トップページ > よくあるQA > ゴルフ会員権の相続手続と必要な戸籍謄本とは?

ゴルフ会員権の相続手続と必要な戸籍謄本とは?

相続財産の中に、ゴルフ会員権があった場合の相続手続きについて、どうすれば良いかお困りの方が多いのではないでしょうか?

今回は、ゴルフ会員権の相続手続と必要な戸籍謄本について説明していきたいと思います。

 

ゴルフ会員権をどうするのかは、2つの選択肢があります。ゴルフ会員権を売却するのか、名義変更してそのまま会員となり続けるのかです。手続きの流れはほぼ同じとなりますのでご安心ください。

 

まずは全体の流れは下記となります。

 

1、確認作業

2、必要書類の収集

3、売却 または 名義変更

4、その後の手続き

 

それぞれ具体的に見ていきましょう。

1、確認作業

下記のものがあるかどうかを確認していきましょう。

①ゴルフ会員権の会員証券

表には〇〇ゴルフ場会員権や会員証と記載されていて、預託金〇〇円と記載されていることがほとんどだと思います。ない場合には、再発行手続きをしなければなりません。

②ゴルフ場名と証券番号

ゴルフ場の経営者交代により、ゴルフ場の名前が変更になっていることがあります。あわせて、そのゴルフ場にまだ在籍をしているのかどうか、年会費等の未納はないかも確認するといいでしょう。年会費等の未納金がある場合は、当然ながら清算をしなければなりません。

③パス型会員証

運転免許証と同じぐらいのサイズで、顔写真付きのものがほとんどです。こちらもない場合には再発行手続きが必要となることがあります。

④購入時の領収書など

購入したときの領収書などがあれば、当時の価格がわかる資料となります。

2、必要書類の収集 必要となる戸籍謄本とは?

ゴルフ会員権の相続手続きをする際の必要となる書類は下記となります。

 

①亡くなった事実が記載されている戸籍謄本または除籍謄本

②相続人が確定できる戸籍謄本など

③遺産分割協議書 または 同意書

④相続人全員の印鑑証明書

※上記はあくまでも一般的なものとなり、ゴルフ場によって若干異なることがありますので、必ず提出をするゴルフ場に確認をしてください。

 

必要になる戸籍謄本は、亡くなった人と相続人が確定できる戸籍謄本・除籍謄本が必要となります。ゴルフ場によっては改製原戸籍と呼ばれるものも必要になるところがあるようです。戸籍の収集は、ゴルフ場の会員権の相続手続きでは必ず必要になりますので、取得方法がわからないなどの場合には行政書士等専門家のサポートを受けると良いでしょう。

 

また、③の遺産分割協議書ですが、作成していればその内容にゴルフ場の会員権が含まれている場合はそれで大丈夫です。作成していない、もしくは含まれていないなどの場合には、ゴルフ場指定の同意書に相続人全員が署名と押印(実印)したものが必要となります。

3、売却 または 名義変更

必要な書類が揃ったら、実際にゴルフ会員権をどのようにしたいのかを決めましょう。ゴルフをまったくやらないのであれば、売却したほうが良いでしょう。亡くなった人がプレーしていたコースで引き続きメンバーとしてプレーをしたいのであれば名義変更をしなければなりません。

 

売却する場合は、ゴルフ会員権業者を通じて市場で売却するのが一般的になります。ゴルフ会員権業者は、「ゴルフ会員権ネット」で検索するといいでしょう。なお、売却する際に、ゴルフ場によっては、亡くなった人の名義のままでは売却できず、代表相続人に名義を変更してから売却しなければならないところもありますので、必ずゴルフ場に確認するようにしましょう。

名義変更の場合は、ゴルフ場所定の名義書換用紙に記入し、必要書類をゴルフ場に提出しましょう。ゴルフ場が規定している入管審査を得て、入管審査が通りましたら、名義書換料(ゴルフ場によって異なります)の振込をして完了となります。

4、その後の手続き

売却をした場合と名義変更をした場合についてそれぞれ説明していきます。売却をした場合は、税金が発生する場合があります。具体的には相続税や所得税です。相続税はゴルフ会員権のみだけではなく、相続財産全体の価格に対して課されますので、ここでは相続財産として、ゴルフ会員権も相続税の対象になるとだけ覚えておきましょう。また、売却により利益が出た場合には所得税が発生する場合がありますし、利益ではなく、損失が出た場合には、所得税や住民税の軽減されることもあります。具体的な計算方法についてはゴルフ場や税務署・税理士等に確認するといいでしょう。

 

名義変更をして引き続きゴルフ場の会員権を相続した場合、メンバーとしてプレーができるようになります。後日にゴルフ場より会員権証やパスなどが郵送で送られてくるでしょう。なお、こちらも相続税の対象財産となることは覚えておきましょう。

 

いかがでしたでしょうか。今回はゴルフ会員権の相続手続と必要な戸籍謄本とは?について説明させていただきました。ゴルフ会員権については手続きそのものに複雑なところは少ないですが、会員証を紛失しているなどの場合には面倒な手続きが増えることもございます。そのような場合は、行政書士等専門家のサポートを受けることで手続きを円滑に、確実に進めることができます。依頼するための費用は数万円程度かかりますが、自分自身でする場合の時間や手間、そもそも自分自身できるのかどうか等の要素を比較しながら、利用を検討してみてください。