事業者の方が、生産性を上げるために新しいシステムを導入したいと考えたとき、資金繰りの手段として使えるのがIT導入補助金です。
ここでは、「アマゾン ウェブ サービス (AWS)」はIT導入補助金の対象になる?というテーマについてみていきます。
1.AWSとは?
AWSとは、世界で広く採用されている包括的なクラウドプラットフォームです。
世界中のデータセンターから 175 以上のフル機能のサービスを提供していますので、AWS を使用することで生産性の向上につながります。
このAWSを導入したいと思ったとき、活用することができるのがIT導入補助金です。
以下では制度の概要について見ていきましょう。
2.IT導入補助金とは?
「IT導入補助金」とは、中小企業や小規模事業者の業務の効率化・売上アップのために、ITツール導入する場合に、その費用を補助する目的で給付される補助金です。
補助金の金額は、ITツールの導入費用の2分の1、最大で450万円となっております。(補助率が最大4分の3になる特別類型もあります)。
導入にかかった費用の全額がもらえるわけではありません。
3.対象となる費用は?
IT導入補助金は、かかった費用の全てが対象になるわけではありません。
IT導入補助金の対象となるのは、あらかじめIT導入補助金事務局に登録されているITツールのみですので、AWSを導入するときも、補助金の対象になる費用とならない費用があります。
それでは、どのようなITツールが補助金の対象となっているのでしょうか?
IT導入補助金の対象となるのは、あらかじめIT導入補助金事務局に登録されているITツールのみです。
事務局に登録されるITツールは、①業務プロセスに関するソフトウェア、②オプションに関するソフトウェア、③付帯サービス等の役務という3つのジャンルに分類されています。
具体的には、以下の表のように分類されています。
ソフトウェア |
ソフトウェア |
役務 |
---|---|---|
① 顧客対応・販売支援 ②決済・債権債務・資金回収管理 ③調達・供給・在庫・物流 ④業種固有プロセス ⑤会計・財務・資産・経営 ⑥総務・人事・給与・労務・教育訓練 |
①自動化・分析ツール ②汎用ツール ③機能拡張 ④データ連携ツール ⑤セキュリティ |
①導入コンサルティング ②導入設定・マニュアル作成・導入研修 ③保守サポート |
IT導入補助金はこれらのうち、必ず業務プロセスに関するソフトウェアを導入した上で申請しなければなりません。
4.IT導入補助金申請手続きの流れ
①IT導入支援事業者・ITツールを選ぶ
補助金の対象となっているIT導入支援事業者とITツールを選びます。この時点ではまだ購入はしません。
②gBizIDプライムを取得する
gBizIDとは、複数の行政サービスを利用することができるシステムです。
gBizIDプライムを取得していることがIT導入補助金の申請要件と定められています。
③申請マイページを開設
導入するITツールを決定し、IT導入支援事業者から申請マイページに招待してもらい、IT導入支援事業者と協力しながら、必要事項を記入していきます。
④申請書類の提出
ITツールの情報や事業計画に関する情報を記入し、申請します。
⑤交付決定 ITツールの導入
補助金交付の決定がされたら、IT導入支援事業者と契約を締結し、実際にITツールの導入、代金の支払いをおこないます。
補助金が支払われるのはまだ後になりますので、IT導入支援事業者に支払う代金を確保するために補助金を先に受領する、ということはできません。
⑥報告
IT導入補助金を受け取るためには、ITツールを導入したあとの報告が必要です。決められた報告書を作成し、事業実績の報告を行います。
⑦補助金確定の通知、補助金の交付
ITツールを導入し、報告も滞りなく完了すると補助金が交付されます。
いかがでしたでしょうか
補助金についてお悩みの方は、専門家に相談してみるとよいでしょう。代行を依頼するための費用はかかりますが、自分でやる場合よりも許可可能性が高くなり、かかる時間、手間等も短縮が可能です。これらの要素を比較しながら、利用を検討してみてください。