小規模事業者の事業活性化の支援として小規模事業者持続化補助金を使うことが出来ます。
これは多くの業種で活用できる補助金ですが、接骨院や整骨院ではどのように活用できるのでしょうか?
ここでは、そもそも小規模事業者持続化補助金がどのような目的で、どのような経費を対象としているのか、というところからその活用例を見ていきます。
まずは補助金の目的を理解する
そもそも、小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者が制度の変化等により、経営環境が変わっていく中で、事業を持続・発展させるために、自身の経営を振り返り、計画を作成、その販路開拓や生産性向上に取り組むための費用を国が補助する、というものです。
簡単に言うと、申請に通れば販路開拓や生産性向上のための取り組みを国が金銭的に支援してくれる、という制度です。
そのため、この対象経費となる項目もこの目的に沿っている必要があります。
①機械装置等費
例)新商品のための陳列棚を購入
②広報費
例)販促用チラシの作成
売上管理業務効率化のためPOSレジソフトウェアを導入
ネット販売システムの構築
③展示会等出展費
例)国内外の展示会や見本市への出展
国内外の商談会への参加
④旅費
例)展示会社や商談会への参加のための旅費
⑤開発費
例)新商品の開発
⑥資料購入費
例)新商品の開発のため参考資料の購入
⑦雑役務費
例)チラシのポスティング、イベントの際のアルバイト代
⑧借料
例)商品のPRイベント会場の賃料
⑨専門家謝金
例)業務改善のための専門家コンサル費
⑩専門家旅費
例)外部専門家招聘のための旅費
⑪設備処分費(補助対象経費総額の1/2が上限)
例)業務効率改善等に伴う不要な設備の廃棄費用
⑫委託費
例)新商品開発のための成分分析を外部機関に外注
⑬外注費
例)店舗の改装(不動産の購入・取得は対象外)
ざっとこのようなものが対象経費として認められます。
さらに、<事業再開枠>に申し込むことで、コロナウイルス感染防止対策の取り組みを目的として次の経費も補助対象になります。
⑭消毒費用
⑮マスク費用
⑯清掃費用
⑰飛沫対策費用
⑱換気費用
⑲その他衛生管理費用
⑳PR費用
では、この前提で、整骨院や接骨院ではどのように活用が出来るのか、具体的に見てみましょう。
接骨院・整骨院では主に、販路開拓に使われる
接骨院や整骨院での小規模事業者持続化補助金活用が予想できる取り組みは次の通りです。
- 施術に使用する機器や器具の購入(新規顧客開拓・リピート獲得)
- 施術用ベッドの購入(新規顧客開拓・リピート獲得)
- 大型看板の設置・既存の看板のリニューアル(新規顧客開拓・リピート獲得)
- 店舗の外装や内装、トイレの改装工事(新規顧客開拓・リピート獲得)
- レセプトコンピューターのバーコードリーダー購入(業務効率化)
- 会計ソフトの購入(業務効率化)
- Webページの新設・リニューアル(新規顧客開拓等)
- チラシの作成・配布(新規顧客開拓)
- 診察券・会員カードの作成(新規顧客開拓・リピート獲得)
- 紹介カード作成(新規顧客開拓)
さらにイメージが湧くように、令和元年度の小規模事業者持続化補助金採択者の事業名称をいくつかピックアップしてみます。
「大反響で必ず目に留まり話題となる大型看板で新規集客に大成功!」
「元気を保つ身体作りのご提案!地域の頼れる整体院のHP作成事業」
「新規治療器具の導入による顧客単価の増大と新規顧客開拓」
「腰痛で苦しむ方を救うための広告の強化とホームページ整備」
「チラシの配布と視認性の高い看板で認知度の向上を図る事業」
「当院の事業の周知と新規販路開拓の為の自社ホームページ作成。」
「ポスティングと駅前配布」
「検索連動型広告を使ったWEB広告での新規顧客獲得」
「鍼灸ノウハウとSEV特許技術を組み合わせた新サービスの提供」
「痛み」に特化したブログとホームページ、看板で新規顧客獲得」
「HP強化による継続的な新規顧客獲得、及びリピート率向上の実現」
「多様な治療法を、それぞれ適合する年代に合わせた多様なツールによる販路開拓」
こう見ると、整骨院・接骨院での小規模事業者持続化補助金採択例はWebサイトの政策や看板の設置が大半を占めているようです。
もちろんWebサイトの製作等、販路開拓現在はコロナウイルス感染症の流行がありますので、人との接触が必須と成る整骨院・接骨院ではコロナ対策の消毒液の購入や使い捨てマスクの購入なども活用が見込まれます。
ぜひ補助金専門の行政書士に相談するなどして、補助金活用を積極的に検討しましょう。