事業者の方が、お客さんを増やすために広告にお金をかけたり、生産性を上げるために新しいシステムを導入したいと考えたとき、資金繰りの手段として使えるのが、「小規模事業者持続化補助金」です。このとき「申請手続きを自分でやるのは難しそうだから、専門家に依頼しようかな」と考えておられる方も多いかと思います。
そこで、ここでは小規模事業者持続化補助金は行政書士に依頼すべき?というテーマについて説明していきます。
小規模事業者持続化補助金とは?
前提として、小規模事業者持続化補助金がどういうものかについて見ておきましょう。
「小規模事業者持続化補助金」とは、小規模事業者の販路開拓や生産性向上のための取組みを支援する目的で交付される補助金です。
補助金の限度額は、事業者の取り組みにかかった費用の3分の2、最大で50万円が基本です(特別枠もあります)。
例えば、生産性を上げるために新システムを導入し100万円かかった場合、50万円が支給されます。販路開拓のための広告・宣伝に60万円かかったときは、40万円が支給されます。
行政書士に依頼するメリットは?
行政書士は、許認可の申請や、官公庁に提出する書類作成の専門家です。
「街の法律家」とも呼ばれており、相談の敷居が低いところに特徴があります。
補助金申請についても、代行してくれる行政書士は多くいます。
この行政書士に補助金の代行を依頼すると、自分でやる場合と比べてどのようなメリットがあるでしょうか。以下で具体的に見ていきましょう。
メリット1.採択の可能性が高くなる
行政書士に依頼することにより、提出しなければならない必要書類を準備してもらったり、作成してもらったりすることができます。特に難易度が高いのは、事業計画書です。事業計画書は審査の大きなポイントであり、この書類の出来次第で合否が分かれます。
行政書士に申請のポイントを押さえた事業計画書を作成してもらうことで、採択される可能性が高くなります。
メリット2.交付額が増える
補助金で受けられる金額には限度額が決められています。
実績のある行政書士に申請を代行してもらうことで、申請者の状況を的確に判断した上で、採択される可能性の高い最大限の金額で申込を行うことができますので、自分でやる場合よりも交付額が増える可能性があります。
メリット3.採択までの時間を早くすることができる
行政書士のサポートを受けて申請を行うことにより、必要書類の収集の時間や作成書類の準備時間が大きく短縮できます。また、提出書類のクオリティも上がるため、採択が決定されるまでの時間も早くなることが多いです。
注意点は?
補助金の申請は、予算の枠が決められているため、要件を満たせば必ずもらえるというものではなく、プロが行ったとしても100%に近い成功率はあり得ない分野となっています。
補助金申請を代行してくれる行政書士であっても、小規模事業者持続化補助金の申請は初めて、という場合もあり得ます。必ず小規模事業者持続化補助金のサポート実績が多い行政書士であることを確認してから依頼するようにしましょう。
補助金受領までの流れ
申請をしてから補助金を受領できるようになるまでは、以下のような流れで手続きを行います。
補助金受領までの流れ
- 経営計画書・補助事業計画書の作成
- 地域の商工会議所に要件を満たしているかどうかチェックしてもらう
- 締切日までに日本商工会議所へ申請書類一式を送付
- 日本商工会議所による審査
- 交付の決定、販路開拓の取組を実施
- 所定の期限までに実績報告書を提出
- 日本商工会議所による報告書の確認
- 7に問題がなければ、補助金の受領
いかがでしたでしょうか。
補助金についてお悩みの方は、専門家に相談してみるとよいでしょう。代行を依頼するための費用はかかりますが、自分でやる場合よりも許可可能性が高くなり、かかる時間、手間等も短縮が可能です。これらの要素を比較しながら、利用を検討してみてください。