小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金申請書のコツ

「小規模事業者持続化補助金を申請しよう!」と思い立った時にまず難関といえるのが、経営計画書(様式2)です。計画書によって補助金の採択(合格)が決まるといっても過言でないくらいとても大切な書類になります

合格しやすい申請書作成のコツとは?

申請書に最低書くべき事項については、公募要領に書かれています。ですので、こちらでは採択率をアップするため書類作成のポイントについてみていきます。

ポイント1.公募の趣旨と合っているか

公募要領をしっかりと理解し、国が求めている内容で申請を行わないと審査には落ちてしまいます。ですので、公募要領を理解することが重要となります。

なお、記載例に書いてある内容は、平成25年からそのままになっています。審査のレベルは年々上がってきておりますので、記載例のレベルで記載しても採択はされませんので注意が必要です。

小規模事業者持続化補助金の趣旨は、「新たな販路拡大」です。例えば、「今まではアナログ営業しかしていなかったけど、ホームページを使ってネットでも売っていこう」といったように、「新しい取り組み」をしないと補助金には通りません。

そこで、こちらでは採択事例における「新たな取り組み」についてご紹介します。

(事例1:イタリアンレストラン)
【現状の課題】
店舗運営のみのパスタや肉料理が好評のイタリアンレストラン。しかし、昨今のコロナの影響やや単独店舗での商圏の小ささのため、売上が中々上がっていかない。
【解決策】
テイクアウト専用のWEBページを構築することを決意。テイクアウトは商品数が多すぎると、単独店舗では販売数を多くさばくことができない。そのデメリットを「毎月1品特化」のテイクアウトWEBページにすることで、マンパワー不足の課題を解決し、多くの販売数を確保が可能であるとする計画を作った。

(事例2:不動産会社)
【現状の課題】
不動産仲介をメインに展開している都内の不動産会社。しかも外国人をメインに日本でのお部屋探しをサポートしていたが、コロナの影響で入国する外国人が激減。しかも、都内という立地での不動産仲介業の競合他社との差別化をさらに図る必要があった。
【解決策】
オンラインで内覧から、宅地建物取引士による重要事項説明までを完結できる、オンラインをフル活用したお部屋探しホームページの作成を決意。オンラインミーティングツールの「zoom」を生かし、お客様が部屋にいながら内覧できる仕組みを実現する計画を作った。

ポイント2.見やすく、わかりやすく書く!

当たり前だと思うかもしれませんが、「見やすく」、「わかりやすく」書くことはとても重要です。

見やすくするために、「画像」や「表」、「グラフ」等を使いながら書いていきましょう。

売上の推移や、今後の売上見込みを説明するときは、文章のみで説明するよりも表やグラフを入れた方が格段にわかりやすくなります。

作成の手間を惜しまず、理解してもらうことを重視して作成するようにしましょう。

また、文章で説明をする箇所も、大事な箇所に「アンダーライン」を引いたり、「色を変えたり」することで、目につきやすく、わかりやすくする努力を心がけてください。

ポイント3.計画の実行性・具体性

見た目だけわかりやすい計画書にするだけでは当然だめで、内容の実効性・具体性があるかどうかにも注意しましょう。

「売上がこのように上がります」ということを審査員に納得してもらわないといけません。

計画はあくまでも計画ではあります。ただし、その計画は突拍子のないような数字を並べて書いた計画よりも、実現しそうだなと思わせるような数字を書いた方が当然採択(合格)に近づく申請書ができあがるのです。

また、説明が矛盾していると計画として薄いと思われてマイナスポイントになってしまいます。できあがった計画書を何度も見返して、「矛盾がないか?」「実行性がほんとうにあるのか?」といった所を検討してみましょう。

ポイント4.審査官の心に刺さるストーリーを意識した事業計画書作成

補助金が採択されている事業を見てみると、実は共通していることがあります。それは「心に刺さるストーリー」です。補助金は採択事例というのが紹介されていて、掲載されている事業者の取り組みを見ると、自分の会社を客観的に観察できているものばかりです。自社の経営を客観視して「自社の現状」「市場の動向」「新たな取り組み内容」「新たな取り組みの投資効果」など、申請書を見ただけで新たな販路拡大の取り組みストーリーが浮かんでくるようなものは審査員の心に刺さります。審査の際はポイントをチェックして、場合によっては10分程度で審査を終えるものもあります。その短い審査時間の中で「申請書でどれだけ熱いものを審査員に届けられるか?」ということもとても大事なポイントなんです。

逆にダメなパターンの申請書とは?

今度は気になるダメパターンの申請書の特徴です。ダメパターンも理解することで、申請書を作成するときに参考になるはずです。

パターン1.計画自体が薄い

計画自体が薄いというのは、補助金でお金がもらえるから申請する方に多い傾向があります。そのような方は、「事業計画って何?」、「とりあえずもらえればいいから」といった発言をすることが多く、計画が薄いもしくは補助金制度を理解していないでする申請はすぐに審査でばれてしまいます。

パターン2.実現可能性が無い計画を書く

パターン1につながりますが、計画が薄いことだけでなく突拍子のない計画もすぐに審査でばれてしまいます。

例えば売上が今まで年間500万円しか売上がない事業者が、年間1億の売上があがるような計画をつくっても、実現可能性は感じられません。これは極端な例ではありますが、計画書に書く数字の根拠も現実的に説明できることが、とても重要となります。

パターン3.図や表などが全くない

申請書のフォーマットは何の変哲もないワードファイルですので、ご自身で創意工夫して申請書を仕上げていく必要があります。ただ文章だけでまとめただけでは見にくくなってしまい、どこに審査の加点ポイントが書かれているのかが全く分かりません。図表などを活用してポイントをわかりやすく表現している申請書は採択(合格)率が格段に上がっています。

手間暇かけた申請書を作成して、より採択率を上げる努力をしていきましょう。

この記事の監修

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

【さむらい行政書士法人】代表 / 行政書士

小島 健太郎 (こじま けんたろう)

プロフィール

2009年 行政書士登録、個人事務所を開設
2012年 個人事務所を法人化。「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野:事業者向け補助金、融資申請支援、許認可申請、外国人在留資格

書籍

『経営者のための日本政策金融公庫の活用ガイド』(セルバ出版)

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