トップページ > インドネシア人技能実習生の特徴や性格、雇用のポイント
インドネシア人技能実習生の特徴や性格、雇用のポイント
技能実習生数が多い上位の国籍別にみると次のようになっています。
年度\国籍 |
ベトナム |
中国 |
フィリピン |
インドネシア |
---|---|---|---|---|
2018 |
142,883 |
84,063 |
29,875 |
24,935 |
2019 |
193,912 |
86,982 |
34,965 |
32,480 |
インドネシア人の技能実習生は、増加率が高く、人数も全体の4位を占めています。
インドネシア人の技能実習生を雇用する際に、インドネシアの文化や経済状態、インドネシア人の一般的な性格等を知っておくことは、とても重要になります。
ここでは、インドネシア出身の方を雇用する際に意識すべきポイントについて見てみましょう。
日本語の上達スピード
技能実習生は来日前に日本語の勉強はするものの、日本語での会話レベルはそこまで高くはありません。日本語での会話ができないと、受け入れ機関側の指示が通りにくいだけでなく、本人も言いたいことを伝えられずに、そのことがストレスとなって、最悪の場合、失踪につながるおそれもあります。
したがって、来日後に日本語がどのくらいのスピードで覚えていくのかは重要になってきます。
インドネシア人の日本語の上達スピードは、一般的に他のアジア出身の技能実習生と比べて早い方と言われています。その理由としては、以下のものが挙げられます。
・親日家が多く、日本のアニメやアイドルから、日本語を覚える機会が多いこと
日本のアニメを放送しているほか、AKB48のジャカルタ版のJKT48も活躍しており、日本文化が身近にあります。
・プライドが高く、できないことが恥と思う傾向があること
・高校で日本語を学んでいること
高校では、日本語が第2外国語の選択肢になっています。
特徴・性格
性格は当然、個々人によって変わってくるものの、国民性というところは共通していることが多いです。一般的に言われているインドネシア人の性格は以下のものが挙げられます。
楽観的で、困難なことがあってもどうにかなると思う人が多いと言われています
陽気で、のんびりしています。小さいことはあまり気にしません。ただ、仕事に関してはこの性格があだとなることもあるので、インドネシア人に何かをお願いする時は、お願いした側が何度も連絡して催促しておいた方がよいでしょう。「後でやります」と返事しておいて、いくら待ってもやってくれないということはよくあります。インドネシア人の女性は男性よりも勤勉と言われています。
プライドが高い
先ほど述べましたが、プライドが高いです。したがって、人前で怒られるとメンツがつぶされたと思い、日本人以上に嫌がります。人前で怒られると、萎縮し、こちらが想定している以上に傷ついてしまいます。
怒らなければならない場合には、人前を避け、怒鳴ったりはしないようにしましょう。
また、腰に手を当てたり、足を組んでのけぞったりした状態で指導しないようにしましょう。インドネシア人は腰に手を当てている姿や足を組んでのけぞって座る姿を見るだけで、怒られていると思い、萎縮してしまいます。
気前がよく、親切
気前が良く寛大なところがあります。インドネシアでは困っている人に手を差し伸べるのが当たり前とされています。
時間にルーズ
先ほど述べた点と重なりますが、のんびりしているため、時間にもルーズな人が多いです。時間を気にしない生活に慣れているので、時計をあまり見ません。
温厚
小さなことは流し、物事を荒立てたくない・穏便に済ませたいという考えを持った人が多いです。イスラム教では怒ることは悪いことであるとされているため、感情のコントロールは上手な人が多いです。ただ、それも限度があり、抑えていた怒りを急に爆発させる傾向があるため、怒る際は注意が必要です。
信仰心が強い
インドネシア人のほとんどがイスラム教徒です。イスラム教が生活の中でもっとも優先されるので、信仰に関わる礼拝や食事などは企業側が十分に配慮してあげることが必要です。
雇用のポイント
インドネシア人は、日本語の上達が早い方ですが、日本語を本格的に学ぶのは、技能実習生として内定をもらってからになります。したがって、楽観的でなんとなるという考え方で、最低限の到達度までしか勉強しない人もいるため、面接では、来日後も頑張れる人かどうかを確認する必要があるでしょう。
また、異性を採用する際はうっかり握手をしないようにしましょう。イスラム教であるため、異性との握手が禁止されています。
技能実習生を受け入れる企業、特に直接指導に当たる担当者は、インドネシア人に関するこれらの情報を把握し、指導していく必要があります。
人前で叱らないなど日本人に対する対応とは違った対応を求められる場面もありますが、コミュニケーションを普段からとり、お互いの国の文化を尊重して相手を気遣いながら歩み寄っていけば、スムーズにより良い関係を築いていけることでしょう。
この記事の監修者
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応