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経営者の経歴は必要か?

経営者の経歴・学歴は必要か?

2025年の制度改正により、経営管理ビザの取得には経営者の「経歴」や「学歴」に関する新しい基準が導入されました。これまでの制度では、「資本金500万円以上」の条件を満たしていれば、特別な経営経験や学歴は不要でしたが、改正後は「経営・管理の実務経験」または「経営・管理分野の学位」が新たに求められるようになっています。

改正前:経営者の経歴は不要だった

以前の制度では、外国人が日本で起業して経営管理ビザを申請する場合、「出資額が500万円以上」であれば、経営経験や学歴は不要とされていました。

そのため、若い起業家や他業種からのキャリアチェンジであっても、事業計画書によってビジネスの実現性を示すことができれば、ビザが許可されるケースもしばしば見られました。

つまり、資本金さえ用意できれば、専門的な経営スキルや過去の管理職経験がなくても申請が可能だったのです。

改正後:経営経験・学歴が新たな審査基準に

しかし、制度の悪用やペーパーカンパニー設立が増えたことを受け、政府は2025年10月施行の省令改正で経営管理ビザの審査を大幅に厳格化しました。

この改正により、以下の要件が新たに加わっています。

  • ⚫︎ 3年以上の経営または管理に関する実務経験を有すること
  • ⚫︎ 経営・管理に関する修士相当以上の学位を有すること

上記のいずれかを満たすことが望ましいとされ、ビザの審査では申請者が「経営に必要な知識・経験を持っているかどうか」が重視されます。

たとえば、過去に会社経営やマネージャー職としての実績がある場合は、職務経歴書や勤務証明書を提出することで証明できます。大学院などで経営学やMBAなどを専攻していた場合は、学位証明書を提出する形で立証できるでしょう。

改正の背景:制度悪用防止と経営の質の確保

経営管理ビザの申請者は、2024年時点で約4万人を超え、5年前と比べて約1.5倍に増加しました。一方で、実際には事業を行わずに形式的な会社を設立してビザを取得しているケースが横行されています。

こうした事態を防ぐため、政府は「一定の経営能力や知見を持つ起業家を受け入れる」方向へ政策を転換しました。

これにより、これまでの「誰でも起業できる」から、「経営者としての実力を持つ人が起業できる」制度へと厳格化されたのです。

新たに義務化された「専門家による事業計画書の確認」

もう一つ大きな変更点が、事業計画書の専門家チェックの義務化です。入管庁は、在留資格の決定時に、公認会計士や中小企業診断士など専門家による新規事業計画の確認を原則義務づける方針を示しました。

この確認は、「提出された事業計画が現実的で、経営継続が可能かどうか」を客観的に判断するためのものです。つまり、単なる書面審査から、専門的視点による妥当性チェックが追加された形です。

専門家による確認を受けることで、計画書の内容がより精緻になり、結果的に申請の許可率を高める効果が期待できます。

年齢と経営経験の関係

これまでの運用でも、60歳以上で経営未経験の場合には、「この年齢で新規に起業するのは不自然」と判断され、不許可となるケースが見られました。

改正後もこの傾向は続くとみられ、高年齢の申請者は、過去の経営経験や関連業界での実績を示すことがより重要になります。もし直接的な経営経験がない場合でも、関連分野でのマネジメント経験や実務実績を整理し、事業計画書に反映させることで補うことができます。

今後の経営管理ビザ申請で求められること

改正後の経営管理ビザでは、「資本金」「雇用」「事業実態」に加えて、経営者本人の資質・能力が正式な審査項目として加わりました。

今後の申請では、以下の点を意識することが重要です。

  • ⚫︎ 経営・管理に関する3年以上の実務経験、または修士相当以上の学位を証明する
  • ⚫︎ 事業計画書を専門家に確認してもらい、内容の整合性を高める
  • ⚫︎ 申請者本人の過去のキャリアを、事業内容と関連づけて説明する

このように、形式的な書類ではなく、実質的な経営能力と事業の現実性が問われるようになりました。

この記事の監修者

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

さむらい行政書士法人
公式サイト https://samurai-law.com

代表行政書士

小島 健太郎(こじま けんたろう)

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プロフィール

2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立

専門分野

外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応

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