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アメリカ学生ビザ|F1ビザの面接の英語力はどれくらい必要?質問内容は?

F1ビザの取得に向けて必要書類が揃ったら、アメリカ大使館または領事館で書類提出と同時に面接を受けることになります。面接はすべて英語で行われるので、「何を聞かれるだろうか」「うまく答えられなかったらビザが出ないかもしれない」などと不安になる方もいると思います。本記事では、F1ビザ取得面接の流れや必要な英語力、面接でよく出る質問や面接に臨む際の注意点などについて解説します。

F1ビザとは?

本章では、F1ビザの概要について説明します。

F1ビザとは?

F1ビザとは、学生ビザの中で米国内の大学・大学院・語学学校及び米国政府が認定する私立高校に留学する方を対象として発行されるビザです。F1ビザの申請対象者は以下の1,2,3のいずれかの条件を満たす方です。

  • 1.米国政府が認定する大学・大学院または私立高校への留学を希望する方
  • 2.米国内の政府認定の大学・私立高校・語学学校などで特定の英語プログラムを受講する方
  • 3.米国内の政府認定教育機関で週18時間以上の特定カリキュラムを受講する方

F1ビザの面接は難しい?

「F1ビザの面接で落とされる」ことは実際にあります。ビザ申請を却下される原因として、書類の不備の場合を除くと「移住かつ・または就労の意思を持っていないことを証明できなかった」ことが考えられます。

 

米国大使館及び領事館は、ビザ発給にあたって「すべての外国人は、米国領事に、また入国審査時に非移民としての資格があることを納得させることができる証明がなされるまで、移民の意思を持っていると仮定される」と規定した米国移民国籍法第214条b項に基づいて審査しています。ひらたくいえば、「申請者は皆、アメリカに勝手に住みついたり働いたりしようと思っているという前提」で審査していることになります。

 

従って、面接で必要なのは、質問内容を理解した上で、「学業目的で、明確なスケジュールに基づいて渡航する」という意思をもって応答をすることです。流暢に英語を話せるかどうかがビザ発給の重要な審査基準となっているわけではありません。

 

その意味で、留学の目的・滞在期間・帰国後の予定がはっきり決まっていることを伝えることができれば、面接は難しいものではなくなります。

F1ビザ取得の面接について

本章では、F1ビザの面接の内容について解説します。

面接の流れ

当日の面接の流れは以下の通りです。

  • 1.入館時のセキュリティチェック
  • 2.予約の確認
  • 3.申請書類提出
  • 4.面接まで待機
  • 5.指紋採取
  • 6.面接
  • 7.退館

 

これは大使館での面接手続きの流れになるので、領事館の場合は手続きの順番などに多少の違いがある可能性があります。

入館時のセキュリティチェック

入館時に、空港での出国時と同様のセキュリティチェックを受けます。申請者はセキュリティゲートを通り、手荷物はX線検査機に通されます。

予約の確認

セキュリティゲートを通った後、受付で面接の予約日時の確認を行い、受付番号・受付窓口を記載した紙が渡されます。

申請書類提出

受付で申請書類をクリアファイルに入れて提出します。書類に不備があった場合、面接までの待機時間が長くなる可能性があります。

面接まで待機

受付で渡された受付番号・窓口がモニターに表示されるまで、待合室で待機してください。

指紋採取

待合室のモニターに自分の受付番号と窓口番号が表示されたら、その番号の窓口に行って指紋チェックをします。指示に従って指紋読み取り機に指を置いて指紋認証をした後、申請書類を受け取って面接会場に向かってください。

面接

面接は5分~10分程度で終了します。面接でよく聞かれる質問や、面接での注意点については後述します。

退館・帰宅

面接終了後、問題がなければ退館します。

面接で必要な英語力は?

ビザを発給する側としては、前述のように「学生ビザで入国して就労したりそのまま移住する目的を持っていないかどうか」に対しては厳しくチェックしています。

 

他方、英検二次試験やTOEFLのように英語でのスピーチや応答能力を審査しているわけではありません。もちろん、米国で一定期間生活する上で最低限必要な英語力があるかどうかは審査されますが、応答の流暢さよりも「渡航目的が学業であること」と「滞在期間と帰国後の予定が決まっていること」を伝えられるかどうかが大切です。また、場合によっては日本語で答えることも可能です。

 

たとえば、語学留学目的の申請者が流暢に応答していると「十分英語が話せるのに、学費の高い語学学校に入る必要があるのか」と聞かれることもあります。このような場合は、面接官が就労や移住の意図を疑っている可能性があります。「高い学費を払ってもその学校で学ぶ理由」を明確に答える必要があります。

面接でよく出る質問

面接では、下記のような質問をされることがよくあります。質問の意図は基本的に「渡航目的が学業のみで、就労や移住の意図を持っていないこと」を確認するためといえます。

アメリカに行く目的

必ず聞かれるのは渡航目的です。この質問に対しては留学先の学校名やプログラム名称などまで答える必要はありませんが、「4年制大学に留学するため」「語学学校のプログラムを受講するため」などと明確に答えるようにしてください。

滞在期間

滞在期間についても申請書類に明記されているのですが、面接でもよく質問されます。これも、留学終了後に帰国する意思が明確にあることを確認する目的と考えられます。

 

もし帰国の時期を聞かれた場合は、日付まで正確に答えなくてもよいですが、留学終了後必要最低限の期間滞在して必ず帰国することを伝えてください。

どの学校に入学する予定か

F1ビザ面接で必ず聞かれる質問です。これも申請書類に必ず記載されているのですが、本人が答えられないと「本当に留学目的なのか」と疑われるおそれがあります。正式な学校名を英語で答えてください。

なぜその学校で学ぶのか

特に、語学留学の場合に聞かれる可能性が高い質問です。高校・4年制大学・大学院に留学予定の申請者に比べると、語学留学予定の申請者に対しては就労・移住の意思を持っているという疑いが強くなります。これを聞かれた場合は、留学先の学校を選んだ理由とそこで学ぶ目的を明確に答えてください。

(大学・大学院留学予定の場合)専攻分野

たとえばMBA取得目的や、弁護士資格取得目的の場合などは専攻分野が自明ですが、4年制大学または大学院に留学予定の申請者に対しては専攻分野も聞かれることが多いです。ただ、通常は”Economics”(経済学)など、日本語でいう「〇〇学」にあたる専攻分野を英語で答えられれば大丈夫です。多少詳しく聞かれた場合は、答えたほうが「学ぶ意思」を示すことになるので印象が良くなります。

学費はどのくらいかかるか

留学先の学校の授業料の金額について聞かれる可能性も高いです。2年以上滞在する場合は、トータルの学費と1年単位の学費をドル単位で覚えておくことをおすすめします。奨学金の支払いを受ける場合は、年単位の支給額を覚えておいてください。

学費は誰が支払うか

費用負担者が誰であるか、及びその資力を証明するための書類については申請書類に記載されています。しかし、学費については金額だけでなく、誰が支払うかについても面接で聞かれることがよくあります。これについても、本人に就労の意図がないかどうかを確認するためと考えられます。

過去の渡航歴

過去の米国渡航歴についても聞かれる可能性があります。渡航歴の内容については、滞在中の犯罪歴がない限りマイナス評価を受けることはありません。

面接の注意点

F1ビザの面接では「就労や移住の意図を疑われるような言動をしない」ことに一番気をつける必要があります。英語が流暢であっても、就労や移住を疑われるような言動をしてしまうと申請を却下される可能性があります。ここが英語検定試験のインタビューテストや外資系企業の就職面接などと一番違う部分です。

 

たとえば、家族や親戚・友人などが留学先の学校の近くに住んでいるといったことは、それが事実であっても話さないようにしてください。可能性は高いとはいえないですが、もし向こうから聞かれた場合も「近くに住んでいる身内や友人はいない」と答えたほうが無難です。通常、申請者の身内や友人がその地域に住んでいるかどうかまで調査されることはありません。

 

また、留学後の将来のビジョンについても、すでに決まっている予定について以外は自分から言わないようにしてください。

 

もちろん、米国に移住したり米国内で就労することも、正規の手続きを経て永住ビザや就労ビザを取得すれば可能です。しかし、学生ビザの取得面接でそのような希望があることを言ってしまうと、学生ビザで入国したまま就労や移住しようと目論んでいると疑われると思ってください。

面接の持ち物

大使館・領事館でのビザ面接に際しては、持参すべき物と、逆に持ち込みが禁止されている物があります。往復時に持参することが禁止されていない物についても、入管時に預けなければならない物があるので注意してください。

持っていくべきもの

  • ・提出書類をまとめたA4クリアファイル
  • ・手持ち可能なバッグ1点(25cm×25cmを超えないもの)

持ち込めないもの

  • ・携帯電話以外の電子機器類(ノートパソコン、タブレット、USBメモリ、スマートウォッチ、カメラ、ポータブル音楽プレイヤーなど)
  • ・持ち込み可能サイズを超えるバッグ類
  • ・食品全般
  • ・タバコ、ライター、マッチ
  • ・はさみやナイフなど、先のとがった物

 

※携帯電話(スマートフォン)については、面接会場の往復のために持参することは可能です。持参した場合は、大使館/領事館への入館時にセキュリティゲートで番号札と引き換えに預けてください。また、雨傘・日傘についても持参は禁止されていませんが、持参した場合はセキュリティゲート付近の傘立てに置いてください。

面接時の服装

面接時の服装については規定はありませんが、いわゆるオフィスカジュアルが適切です。アメリカの在日大使館・領事館の周囲は警備が厳しく、特に大使館前の通りは大使館側の通行が制限され、立ち入りには警備員の許可が必要です。「ビザの面接に来た」と伝えればふつうは通してくれますが、その際の服装・身だしなみの印象次第ではすぐに通してくれない可能性もあります。フォーマルスーツを着る必要はありませんが、シャツやスラックス・スカートにアイロンをかける、爪や髪を整えるなど、清潔感のある身だしなみを心がけてください。

面接時の対策をしておこう

本章では、面接対策について説明します。

質問内容の答えを事前に考えておこう

面接で聞かれることはおおむね決まっているのですが、答えたことに対してさらに質問される場合もあります。当日は面接担当者と対面して緊張することが予想されるので、まず渡航目的や滞在期間などの、聞かれる可能性が高い質問に対する答えを一通り考えておきましょう。さらに、それぞれの答えに対して1・2通りの質問を想定して、それに対する答えも考えておくことをおすすめします。

 

特に、「学業目的で滞在する意思」と「留学終了後に必ず帰国する意思」を表すのに役立つ情報については正確に覚えておきましょう。

面接は意外と短い

入館してから面接の順番に呼ばれるまでは時間がかかる可能性がありますが、面接そのものにかかる時間は短く、長くても10分程度です。また、面接担当者が面接の終わりに「ビザは発給されます。パスポートは1週間前後で(郵送)返却します」などと、審査結果を伝えてくれます。

まとめ

F1ビザの面接は英語資格のインタビューテストとは異なり、英会話能力を発給可否の判断材料にしているわけではありません。アメリカに渡航する目的が「学業」であること、滞在期間が経過したら必ず帰国する意思があることを一貫してアピールすることができれば、却下される心配はないといえます。その意思を伝えるために、滞在期間やドル単位での学費などの情報を正確に覚えておくことをおすすめします。

 

F1ビザの申請や面接について不安な点がありましたら、ビザ取得を専門とする行政書士にご相談ください。

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