IT導入補助金は色々な業種で利用が可能な補助金ですが、飲食業を営む事業者の中にもこの補助金に興味がある方はいらっしゃるかと思います。
ここでは、IT導入補助金2020のWEBサイトで取り上げられている活用事例を中心に、飲食店ではどのようなITツールが利用可能なのかについて解説をしていきます。
飲食業ではこんな目的でIT導入補助金を利用できる!
- 働きやすさ
- 売上アップ
- 時間削減
- 顧客満足
- コスト減少
飲食業界ではITツールの導入をすることで上記のような効果が得られます。
ここからは目的別に一部事例をご紹介していきます。
売上アップ
①在庫管理と会計管理システムを導入する例
料理の味もよく、固定のお客様もついている、流行って入るのに何故か利益がでていない。。そんな飲食店のITツール導入事例です。
売上は立っているのに利益が出ないということで、仕入原価が適正でない可能性がありました。そこで取り入れたのが、在庫管理と会計管理システムです。
経験則で行ってきた在庫管理を客観的なデータに基づきに行えるようになったことで材料の廃棄といったロスが激減。より多くのお金が残るようになりました。
それに加え、売上や顧客情報をデータとして管理できるようになったことで、顧客のニーズを分析し、さらなる売上向上に活かすことも出来るようになるというメリットもあります。
②顧客が自分のスマートフォンを使ってメニューを注文できる、多言語対応アプリケーションシステムを導入する例
人員不足でてんやわんや、外国人顧客に対して満足に対応できるスタッフが居ない、というパターンに有効です。
顧客が自分のスマートフォンから注文できるようになることで、スタッフの注文を取る業務が不要になります。また外国人顧客にもアプリが多言語対応になっているため日本人同様の手間でサービスが提供可能に。
更には注文内容が最初から電子化されているので、スタッフがなにかに改めて注文情報を入力するといった手間を省き、会計と連動、クレジット決済も自動的に行うことが可能になります。
この例でいうと、売上アップの目的だけではなく、スタッフの業務の時間短縮や、働きやすさにもいい影響を与えます。
時間削減
①POSレジと会計システム間のデータを連携できるツールを導入する例
飲食店でよく聞かれる、閉店後の締め作業で時間がかかる、という悩み。これを解決するのに都度の会計と会計システムを連動することが効果的です。
レジと会計、それぞれ別のシステムで管理していると、閉店後に売上集計のために事務的な仕事が発生し、時間がかかる上にミスが発生することもあります。そこで、POSレジに打ち込まれた売上データと会計システムを連携させることで、売上集計・仕訳作業を自動化、作業時間の短縮だけでなく、経験の浅いスタッフでも対応が可能になります。
働きやすさ
①セルフオーダーシステムを導入する例
こちらは、売上アップで紹介した例とほぼ同じような内容ですが、スタッフ不足が深刻な店舗において、客席に設置されたタブレットからのセルフオーダーシステムを導入する例です。
これにより注文取りの仕事にフロアスタッフの人員を割く必要がなく、オーダーミスも発生しません。 また、注文内容データとして収集、蓄積できるので、注文傾向などを分析、新商品の開発といった次の売上向上施策に活用することも可能です。
全ての客席にタブレットを設置してシステムを入れるという大掛かりな取り組みになりますので、コストも高額になることが見込まれます。ぜひ補助金を利用して低コストでの導入を望めます。
コスト減少
①顧客の属性とメニューの注文内容を関連づけられるシステムを導入する例
こちらも売上アップ施策と同じように、システムの導入により注文内容と属性のデータを連携させ、多くの情報を集めることが可能になります。結果として顧客の属性や季節や天候による注文内容の変化を読み取り、的確な売上予測から在庫管理も徹底、食材のロスを減らすことが可能になります。もちろん、蓄積された情報をもとに新商品の開発に活かすことも可能です。
顧客満足
①24時間受付可能なウェブ予約システムを導入する例
ウェブ予約のシステムを導入することで、電話での予約対応に要していた時間を、目の前のお客さまへのサービスのために使うことができます。
また、ウェブ予約システムと顧客情報のデータベースを連携することで、過去の来店履歴や嗜好、アレルギーの有無といった情報をスタッフ内で共有し、より上質なサービスの提供が可能になります。これは、予約のために使っていた時間を短縮したり、スタッフ間での情報の共有と行って働きやすさを改善することで、最終的に顧客満足につながるといった例です。
さてここまでいかがだったでしょうか?
もし飲食業を営む方で、IT導入補助金に興味のある方は一度申請を検討してみて下さい。