国際結婚|アメリカでCR-1ビザを取得!条件や概要に申請方法を解説
アメリカ人と国際結婚した場合、アメリカの永住権(グリーンカード)を取得できる可能性があります。
現在、CR-1ビザの取得を考えている方の中には、
「CR-1ビザとは?」
「取得の条件は?」
「手続きの方法は?」
と疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、アメリカのCR-1ビザの手続き方法について詳しく解説します。
ぜひ、最後までお読みください。
CR-1ビザとは
ここでは、CR-1ビザについて見ていきましょう。
CR-1ビザの概要
CR-1ビザは、アメリカ国民の配偶者のための移民ビザです。ここで言う「配偶者」とは、法的に婚姻関係のある夫または妻を指します。
移民ビザは、アメリカの永住権(グリーンカード)を得るために必要なビザです。留学したり、就労する際に取得する非移民ビザと比べて、内容は大きく異なります。
例えば、アメリカ人と日本人が国際結婚してアメリカで暮らす場合、日本人はグリーンカードと呼ばれる永住権を取得しなければなりません。グリーンカードがないと、パートナーと一緒に暮らせなくなってしまいます。
婚姻後2年未満の方は、CR-1ビザの申請をしましょう。CR-1ビザを取得した方は、条件付きの永住権のステータスを持っている状態です。CR-1ビザで渡米をし、入国後に永住権(グリーンカード)に切り替えられます。
有効期限は、2年間です。「2年間」という比較的短い期間に設定されているのは、偽装結婚を防ぐ狙いがあります。
期限の90日前から、条件付きのステータスを解除する手続きが可能です。条件解除の手続きが完了すれば、10年間の永住権(グリーンカード)を取得できます。
CR-1ビザの条件
- ・米国国籍の配偶者および外国人配偶者は、合法的に結婚した夫婦でなければならない
- ・外国人親族のための請願書を提出する請願者・スポンサーである米国市民に、最低年齢の制限はないが、扶養宣誓供述書に署名するには18歳以上、かつ米国に住居を持たなければならない
- ・請願者・スポンサーは米国で主な住居を維持しなければならない
- ・外国人配偶者はビザに記載された有効期限までに米国に到着し、入国の手続きをしなければならない
IR-1ビザとの違い
IR-1はCR-1と同様に、すでにアメリカ人と結婚している方を対象とした移民ビザです。
両者の違いは、以下のとおりです。
ビザの種類 |
CR-1 |
IR-1 |
---|---|---|
婚姻歴 |
婚姻2年未満 |
婚姻2年以上 |
有効期限 |
2年間 |
10年間 |
CR-1ビザを取得するメリット
CR-1ビザには、以下のようなメリットがあります。
- ・入国後すぐにSSN(ソーシャルセキュリティナンバー)が届く
- ・入国後すぐに運転免許証の手続きが可能
- ・入国後すぐに仕事が始められる
- ・入国後、2年間の条件付き永住権(グリーンカード)を取得できる
CR-1ビザを取得にかかる費用
CR-1ビザの取得にかかる費用は、以下のとおりです。
弁護士に依頼する場合の費用
弁護士に依頼する場合の費用は、60万~80万円前後です。
弁護士によって料金体系は異なりますが、自力で申請する場合と比べて費用は高くなります。
自分で申請をする場合の費用
自分で申請をする場合の費用は、20万円前後です。
- ・請願書(I-130):535ドル
- ・Affidavid of Support Fee(AOS):120ドル
- ・IV Fee:325ドル
- ・健康診断:5万円前後
- ・交通費:申請者による
上記に加えて、書類によっては発行に料金が発生するものもあるため、注意しましょう。
CR-1ビザの申請方法
ここでは、手続きの方法について見ていきましょう。
申請の流れ
手続きの流れは、以下のとおりです。
- ・請願書を提出
請願書(Form I-130)をUSCISに提出します。
出願手数料は、535ドルです。
- ・NVC処理
USCISが承認をすると、請願書はNVCに転送されます。NVCでの処理が完了すると、申請者にウェルカムレターが送られます。
- ・ビザ料金の支払い
ウェルカムレターが届いたら、CEACにログインし、以下の手数料を支払います。
- ・Affidavid of Support Fee(AOS):120ドル
- ・IV Fee:325ドル
- ・サポート宣誓供述書の作成
サポート宣誓供述書(Form I-864)は、アメリカに配偶者を呼び寄せて、一緒に生活ができるくらいの経済力があると申告する書類です。アメリカ人のパートナー(夫または妻)が、申請者(日本人)のスポンサーになる形で作成します。
スポンサーとなった方は、十分な経済力があるという証拠書類も合わせて用意してください。例えば、納税証明書・給与の明細書・資産証明書などです。
- ・オンライン申請
上記の手数料を支払うと、CEACのステータスが「Paid」に更新されます。更新されたのを確認したら、ビザ申請書(DS-260)を提出してください。
- ・面接準備
NVCが面接の予約を入れ、予約確認レターを申請者に送ります。
- ・健康診断・予防接種
予約した面接日より前に、必要な予防接種と健康診断を受けなければなりません。健康診断は、アメリカ大使館によって認定された医師のみ実施できます。
- ・面接
面接は、アメリカ大使館または領事館で行います。面接時にすべての書類を提出するため、忘れないように注意しましょう。
- ・ビザ発給
申請が承認されると、ビザが貼り付けられたパスポートが返却されます。
ビザを受け取ったあと、渡米する前にImmigrant Fee:220ドルを支払わなければなりません。支払いを済ませないと、グリーンカードが発行されないため注意しましょう。
必要書類
必要書類は、以下のとおりです。
- ・パスポート
滞在予定期間に加えて、6カ月以上の残存有効期限があるものを用意しましょう。
- ・サポート宣誓供述書
サポート宣誓供述書は、アメリカ人の夫または妻(請願者・スポンサー)が用意をします。
- ・申請書
申請書は、DS-260のオンラインフォームに記入して提出します。記入方法は、CEACにアクセスし、指示に従ってください。
- ・写真
2インチ×2インチの写真を用意しましょう。
- ・申請者の民事書類
結婚証明書・出生証明書・警察証明書などです。
民事書類は、日本の公的機関から発行された書類でなければなりません。加えて、英語以外で書かれた書類は、認定翻訳を添付する必要があります。
- ・健康診断フォーム
米国大使館によって認定された医師が実施する、健康診断を受けてください。
申請にかかる期間
申請にかかる期間は、申請者によって異なります。
手続きを始めてから手元にビザが届くまで、最低でも1年はかかると想定しておきましょう。
最初のステップであるUSCISに申請する請願書の処理は、特に時間がかかるとされてます。USCISの待機期間だけで、半年から1年以上かかるケースもあるようです。
加えて、書類などにミスがあると、さらに期間が伸びる可能性が高まります。万全の準備をしてから、申請に進むようにしましょう。
申請における注意点
CR-1ビザが発給されると、条件付きの永住権のステータスが与えられます。CR-1ビザでアメリカに入国したあとに、夫婦が共同でUSCISにて条件解除の手続きをしなければなりません。
手続きは、在留期限(2年間)が切れる90日前から可能です。
この手続きを怠った場合、CR-1ビザのステータスは取り消されてしまいます。さらには、国外追放の対象になる可能性もあるため注意しましょう。
まとめ
この記事では、CR-1ビザを取得する方法について解説しました。
CR-1ビザは、アメリカ人と結婚をしてから2年未満の方が対象の移民ビザです。CR-1を取得後、永住権(グリーンカード)に切り替えられます。
最終的に永住権が得られるビザのため、審査は非常に厳しく、時間もかかるのが特徴です。
忙しく準備に時間が取れない方・なるべくスムーズに取得したい方などは、専門家に依頼するのがおすすめです。