ECサイトの構築を検討されている企業の方は、その費用の一部を補助金で補助してもらえるのかという疑問を持っている方もいらっしゃると思います。
今回は、ECサイトがIT導入補助金の対象になるかどうかについて説明したいと思います。
IT導入補助金とは?
「IT導入補助金」とは、中小企業・小規模事業者の業務効率化・売上アップのためのITツール導入を補助する目的で交付される補助金です。
補助金の限度額は、ITツール導入にかかった費用の2分の1、最大で450万円が基本です(補助率が最大4分の3になる特別類型もあります)。
導入にかかった費用の全額がもらえるわけではないところには注意が必要です。
対象となる費用は?
IT導入補助金には、通常枠といわれるA類型・B類型と、特別枠とよばれるC類型があります。
通常枠の場合には、ECサイト制作にかかる経費は補助対象外とされていますので、ECサイト構築のための経費をIT導入補助金で補助してもらうことはできません。
一方、C類型は「新型コロナウイする感染症が事業環境に与えた影響への対策及び同感染症の拡大防止に向け、具体的な対策(サプライチェーンの毀損への対応、非対面型ビジネスモデルへの転換。テレワーク環境の整備等)に取り組む事業者によるITツールの導入を優先的に支援する」目的のために創設されたものです。
ECサイトはこのC類型でのみ、補助の対象とすることが可能です。
補助金を受け取るまでの流れ
1、IT導入補助金について理解する
まずは公募要領を読む等して、IT導入補助金について理解しましょう。
2、利用するIT導入支援事業者と導入するITツールを選ぶ ※契約はまだしません!
見積もりを依頼する等して導入するITツールを選びます。
自社にあったITツールを選ぶことが大切です。
特に、特別枠の場合には、新型コロナウイルス感染症における自社の事業への影響について正確に理解し、効果的なツールを選んでいるかが審査のポイントになってきます。
3、gBizIDプライムを取得する
gBizIDとは、複数の行政サービスを1つのアカウントにより利用することのできる認証システムのことをいいます。gBizIDプライムを取得していることは当該補助金の申請要件ですので、ここで取得しておきます。
4、申請マイページを開設
導入するITツールが決まれば、IT導入支援事業者から申請マイページに招待してもらい、自社の情報を入力していきます。
5、申請書類を作成、確認して申請
IT導入支援事業者によって導入するITツールの情報や事業計画値を入力しますが、必ず内容を確認してから申請します。
もし申請した内容が間違っていたとしても訂正することはできませんので注意が必要です。
6、交付決定後、契約して実際に導入する
審査が通って、交付決定がされて初めて契約を結び、実際にITツールの導入、代金の支払いをおこないます。
補助金は後払いですので、代金の支払い前に補助金を受け取ることができません。
7、報告
ITツール導入を実施したら、報告書を作成し、事業実績報告を行います。
8、補助金確定通知後、交付
導入の実施、報告が終わったら補助金が確定し、交付されます。
いかがでしたでしょうか。
IT導入補助金はIT導入に際して最大で450万円が補助されますので、中小企業者や小規模事業者にとって大変魅力的な制度だと思います。
ショッピングサイトをリニューアルしたい!とか新しくショッピングサイトを作って販路拡大をしたい等という思いをお持ちの方はぜひIT導入補助金の活用を検討してみると良いでしょう。
また、特別枠では、通常枠では対象とならないハードウェアレンタルも付帯サービスの一つとして補助の対象になります。
これまでIT導入補助金で使えなかったことにも使える可能性がありますので、気になる方は調べてみると良いでしょう。
もしIT導入補助金に興味があり、疑問等がある場合はぜひ、専門家に相談してみてください。