ものづくり補助金

ロボットの導入に「ものづくり補助金」活用がお勧め

 

日本が世界に誇るものがあるとすればそれは生産技術です。日本品質は世界中でブランド化され、信頼を得ています。

 

そんな日本の誇りを下支えするのが、製造業に携わる中小企業や小規模事業者の皆さんです!

 

日本の製造現場では、現在も様々なロボット導入で自動化が進んでいます。製造現場でのロボット導入は、生産性の向上や、人的ミスの低減、更には人件費の削減などメリットも多いので、大企業の製造現場では積極的に導入が進んでいます。

 

しかしながらロボット導入には最初の初期投資費用であるイニシャルコストや、導入後のメンテナンス等の費用であるランニングコストもかかるので、中小や小規模の製造業事業者の方はロボット導入に二の足を踏んでいる方も多いと思います。

 

そんなロボット導入の際に是非とも活用していただきたいのが、「ものづくり補助金」という補助金です!

 

ロボットの導入にはものづくり補助金の活用がおすすめ!

ものづくり補助金について解説をしていきたいと思います。

 

まず「ものづくり補助金」という名前は略称です。

正式には「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」という名前になります。

 

その名前からも連想ができるかとおもいますが、新しいサービスや試作品の開発、ものづくりの生産プロセスの改善を行うための設備投資費用等の一部を補助してくれる補助金になります。

 

ものづくり補助金は対象になる方が認定支援機関という国のお墨付きをもらった行政書士や税理士事務所等の支援を受けながら事業計画書を作成して申し込み、採択されれば補助金が貰えるというものになります。

 

それでは具体的にどの様な方が申請できるのかを順番に開設していきます。

 

対象となる方

①補助金を申請する段階ですでに創業している事業者の方。

ものづくり補助金は既に創業している方でないと申請できません。

個人事業主の方であるなら、税務署に開業届け出済みの方、法人である場合は既に設立をされている会社が対象になります。

 

②小規模事業者・中小企業であること

資本金の額や常時雇用している従業員の人数に制約があり、その制約内の方しか

対象になりません。例えば製造業の方なら、資本金3億円以下もしくは常時雇用している従業員の方が300名以下のどちらかの条件を満たせば対象になります。

 

③賃金引上計画を従業員に表明していること。

 

賃上げ計画とは具体的には以下の3つになります。

 

・事業計画終了までの間に従業員への給与総支給額が年率1.5%増加する。

・事業計画終了までに最低賃金を地域最低賃金+30円にする。

・事業計画終了までに付加価値を円率平均3%以上増加する。

 

以上3つを満たす賃金引上げ計画書を作成し、従業員に表明する必要があります。

 

以上の3点が補助金対象者になる条件になります。

 

ものづくり補助金には、現在大きくわけて「一般型」「グローバル展開型」「ビジネスモデル展開型」の3つの種類があり、補助金上限や補助率などに差がありますが、中小企業や小規模事業者さんで多く活用されているのは「一般型」になると思います。

 

「ものづくり補助金一般型」

新しい製品や新しいサービスの開発、その生産方法やサービスの提供方法の改善につながる設備導入費用を補助するもの。

 

補助金の上限は1000万円で、補助率は1/2になります。ただし補助金対象者が小規模事業者である場合は2/3まで補助率が上がります。一般型の場合、補助金の対象は必ず設備投資を行う必要があります。

 

その他にも新型コロナ感染症枠や、そのた年度によって新しい種類が出てきているのが実情です。

 

ものづくり補助金の対象となる経費は色々とありますが、ロボット導入の場合、「機械装置費」や「技術導入費」が該当してくると思います。

 

最後に補助金の流れをざっと説明します。

補助金の流れ

  • 認定支援機関のサポートを受けながら事業計画書を作成
  • ものづくり補助金事務局に申請(専用サイトから電子申請します)
  • 事務局にて審査
  • 結果通知(採択・不採択)
  • 採択された場合、補助事業の実施
  • 実施内容を補助金事務局に報告
  • 補助金交付
  • 補助金交付後も5年間は継続事業状況の報告をする

以上がざっくりとした流れになります。

 

まとめると、自社が補助金対象になっている場合、認定支援機関と協力をして事業計画を作成し、補助金申請をする。補助金申請が採択されたら、計画書内容を実施し、その効果の報告を行った後でようやく補助金が貰えるということになります。

 

メモ

 

以上がものづくり補助金の説明になりますが、いかがでしょうか? 小難しいと思いますか? たしかに補助金申請には多少の手間がかかります。ただ認定支援機関のサポートを受けることもできますし、なにより通常ならお金のかかるロボット導入ですが、上限1000万円まで補助がうけることができ、かつ導入後は生産性向上をもって今までかかっていた工数やコストが削減されるのであるのであれば、ものづくり補助金を活用し、ロボット導入に踏み切ってみてもいいのではないでしょうか?!

 

この記事の監修

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

行政書士/財務コンサルタント

吉野 智成(よしの ともなり)

プロフィール

大学卒業後、税理士事務所で中小企業の会計を支援。
2019年 行政書士登録、個人事務所を開設
2021年 補助金・融資部門を法人化。「株式会社Gunshi」を設立
専門分野:事業者向け補助金、融資申請支援

書籍

中小会社で活用できる「補助金」のことがわかる本』(セルバ出版)

-ものづくり補助金

© 2024 経営者のための 補助金の活用ガイド 小規模・ものづくり・IT補助金 インフォメーション