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ミャンマー人を短期滞在ビザで呼ぶには?
日本に住むミャンマー人は2019年最新の統計では2万8千人程度で、在留している外国人としては多い国籍ではありませんが、日本人とミャンマー人との国際結婚や、ミャンマーに住んでいる家族を呼びたいというニーズは他の国と同様にあります。
ただ、あまりミャンマー人向けのホームページの記事などが無く、ミャンマー人やその関係者の方には手続き内容を知るだけでも不便だと考え、当事務所では「ミャンマー人の短期滞在ビザ取得」にフォーカスした記事を作成しました。是非参考にしてみてください。
ミャンマーは査証免除国ではありませんので、短期であっても日本に来日したい場合は、短期滞在ビザ(90日以内)を取得しなければいけません。
短期滞在ビザは、親族訪問や知人訪問(フィアンセ)、短期商用など目的が様々ですが、ここではニーズが高いミャンマー人のフィアンセを呼ぶための知人訪問、ミャンマーに住む家族を呼ぶための家族訪問を中心に説明をします。
(短期滞在を取得するパターンの一例)
1、親族・知人訪問
招へい人の家族やミャンマー人フィアンセ(知人)を呼びたい場合
2、短期商用
日本に短期滞在して商用目的の業務連連絡や商談、学会への参加などを目的とする場合
ではここから早速、短期滞在ビザを取得する流れを今からお話をします。
短期滞在ビザは、日本で協力者(呼ぶ人)を立て、申請に必要な書類を集め、日本からその書類を郵送してミャンマーで申請人であるミャンマー人(呼ばれる人)が申請をします。
<協力者とは?>
日本での協力者(呼ぶ人)とは以下を言います。
・身元保証人
・招へい人 ※招へい人が身元保証人を兼ねる場合もあります。
協力者(呼ぶ人)を立てることによって、金銭面をその協力者が保証してくれる形になりますので、申請人であるミャンマー人(呼ばれる人)に仮に貯金が無く、無職だとしても短期滞在ビザの取得は可能です。
しかも、申請人であるミャンマー人(呼ばれる人)と協力者(呼ぶ人)との関係性が簡単にアピールできますので、審査もスムーズに進みやすくなります。
<身元保証人って言われるとなんか怖いけどだいじょうぶ?>
身元保証人というと、申請人であるミャンマー人(呼ばれる人)が何らかの問題を起こしたりすると、法的責任をとらされてしまうのでは?と考えるかもしれません。
ですが、そのような心配は不要です。
この身元保証人は、虚偽申請のサポートをしたとか、法律に触れるような違法行為をすれば当然ながら法的な責任を取ることになりますが、そのようなことがない限り、責任を取らされるようなことはありませんのでご安心ください。
あくまでも、「日本に来日したミャンマー人を帰国までお世話をする」存在だと考えてください。
では短期滞在ビザを取得して日本に来日するまでの流れをご説明します。
取得方法は大きく分けると2つありますが、ここでは一般的と言える日本で協力者(呼ぶ人)を立てて申請する方法について説明します。
ミャンマー人が自分の収入や貯金をもとに自分自身で現地で自力申請する方法もありますが、ミャンマー人にはこの方法は現地の収入や物価などの関係でハードルが高く現実的な方法ではありません。
ですので、一般的な日本側で協力者を立てた申請方法の流れで説明します。
(日本へ来日するまでの流れはこれです↓)
日本ですることとミャンマーですることに分けてご説明します。
1日本ですること
① 必要書類を集める
まずは、申請の時に必要な書類を集めましょう。
ミャンマーで集めていただく書類もありますので、日本での書類集めだけではなく、ミャンマーでも申請人であるミャンマー人(呼ばれる人)に書類集めをお願いする必要があります。
<日本で集める書類はこれです↓>
・身元保証書
・招へい理由書
・招へい経緯書(別紙)
・申請人名簿(ミャンマーから来る人が2名以上の場合に必要です。)
・滞在予定表
・会社・団体概要説明書→「短期商用等」の場合に必要です。
・所得課税証明書
・確定申告書の写し→協力者が個人事業主の場合に必要です。
・預金残高証明書
・住民票
・在職証明書
・戸籍謄本
・交友関係証明書類→写真、手紙など
・パスポートの写し
・在留カードの写し
・その他状況に応じた補足説明書類
<ミャンマーでミャンマー人である申請人(呼ばれる人)があらかじめ集めるものはこれです↓>
日本で作成した書類をミャンマーに郵送してミャンマーで集めた書類を組み合わせて申請しますので、ミャンマーでしか集められない書類はあらかじめ準備をしてもらうことをおすすめします。
1、ビザ申請書(査証申請書)
2、写真※6ヶ月以内に撮影したもの 4.5cm×4.5cm
3、パスポート
→申請人(ミャンマー人)のパスポートが必要です。
4、往復航空便予約確認書もしくは証明書等
→日本に来日するための航空便チケットなどになります。短期滞在ビザは早ければ1週間程度で審査が終わります。スケジュールなどをあらかじめ考えた航空便予約をしてください。
5、世帯員一覧表
→原本、写し、翻訳文(英語または日本語)各1部ずつ用意してください。
6、国民登録証または出生証明書
→出生証明書は10歳未満の場合のみです。
※ただし、上記5、6は使用済みの日本入国査証(原本)がパスポートで確認できる場合は省略ができます。
7、公的機関が発給する申請人又はその扶養者の所得証明書または預金通帳および納税証明書
→「親族訪問・知人訪問」の場合に必要です。
8、知人関係証明資料
→写真、手紙、LINEのメッセージ記録、国際電話通話明細書など
9、在職証明書
→身元保証人を立てる場合は不要です。
10、渡航費用支弁能力を証する資料
→身元保証人を立てる場合は不要です。
↓
② 申請書類を作成します
①で必要な書類がそろいましたら、さっそく申請書類の作成に入ります。
申請人であるミャンマー人(呼ばれる人)の生活状況や日本に招待したい目的などを書いた書類を作成し、添付する書類を決めていきます。
↓
③ 作成書類をミャンマーに郵送しましょう
日本で申請書類作成が終わり、添付する書類も選択できたら次に申請人であるミャンマー人(呼ばれる人)にその書類一式を国際郵便で郵送します。
日本で申請書類作成が終わりましたら、今度はミャンマーでの手続きになります。
ここからは、申請人であるミャンマー人(呼ばれる人)の出番です。申請手続きをするために動いてもらう必要があります。申請窓口に書類を提出するまでのスピードによっても審査から許可までの期間の長短に関わることもありますので、ここはスピーディーに行動することをおすすめします。
では、ミャンマーでの手続きの流れをご説明します。
↓
④ 書類を申請窓口に提出しましょう
あらかじめ①の書類集めの際に、ミャンマーで申請人であるミャンマー人(呼ばれる人)が集めた書類を準備します。
日本から郵送された申請書類一式と、ミャンマーで取得した書類を組み合わせて申請できる形に仕上げます。
(申請窓口ってどこにある?)
申請窓口はミャンマーにある在ミャンマー日本国大使館になります。提出先は1箇所になっていますので、どこに申請したらいいかなど考えることなく、迷わず申請ができます。
↓
⑤ ビザ(査証)の発給
申請窓口で書類が受け付けられてから約1週間程度が審査期間として通常になっています。
ですが、あくまでも目安です。審査期間が長くなることもあります。
(場合によっては1ヶ月程度かかるケースもあります。申請には2〜3ヶ月前など余裕のあるスケジュールを組んでください。)
無事に審査で許可判断になると短期滞在査証(ビザ)が発給されることになります。
(仮に不許可の場合は?)
半年の待機期間になります。ですので、半年(つまり6ヶ月)は同一目的での再申請はできません。短期滞在ビザの申請において不許可理由を聞くことはできません。ご注意ください。
↓
⑥ 日本に入国しましょう
ビザには3ヶ月の有効期間があります。その期間内に上陸審査を終えてください。
ですので、短期滞在ビザが発給された日から日本に入国が可能ですので、有効期限にはお気をつけください。
(注意)
有効期限が過ぎると、再度短期滞在ビザ申請をしなければいけません。
(短期滞在ビザは更新(延長)できるの?)
短期滞在ビザを取得して来日後にもっと日本に滞在したいというニーズもあります。
では、この短期滞在ビザは更新(延長)することはできるのでしょうか?
結論から言いますと、できません。
ただ、100%できないというわけではなく以下の条件に当てはまる人はできます。
1、人道上真に止むを得ない事情がある場合
2、上記に相当するような特別な事情がある場合
できないとお伝えしたのは、上記の2つに当てはまる状況はあまり起きないからです。
例えば、該当するようなケースとしては以下のようなものが考えられます。
・短期滞在中にミャンマー人(呼ばれた人)が大けがをした
・呼んでくれた日本人フィアンセが重病で救急搬送され世話をしなければいけない
(風邪程度の症状では無理です。)
つまりよっぽどの状況です。ですので、基本更新(延長)はできないとお考えください。
この記事の監修者
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応