IT導入補助金

IT導入補助金の申請代行・代理申請は行政書士に依頼すべき?

 

事業者の方が、生産性を上げるために新しいシステムを導入したいと考えたとき、資金繰りの手段として使えるのがIT導入補助金です。

 

このIT導入補助金を申請したいと思ったとき、手続きが大変そうだから、自分でやるよりも専門家に依頼したいと思う方も多いのではないでしょうか。

ここでは、申請代行・代理申請は行政書士に依頼すべき?というテーマについてみていきます。

 

IT導入補助金とは?

「IT導入補助金」とは、中小企業や小規模事業者の業務の効率化・売上アップのために、ITツール導入する場合に、その費用を補助する目的で給付される補助金です。

 

補助金の金額は、ITツールの導入費用の2分の1、最大で450万円となっております。(補助率が最大4分の3になる特別類型もあります)。

導入にかかった費用の全額がもらえるわけではありません。

 

行政書士に依頼するメリットは?

行政書士は許認可申請、官公庁に提出書類作成の専門家で、「街の法律家」とも呼ばれており、相談の敷居が低いところに特徴があります。補助金申請についても、代行してくれる行政書士は多くいます。

 

この行政書士に補助金の代行を依頼すると、自分でやる場合と比べてどのようなメリットがあるでしょうか。以下で具体的に見ていきましょう。

 

メリット1.採択の可能性が高くなる

行政書士に依頼することにより、提出しなければならない必要書類を準備してもらったり、作成してもらったりすることができます。特に難易度が高いのは、事業計画書です。事業計画書は審査の大きなポイントであり、この書類の出来次第で合否が分かれます。

 

たとえば、事業計画関連で審査されるのは、以下のような事項です。

・公募内容の趣旨と合っているか

・導入するITツールの詳細

・導入することによる効果や目的

・計画の実行性・具体性

これらの事項をあらかじめしっかりと準備をし、事業計画書内に盛り込んでおくことが必要になります。

行政書士にこれらのポイントを押さえた事業計画書を作成してもらうことで、採択される可能性が高くなります。

 

メリット2.交付額が増える可能性アップ

補助金で受けられる金額には限度があり、特別枠での増額も検討することができます。実績のある行政書士に申請を代行してもらうことで、申請者の状況を的確に判断した上で、採択される可能性の高い最大限の金額で申込を行うことができます。

 

メリット3.採択までの時間を早くすることができる

行政書士のサポートを受けて申請を行うことにより、必要書類の収集の時間や作成書類の準備時間が大きく短縮できます。また、提出書類のクオリティも上がるため、採択が決定されるまでの時間も早くなることが多いです。

 

補助金の注意点は?

補助金の申請は、予算の枠が決められているため、要件を満たせば必ずもらえるというものではなく、プロが行ったとしても100%に近い成功率はあり得ない分野となっています。

 

補助金申請を代行してくれる行政書士であっても、IT導入補助金は初めて、という場合もあり得ます。必ずIT導入補助金のサポート実績が多い行政書士かどうかを確認してから依頼するようにしましょう。

 

申請手続きの流れ

①IT導入支援事業者・ITツールを選ぶ 

補助金の対象となっているIT導入支援事業者とITツールを選びます。この時点ではまだ購入はしません。

 

②gBizIDプライムを取得する

gBizIDとは、複数の行政サービスを利用することができるシステムです。

gBizIDプライムを取得していることがIT導入補助金の申請要件と定められています。

 

③申請マイページを開設

導入するITツールを決定し、IT導入支援事業者から申請マイページに招待してもらい、IT導入支援事業者と協力しながら、必要事項を記入していきます。

 

④申請書類の提出

ITツールの情報や事業計画に関する情報を記入し、申請します。

 

⑤交付決定 ITツールの導入

補助金交付の決定がされたら、IT導入支援事業者と契約を締結し、実際にITツールの導入、代金の支払いをおこないます。

補助金が支払われるのはまだ後になりますので、IT導入支援事業者に支払う代金を確保するために補助金を先に受領する、ということはできません。

 

⑥報告

IT導入補助金を受け取るためには、ITツールを導入したあとの報告が必要です。決められた報告書を作成し、事業実績の報告を行います。

 

⑦補助金確定の通知、補助金の交付

ITツールを導入し、報告も滞りなく完了すると補助金が交付されます。

 

これらの手続を、行政書士に依頼すると代行してくれますので、ご自身で行うのが難しいと感じる場合は依頼を検討してみると良いでしょう。

 

いかがでしたでしょうか。

 

補助金についてお悩みの方は、専門家に相談してみるとよいでしょう。代行を依頼するための費用はかかりますが、自分でやる場合よりも許可可能性が高くなり、かかる時間、手間等も短縮が可能です。これらの要素を比較しながら、利用を検討してみてください。

 

 

この記事の監修

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

行政書士/財務コンサルタント

吉野 智成(よしの ともなり)

プロフィール

大学卒業後、税理士事務所で中小企業の会計を支援。
2019年 行政書士登録、個人事務所を開設
2021年 補助金・融資部門を法人化。「株式会社Gunshi」を設立
専門分野:事業者向け補助金、融資申請支援

書籍

中小会社で活用できる「補助金」のことがわかる本』(セルバ出版)

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