IT導入補助金

IT導入補助金とは?申請要件・流れを解説

 

「ものづくり補助金」とならんで補助金の代表格とも言える「IT補助金」、名前なら聞いたことがある!という方も少なくはないのではないでしょうか?

 

名前からするときっとIT系の設備導入をするともらえる補助金なんだろうな、、となんとなくのイメージは湧くけれど、具体的にどんな補助金なのかはわからない、

 

そんな方に向けて、IT補助金とは何なのか、という話から、IT補助金の申請要件、申請の流れについて簡単に解説をしてきます。

 

IT導入補助金とはITツール導入による生産性向上を支援する補助金事業

IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者がソフトウェアやサービス等のITツールを導入するのを金銭的に支援をすることで、これらの企業の業務効率化を図り、生産性の向上、稼ぐ力の増加をサポートするものです。

 

他の補助金と同様に、審査を経たうえで採択されれば、事業完了後に報告を行い経費の一部が支給されるというものになっています。

 

特徴としては、開発を経ずに既存のサービスを購入するパターンでは短期間で事業完了、報告、入金と進む事が挙げられます。

 

申請区分としては、次のように分かれています。

A類型:申請額、30万円以上〜150万円未満(補助率2分の1)

B類型:申請額、150万円以上〜450万円未満(補助率2分の1)※審査は厳しい

C類型:申請額、30万円以上〜450万円未満(補助率2分の1)※コロナにより創設、リモートワーク促進のハードウェア設備導入も補助対象に

 

IT導入補助金の要件

次に見ていくのは、IT導入補助金を申請する際に満たしておかないといけない申請要件です。

  • 日本で登録された中小企業/小規模事業者で、国内において事業を行っていること
  • 最低賃金を下回っていないこと
  • gBizIDのアカウントを持っていること
  • 携帯電話をもっていること
  • SECURITY ACTIONに同意していること

まず、対象となっているのは中小企業・小規模事業者となっています。

これには業種ごとによって人数によって明確に基準がありますのでそちらから自分がこれに該当するかを確認することができます。

 

次に聞き慣れないものとして、gBizIDというものがあります。これは、経済産業省や中小企業庁の行政サービスを一つのアカウントで利用できるようになるもので、逆にこれに登録をしなければIT導入補助金にも申請はできません。登録自体は無料で簡単にできます。

 

最後に、「SECURITY ACTION(セキュリティー・アクション)」というものがあります。

 

こちらは、中小企業自らが情報セキュリティ対策に取組むことを自己宣言する制度で、IT導入補助金の要件としては、2段階あるうちの1段階目、★一つ星(情報セキュリティー5ヶ条)を宣言することが必要となっています。こちらはWebから簡単に手続きが可能です。

 

他に要領には細かい要件が記載されていますが、メインどころとしてはこのような要件があると覚えておきましょう。

 

IT導入補助金の申請の流れ

次に、申請の流れについて見ていきましょう。

全体の流れ

引用元:「IT導入補助金2020」

 

更に細かい全体の流れ

引用元「IT導入補助金2020 公募要領」

 

step
1
制度を理解する

まずは、IT導入補助金とはどういったものかを理解しましょう。もし公募要領等を見ても分からない場合は専門家に相談することも一つの手です。

 

step
2
IT導入支援事業者/ツールを選ぶ

IT導入補助金の対象となるには、国から認定を受けたITツールと、それを取り扱うIT導入支援事業者を選ぶ必要があります。

 

step
3
gBizIDアカウントの取得

申請のために必要なアカウントを取得します。

 

step
4
申請マイページ開設

IT導入支援事業者に申請マイページの開設を依頼します。

 

step
5
IT導入支援事業者と申請内容の作成・確認

利用者とIT導入支援事業者が申請内容を作成し、細かく確認をします。

 

step
6
申請マイページの内容を事務局へ提出

準備が整えば、事務局へオンラインで申請を行います。

 

step
7
結果待ち

メールで送られてくる交付決定通知を待ちます。

 

step
8
交付決定

交付決定通知がメールで送られてきます。

 

step
9
補助事業実施

実際にITツールの導入、費用の支払いを行います。

 

step
10
実績報告

完了後、期限内に証拠資料の提出とともに実績報告を行います。

 

step
11
補助金交付

審査を経て補助金が交付されます。

 

step
12
アフターフォロー

ITツールを提供した支援事業所からアフターフォローを行います。

 

step
13
事業実施効果報告の作成、代理申請(支援事業者)

補助事業所の入力した情報を確認、もしくは直接ヒアリングして支援事業所から事務局に事業実施効果報告Web上でおこないます。

 

さてここまでいかがだったでしょうか?

 

IT導入を考えている企業様にとっては、返済の必要がない補助金によってその支援を受けられるのは大きなメリットと言えます。

 

しかし、決まった事業所とペアで申し込むの?全てオンラインで手続きを行うの?というように想像通りの行政手続きとは少し違ったイメージも湧いたかも知れません。

 

IT導入補助金を活用して会社の生産性向上に役立てたいけれど、申請の手続きがよくわからない、もしくは面倒、という方は専門家に相談することも検討してみて下さい。

この記事の監修

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

行政書士/財務コンサルタント

吉野 智成(よしの ともなり)

プロフィール

大学卒業後、税理士事務所で中小企業の会計を支援。
2019年 行政書士登録、個人事務所を開設
2021年 補助金・融資部門を法人化。「株式会社Gunshi」を設立
専門分野:事業者向け補助金、融資申請支援

書籍

中小会社で活用できる「補助金」のことがわかる本』(セルバ出版)

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