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監理団体の巡回頻度はどのくらい?

1. 巡回頻度

監理団体の役割として、受け入れ企業への巡回があります。

 

巡回頻度は、通常30日以内に1回です。

 

監査は、3か月に1回以上の頻度で行うこととされているので、巡回と兼ねて3か月に1回行われます。

 

ただし、30日以内に1回行われる定められた巡回は、技能実習1号のときのみです。来日して1年目は、様々な問題が生じることが多く、1か月に1回訪問しなければなりません。

 

他方、技能実習2号、3号となると、日本での生活や仕事にも慣れてくるので、1か月に1回の巡回は必須とはされていません。

 

では、監理団体の巡回では、何をするのでしょうか。監理団体の役割と共に見てみましょう。

2. 監理団体の役割

まず、監理団体の役割はどのようなものでしょうか。

監理団体の主な役割は、外国人技能実習生を受け入れ、実習実施機関の企業で技能実習が適正に行われているのか確認・指導を行います。

 

具体的には、次の3つの役割を担います。

① 監理

技能実習生の受入団体が、技能実習計画に従い、適正に技能実習が実施されているかどうかを確認します。技能実習計画に基づいて行われていない場合、適正な実施について企業等を指導します。

② 技能実習制度の趣旨の理解と周知

技能実習制度の趣旨が、「人づくり」という国際貢献にある点から、実習実施機関や技能実習生の送出機関にこの趣旨を周知します。したがって、「人手不足だし、安い賃金で働いてもらうために外国人技能実習生を受けいれたい」というのは、この趣旨に反するので認められません。このような技能実習制度の正しい趣旨を周知することで、技能実習生を安価な労働力と考えている実習実施機関や送出機関が技能実習制度に参入するのを防ぎます。

③ 監査・巡回・報告

3か月に1度の定期監査を行います。技能実習生1号については1か月に1回、定期的に巡回を行うほか、違反の疑いがあると認めた場合は、直ちに臨時の監査を実習実施機関に対し行います。その結果を地方入国管理局に対して報告します。

技能実習2号、技能実習3号の場合、1か月に1回の巡回は必須ではありませんが、技能実習生の技能実習生の技能習熟度や生活態度などの確認のため、監理団体によっては、1か月に1回程度の巡回を行います。

この監査で違反が判明すると、認定の取消し事由になります。取消し事由には次の行為が当たります。

・実習実施者が認定計画に従って技能実習を行わせていないと認めるとき

・認定計画が第9条各号の認定の基準のいずれかに適合しなくなったと認めるとき

・実習実施者が第10条各号の認定欠格事由のいずれかに該当することとなったとき

・第13条第1項の報告徴収の規定による報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示をせず、若しくは虚偽の報告若しくは虚偽の帳簿書類の提出若しくは提示をし、又は同項の規定による質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をし、若しくは同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき

・第14条第1項の規定により機構が行う報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示の求めに虚偽の報告若しくは虚偽の帳簿書類の提出若しくは提示をし、又は同項の規定により機構の職員が行う質問に対して虚偽の答弁をしたとき

・第15条第1項の規定による改善命令の処分に違反したとき

・出入国又は労働に関する法令に関し不正又は著しく不当な行為をしたとき

3. 監査・巡回で行うこと

監査・巡回では次のことを行います。

①技能実習の実施状況について実地による確認

②技能実習責任者と技能実習指導員からの報告

③実習実施者が技能実習を行わせている実習生の4分の1以上との面談

④実習実施者の事業所においてその設備を確認し、帳簿書類や労働時間等の確認

⑤実習実施者が技能実習を行わせている実習生の宿泊施設や生活環境の確認

4. 監理団体のその他の業務

上で述べた役割業務以外にも技能実習生受け入れの業務を行います。

受け入れまでの流れは以下のようになります。

① 監理団体と送り出し国の送出機関とが契約をします。

② 監理団体が技能実習生の受け入れ企業に技能実習生受け入れの申し込みを行います。

③ 送り出し国で、技能実習生の応募・選考・決定をします。

④ 受け入れ企業と技能実習生が雇用契約を結びます。

⑤ 受け入れ企業は実習計画を作成し、監理団体へ申請します。

⑥ 監理団体は、団体・実習計画を日本の機構に申請します。その後、機構による調査を経て、主務大臣が団体を許可し、機構から実習計画認定を受けます。

⑦ 監理団体が、地方入国管理局に申請を行い、入国許可を受けます。

⑧ 地方入国管理局による許可後、ビザをもらって技能実習生が入国します。

⑨ 受け入れ企業で技能実習が開始され、監理団体は指導・支援を行います。

 

このように監理団体の業務は多岐に渡っており、技能実習が適切に行えるかは監理団体にかかっていると言っても過言ではありません。

巡回や他の業務をしっかりと行ってくれる信頼できる監理団体を選ぶようにしましょう。

 この記事の監修者

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

さむらい行政書士法人
公式サイト https://samurai-law.com

代表行政書士

小島 健太郎(こじま けんたろう)

 

プロフィール

2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立

専門分野

外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応

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