補助金と聞くと、まず一番に「ものづくり補助金」を思い浮かべるといった方は多いと思います。
ニュースで取り上げられたりと何かと知名度の高い「ものづくり補助金」ですが、その内容や申請内容については把握している人は少ないと思います。
そこで、ここでは「ものづくり補助金」とはどのような補助金なのかといったところからその申請方法についても簡単に説明をしていきます。
ものづくり補助金とは
そもそもものづくり補助金とは、中小企業や小規模事業者が、生産性向上のための革新的サービスの開発や試作品開発、生産プロセスの改善といった取り組みに対して、必要となる設備投資などに国が返済不要のお金を出すというものです。
ただし、革新的サービスの開発にかかる経費であればなんでも補助対象になるというわけではなく、「ものづくり補助金」の対象となる経費は、主には設備投資のための費用(機械装置費)となります。その他専門家経費など特定の費用も経費の対象にはなりますが、メインとなるのは「機械装置費・システム構築費」で、販促費などは対象にはなりません。
そして、補助金の支給をうけるためには、申請の上、審査項目に適しているかを審査され、採択を受けなければなりません。
申請方法と審査項目
ここからは実際の申請方法の説明ですが、ちょっとその前に、自社が補助金の対象となるかどうかを念の為確認しておきましょう。
<<ものづくり補助金の対象になるための条件>>
- 日本国内に本社及び実施場所を有する中小企業者および特定非営利活動法人である
- みなし大企業でない
- 補助対象外事業ではない(例えば古い設備を新しくするだけといった、補助金の目的に沿わないような事業)
- かなり儲かる取り組み(付加価値額が年率3%以上向上)で、かつ、補助金交付後3~5年間、毎年少しずつ給料を上げる(給与支給総額が年率平均5%以上向上)、さらに、事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上、の3つを満たす
- 申請締め切り日前10ヶ月以内にものづくり補助金の採択決定及び交付決定を受けていない
いかがでしょうか?
どれにもひっかからなさそうであれば、申請方法の説明に進みます。
まず、前提として申請はオンラインで専用の「電子申請システム」を使って申請することになります。
じゃあ事業計画書のような書類提出はどうするの?という質問に対してですが、事業計画書はPDFファイルのデータを添付することで提出することが出来ます。
電子申請はざっくり次の4ステップで行うことが出来ます。
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1まずは、GビズIDプライムを取得します。
これは、ものづくり補助金をするためにひつようなアカウントというイメージで、このアカウントで電子申請システムにログインすることが出来ます。
なお、登録方法については経済産業省のYoutubeチャンネルでも分かりやすく紹介されているので参考にしてみて下さい。
参考URL:https://www.youtube.com/watch?v=HbPRuahun2o
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2アカウントの取得が出来たら、次は電子申請システムにログインをしましょう。
ものづくり補助金総合サイトにある「電子申請システム」ページから、先程取得したGビズIDプライムのアカウントを使ってログインします。
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3そしてここがメインの作業となります。電子申請システムに申請内容を入力しましょう。
申請者の概要や事業内容、その他経費や資金調達内訳などを入力、最後に事業計画書などの必要書類をPDF形式で添付をします。
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4最後に申請内容を確認後、電子申請システムから送信をしましょう。
電子申請システムで形式不備などのチェックは自動的に行われるので、システムのエラー表示を全て解消し、全ての項目が「作成済」のステータスになると送信(提出)できるようになります。
以上が、電子申請システムを使ったものづくり補助金の申請方法の説明ですが、その他に覚えておきたい注意点としても次のようなことがあります。
・ログイン後、80分間操作を中断すると、その時点での保存されていない入力情報が消えてしまいます。
・入力途中で作業を中断したい場合は、「一時保存」ボタンを使ってから中断をしないと、保存されていない入力内容が全て失われます。
・電子申請システムを通じて事務局に提出(送信)した内容は後から変更できません。
さて、ここまでいかがだったでしょうか?
ものづくり補助金がどういったもので、どのように申請をするのかがなんとなく分かっていただけたと思います。
具体的な電子申請システムの操作方法については公式の手引書で詳しく説明がされているので、必ず、自分でも確認をするようにしましょう。