンカードと呼ばれる10年間の永住権が得られます。
ただし、IR-1ビザは、あくまで10年間の期限があり、実際の永住権ではないため注意してください。
IR-1ビザで渡米をし、入国後に永住権へ切り替える必要があります。
IR-1ビザの条件
- ・米国国籍の配偶者および外国人配偶者は、合法的に結婚した夫婦でなければならない
- ・外国人親族のための請願書を提出する請願者・スポンサーである米国市民に、最低年齢の制限はないが、扶養宣誓供述書に署名するには18歳以上、かつ米国に住居を持たなければならない
- ・請願者・スポンサーは、米国で主な住居を維持しなければならない
- ・外国人配偶者は、ビザに記載された有効期限までに米国に到着し、入国を申請しなければならない
CR-1ビザとの違い
IR-1とCR-1は、どちらもすでにアメリカ人と結婚している方が申請できる移民ビザです。
主な違いは、結婚歴の長さと最初に与えられる永住権の期間にあります。
- ・CR-1(Conditional Residency)
婚姻2年未満の方が対象で、2年間の条件付き永住権が与えられる(10年間の永住権を得るには、条件解除の申請が必要)
- ・IR-1(Immediate Relative)
婚姻2年以上の方が対象で、10年間の永住権が与えられる
IR-1ビザを取得するメリット
IR-1ビザを取得することで得られるメリットは以下の4つです。
- ・入国後すぐにSSN(ソーシャルセキュリティナンバー)が届く
- ・入国後すぐに運転免許証の申請が可能
- ・入国後すぐに仕事が始められる
- ・入国後、10年間の永住権(グリーンカード)を取得できる
IR-1ビザを取得にかかる費用
IR-1ビザを取得するのにかかる費用は、以下のとおりです。
- ・請願書(I-130):535ドル
- ・Affidavid of Support Fee(AOS):120ドル
- ・IV Fee:325ドル
- ・Immigrant Fee:220ドル
- ・健康診断・予防接種:5万円前後
- ・交通費:申請者による
弁護士に依頼する場合の費用
弁護士に依頼する場合、上記の費用にプラスで弁護士費用がかかります。弁護士によって料金は異なりますが、依頼料として全体の金額としては、60万~80万円前後です。
自分で申請をする場合の費用
ご自身で申請をする場合でも、全体で20万以上かかります。
中でも、大きく差が出る部分は、交通費です。
健康診断は東京・神戸・沖縄、面接は東京・沖縄でのみ実施されます。
遠方に住まわれている方は、交通費が余計にかかってしまうため注意しましょう。
IR-1ビザの申請方法
ここでは、IR-1ビザの申請方法について見ていきましょう。
申請の流れ
- 請願書を提出
外国人親族のための請願書(Form I-130)を、USCISに提出します。
出願手数料は、535ドルです。
- NVC処理
USCISが請願書を承認をすると、NVCに転送されます。NVCでの処理が完了すると、ケースが作成され、申請者にウェルカムレターが送られます。
- ビザ料金の支払い
ウェルカムレターが届いたら、CEACにログインし、以下の手数料を支払います。
- ・Affidavid of Support Fee(AOS):120ドル
- ・IV Fee:325ドル
ただし、上記の手数料は、2つ同時には支払えないため注意してください。
- サポート宣誓供述書の作成
サポート宣誓供述書(Form I-864)は、アメリカで一緒に生活する申請者(日本人)に対する経済的責任を受け入れるために個人が署名する文書です。
アメリカ人のパートナー(夫または妻)が申請者(日本人)のスポンサーとなり、I-864に記入をします。
この際に、スポンサーとなる方は、十分な経済力があるという証拠書類も同時に用意してください。例えば、納税証明書・給与の明細書・資産証明書などです。
- オンライン申請
上記の手数料を支払うと、CEACのステータスが「Paid」に更新されます。更新されたのを確認したら、ビザ申請書(DS-260)を提出してください。
- 書類のスキャン・アップロード
必要書類を集めたら、すべての書類をスキャンします。
スキャンをした書類は、CEACにログインし、アップロードしてください。
NVCに書類を郵送しても、受け付けてくれないため注意しましょう。ただし、面接時に、アップロードしたすべての書類を持参する必要があります。
- 面接準備
NVCが面接のスケジュールを組み、申請者に予約確認レターを送ります。
指定された面接日の都合が悪い場合は、日程変更のリクエストを提出してください。
- 健康診断・予防接種
予約をした面接日より前に、必要な予防接種と健康診断を受けなければなりません。
健康診断は、米国大使館によって認定された以下の病院でのみ受けられます。
- ・社会福祉法人 聖母会 聖母病院(東京)
- ・Tokyo Medical and Surgical Clinic(東京)
- ・あだちまさときクリニック神戸(神戸)
- ・アドベンチストメディカルセンター(沖縄)
- 面接
移民ビザの面接は、米国大使館(東京)もしくは那覇総領事館(沖縄)で行います。面接時には、すべての書類を再度提出する必要があるため、持参するのを忘れないようにしましょう。
- ビザ発給
申請が承認されると、ビザが貼り付けられたパスポートが返却されます。
ビザを受領後、渡米前にImmigrant Fee:220ドルを支払わなければなりません。
必要書類
- ・パスポート
滞在予定期間に加えて、6カ月以上の残存有効期限があるものを用意しましょう。
- ・サポート宣誓供述書(I-864)
サポート宣誓供述書は、アメリカ人の夫または妻(請願者・スポンサー)が用意をします。
- ・申請書(DS-260)
CEACにログインし、指示に従ってください。
- ・2インチ×2インチの写真
- ・申請者の民事書類
例えば、結婚証明書・出生証明書・警察証明書などです。
民事書類は、日本の公的機関から発行された書類でなければなりません。加えて、英語以外で書かれた書類は、認定翻訳を添付する必要があります。
- ・健康診断フォーム
米国大使館によって認定された医師が実施する、健康診断を受けてください。
申請にかかる期間
申請者によってかかる期間は異なりますが、IR-1ビザは取得するまでに時間がかかるとされています。
申請を開始してから取得するまでに、最低1年はかかると考えておきましょう。書類のミスなどがあると、さらに長い期間を要します。
スムーズに申請をするためにも、計画的かつ入念な準備を心がけましょう。
申請における注意点
ビザが発給されると、提出した書類がまとめられたパックが返却されます。パックはアメリカへ入国した際に、移民局の職員が開封します。自分で開封しないよう、注意してください。
加えて、ビザを取得するまでは、返金不可の航空券やそのほかの旅行の手配・財産の処分・退職などはしないように注意しましょう。
まとめ
この記事では、アメリカのIR-1ビザを取得する方法について解説しました。
IR-1ビザは、アメリカ人と国際結婚をして2年以上経過した方が対象の移民ビザです。IR-1ビザを取得すると、10年間の永住権(グリーンカード)を得られます。
審査が厳しいのが特徴で、申請には時間も労力も要します。スムーズに申請を進めたい方は、専門家に依頼するのがよいでしょう。