会計ソフトはの導入は、IT導入補助金の対象になるのでしょうか?結論から言うと、会計ソフト導入はIT導入補助金の対象になります。
ここからは、そもそもIT導入補助金とはどのようなものなのかというところから、どのような会計ソフトを導入できるのか、導入するとどのように日々の業務の改善に活かせるのか、という点について解説をしていきます。
IT導入補助金とは
IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者を対象に、業務効率化のためのITツール導入を支援する制度で、導入費用の一部を金銭的に補助してくれます。
申請の仕組みとしては、経済産業省が公募をするのに対して、事業者が自社に必要なITツールを登録されたITツールから選択、それを取り扱うIT導入支援事業者にITツール導入を依頼します。補助事業者と支援事業者がパートナーシップを組み、期限内に申請をした後、交付決定となれば、実際にそのITツールを導入、その導入費用の一部が補助金として交付される、という流れです。
IT導入支援事業者としては、補助金の利用を推進することで、顧客が自社製品を導入するハードルを下げることができるというメリットがあり、補助事業者側からしても、返済の必要のない補助金を使ってITツールを導入し、日々の業務改善に使用できるというメリットがあります。
更に、場合によってはこの中に補助金のコンサルタントや専門家が介入することで、よりスムーズに申請準備を進められるようにすることがあります。
IT導入補助金によって会計ソフト導入をした場合の効果例
いまや、クラウド型の会計ソフトはたくさんの種類が出回っており、対象ITツールとして登録されているものでも数百種類存在しています。
すでに会計ソフトは導入しているという企業もかなり多いかとは思いますが、他の業務で使用しているシステムとの連携ができていない、という課題解決のために、IT導入補助金を利用して、会計およびその周辺業務のソフトを一新して業務効率化に活かすことが可能です。
ではここからは、IT導入補助金2020の公式サイトで紹介されている導入モデルを1つ紹介していきます。
事例①
【抱えている課題、改善したい問題点】
天然温泉旅館。もともと会計システムや給与計算ソフトなどは使用していましたものの、それぞれ違う会社の提供するシステムを利用していたためにデータの連携が行えずに無駄な業務が発生していた。
また、そもそもの1月あたりの伝票枚数が大量であることや、新規ホテルの開業による業務
量・人員の増加もあり、より効率的・合理的なソフトへと切り替え、生産性を上げる必要があった。
【導入したITツール】
同じ会社が提供するクラウド会計システム・給与計算システム
機能:部門別業績管理機能、銀行信販データ受信機能、業務システム等のデータ連携、所得税・社会保険・労働法に準拠した給与計算機能など
【導入効果】
課題となっていた別々の会計システムと給与計算システムが連携されることになった他、銀行信販データの受信機能を活用することで、ネット経由で金融機関から取引データを自動受信でき、仕訳を簡単に計上できるようになった。また、複数人で伝票入力が可能になったなどの効果があり、経理・総務に要していた時間が短縮された。
その他、事務作業の効率化が図られただけでなく、業績把握が即時可能となったことから、経営判断もタイムリーなものになり、スピーディーな対応が可能になった。
このように、会計ソフトはIT導入補助金の対象となります。
会計業務は全ての企業で必要となるものであり、それを効率化することは大きなインパクトをもたらします。
そもそも今まで紙面でのみ経理業務を行ってきたという企業はもちろん、会計ソフトを使用しているけれど、その他のシステムとの連携がうまく行っておらず非効率的なことを続けている、、といった企業様にもIT導入補助金を利用しての会計ソフト導入はおすすめできます。
会計ソフトを提供している会社では、大きなところではIT導入補助金の申請から積極的なサポートをしてくれるところもありますし、
そうでなくても、外部の補助金サポートの専門家に依頼をすることで、採択率を上げながらスムーズに申請ができるようコーディネートをしてくれることが期待できます。
決して高くはないハードルとなっているIT導入補助金を利用した会計ソフト導入、ぜひ興味がある方は一度IT導入補助金の利用を検討してみて下さい。