■宅建免許には『都道府県免許』と『国土交通大臣免許』の二種類があります。
これから宅建業を営む方は事務所の設置状況でどちらの免許が必要か決まってきます。
こちらでは『国土交通大臣免許』の取得方法について解説していきます。
■国土交通大臣免許を取得する対象の人とは?
国土交通大臣免許が必要な方は、複数の都道府県に事務所を設置する必要がある方です。
2つ以上の県をまたがって事務所を設置する方は必ず必要になってきます。
ここで注意していただきたいことが『主たる事務所の所在地を管轄する都道府県知事を経由する』ということです。
■国土交通大臣免許取得までの流れ
まず初めに大まかな国土交通大臣免許取得までの流れをご説明いたします。
必要申請書類の作成
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国土交通大臣へ書類を提出
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免許申請の登録手数料の納付
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審査(欠格事由、事務所要件等)
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宅建業免許の取得
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営業保証金の供託
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宅建業免許証の交付
このような流れになっております。
事項から宅建免許申請の要件を説明していきます。
■国土交通大臣免許申請を行うにあたり事前に準備しておくこと
➀欠格事由に該当していないこと
➁事務所の形態に問題がないこと
➂専任の取引士が設置されていること
では、まず➀の欠格事由についてご説明していきます。
・免許不正取得、情状が特に重い不正不当行為または業務停止処分違反をして免許を取り消され、その取消の日から5年を経過しない者
・免許不正取得、情状が特に重い不正不当行為または業務停止処分違反をした疑いがあるとして聴聞の公示をされた後、廃業の届出を行い、当該届出の日から5年を経過しない者
・禁固以上の刑または宅地建物取引業法違反等により、罰金の刑に処されてから5年を経過しない者
・免許の申請前、5年以内に宅地建物取引業法違反等により、罰金の刑に処された者
・成年被後見人もしくは被保佐人または破産者で復権を得ない者
・宅地建物取引業に関して不正または不誠実な行為をする恐れが明らかな者
※代表者、役員(取締役や監査役員等)専任の宅地建物取引士、政令使用人などは特に厳しいチェックが入ります。
次に②の事務所の形態に問題がないことについてご説明していきます。
まず宅建業を行うにあたり、事務所の設置を構える必要があります。
・事務所の構造、配置など宅建業の業務を継続的に行える環境であること
・他の業者や個人の生活部分から独立していること
・法人の場合は、登記簿謄本の本店が主な事務所になります。
・事務所の写真も何枚か必要になります。「協会の支部の方」が現地を確認しにくるので、しっかりと申請前に準備しておきましょう。
※居住スペースの一部を事務所として利用する、一つの事務所を共同で利用等、宅建業法が定める事務所とみなされない場合もありので十分に注意しましょう。
次に➂の専任の取引士が設置されていることについてご説明していきます。
それぞれの事務所に専任の宅地建物取引士を設置する必要があります。
・代表者、アルバイト関係なく全ての従業員の人数に応じて一定数(5人につき1名)置くことが義務付けられています。
・代表者及び政令使用人の常駐が原則です。
必ず一人は専属で動ける人員を用意しましょう!
※代表者が常駐できない場合(代表者が別の会社を経営している場合等)は、代表権行使を委任した政令使用人を指定する必要があります。
では、必要な要件を整えいよいよ免許申請を行っていきましょう。
■免許申請に必要なもの
・必要書類の提出(揃えるべき書類は約18種類ととても多いです。)
・国土交通大臣免許の新規登録料90,000円が必要になります。現金を準備しておきましょう。
■免許申請を行う場所
申請書の提出は、主たる事務所の所在地を管轄とする都道府県の宅建業窓口へ提出します。
大体審査の標準処理期間は、受付を行った日から40日程度です。
免許が一旦交付されますが、『免許証』が交付されるまでは営業活動等は行えません。
■免許取得後『免許証』を取得するために営業保証金を供託しなければなりません。
方法は2つあります。
➀営業保証金を供託する
主たる事務所の最寄りの供託所(法務局)に行き営業保証金を預けます。金額は次の通りです。
・主たる事務所・・・1,000万円
・それ以外の事務所・・・一箇所につき500万円
②保証協会へ加入し「弁済業務保証金分担金」を納付する
保証協会へ加入し、弁済業務保証金を納付します。供託すべき金額は次の通りです。
・主たる事務所・・・60万円
・それ以外の事務所・・・一箇所につき30万円
■いよいよ宅建免許証の交付です!
上記で述べた➀の営業保証金を法務局へ供託した場合
法務局へ供託後、免許権者に対して『供託した旨の届出』を行いましょう。
②の保証協会へ供託した場合
保証金分担金を納付後、納付の写しを免許権者に提出しましょう。
これで『宅地建物取引業免許証』が交付されます。
■まとめ
宅建免許は、準備から取得そして免許が正式に交付されるまでたくさんの時間と手間がかかります。
初心者の方にとっては色々と複雑で申請まで大変なことがたくさんあることかと思います。
そんな時は是非宅建免許取得のプロである行政書士までご相談ください。貴重な時間を節約し事業へ集中できるようお手伝いいたします。