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遺言執行者の報酬はいくらぐらい?相場と決め方

遺言執行者の報酬はいくらなんだろう??と興味を持っている方も多いのではないでしょうか。専門家に頼んだ場合の相場はどれくらいなんだろう、不安になられている方も多いと思います。

 

今回は、遺言執行者の報酬はいくらぐらい?相場と決め方と称して説明していきたいと思います。

 

遺言執行者の報酬の相場については、報酬が大きい順に下記の通りとなっているのが一般的かと思います。

 

(高い)信託銀行>弁護士>司法書士>行政書士(安い)

 

ただし、遺言書で報酬をあらかじめ記載されている場合には、その金額になります。それでは、それぞれ見ていきましょう。

1、信託銀行

信託銀行さんだと、対象財産にかかわらず最低報酬額が決められているところが多く、最低報酬額は100万円~150万円からのところが多いようです。それ以上だと、相続対象財産の2~3%といったところでしょうか。

 

不動産の名義変更や相続税の申告などがある場合には、専門家への手数料も別途負担することとなり、ご自身で探すのがめんどくさいという、お金持ちの方(相続財産が多い方)を対象にしているところが多いようですね。

2、弁護士

弁護士さんの場合には、旧弁護士会の報酬基準規定に沿って決めているところが多いようです。旧弁護士会の報酬基準規定は下記のとおりです。

旧弁護士会報酬基準規程

相続対象財産 報酬
300万円以下 30万円
300万円~3000万円以下 2%+24万円
3000万円~3億円以下 1%+54万円
3億円を超える 0.5%+204万円

 

弁護士さんにお願いするときには、なんといっても紛争性が高い場合にお願いするのがいいでしょう。むしろ、その場合には弁護士さんしかいないといっても過言ではないでしょうか。弁護士さんを選ぶうえでも、人柄や経歴、実績などを考慮して信頼できる人にお願いするようにしましょう。

3、司法書士

司法書士さんの遺言執行者として報酬は、30万円~相続対象財産の1%というところが多いようです。信託銀行さんや弁護士さんより低めに設定している事務所さんが多いようですね。司法書士さんにお願いする最大のメリットとしては、不動産登記が絡んでいる相続財産がある場合には、遺言執行がスムーズに進むということになります。司法書士さんは登記の専門家になりますので、相続対象財産に不動産がある場合には、1番に候補にしてみるのがいいでしょう。

4、行政書士

行政書士さんの遺言執行者としての報酬は、20万円~0.5%前後としているところが多いようです。すべての専門家よりも1番低い金額で遺言執行での報酬を設定している事務所が多いようですね。行政書士さんは、「街の法律家」と言われるように、何といっても金額面、手続面での敷居の低さに特徴があります。

 

相続対象財産がそれほど多くなく、自分でもできそうだけど、やっぱり不安があるような場合には依頼するのに1番身近に相談できる専門家になるのではないでしょうか。そのなかでも、不動産の名義変更や相続税の申告がある場合にも他士業と連携しワンストップで対応できる事務所さんに依頼することで、遺言執行はスムーズに進むことは間違いないでしょう。

 

いかがでしたでしょうか。今回は、遺言執行者の報酬はいくらぐらい?相場と決め方と称して説明させていただきました。

 

相場はだいたい対象財産の1~3%が多かったものと思います。相続人であるご自身で遺言執行者になられた場合には、参考にして報酬を決めてみてください。

 

なお、お願いするとしたら、ご自身の目的別に考えてみて、しっかりとした信頼できる専門家にお願いするのがベストになります。