実績報告とは
IT導入補助金は、合格しただけでは入金されません。補助金の原資は税金のため、「ちゃんと計画通りに使ったのか?」といった観点でのチェックが入ります。そのチェックが、「実績報告」です。
ですので、補助事業が完了した後は、実績報告を定められた期間内に行う必要があります。なお、期限内に実績報告が行われなかった場合、補助金がもらえなくなります。
実績報告の流れ
2020年度の実績報告の流れは次のとおりでした。なお、申請の流れが変わる可能性もありますので、必ず最新の公募要領をご確認ください。
引用元:「事業実施・実績報告の手引き」
実績報告の報告内容
実績報告の内容としては、次のようなものを報告します。
⚫ 契約内容
⚫ 納品内容
⚫ 請求内容
⚫ 支払い内容
⚫ 補助金受取口座情報
なお、これらの報告事項には証拠資料が求められます。ですので、補助事業を行っている段階から、実績報告を見据えた上での契約・発注を行う事が後々重要となってきます。
例:請求書・請求明細書の記載必要事項
- 請求日
- 請求元情報
- 請求先名
- 請求金額(合計)
- ITツール名(製品名)
- ITツール(製品)数量
- ITツール(製品)金額
効果報告
効果報告とは、一定期間経過後の導入効果の報告のことです。
実績報告を行うと、事務局の検査が行われます。その検査に問題が無ければ、補助金額が確定し、補助金が交付されます。
これで晴れて補助金が入金されるわけですが、全て終わったわけではありません。なぜなら、「効果報告」があるからです。つまり、事業実施後も業務効率化等その導入効果を一定期間経過後に報告しなければならないんです(効果報告)。
効果報告の注意点
原則として、効果報告対象期間として補助金事務局が定めている1年間の数値の報告を求めています。
ただし、決算期などの関係でこの期間での実績数値の算出や集計が難しい場合は、実績値が集計できる任意の1年間、あるいは直近の実績値から予測できる概算値で報告をするようにしてください。
効果報告は、交付申請時の計画値とITツール導入後の実績値を比較して、達成率を計測しますが、計画値未達となった場合におけるペナルティなどは一切ありません。(ITツールを導入していなかった等の虚偽・不正が発覚した場合を除く)
提出したら修正できない!?
また、注意していただきたいのは、効果報告の情報は一度提出をすると修正を行うことができなくなってしまいます。ですので、必ずダブルチェックなどチェック体制をしっかり作って、提出作業を行なっていくようにしてください。
効果報告期間にも注意
効果報告はいつしてもいいものではなく、きちんとこの期間で行うようにとの決まりがあります。しかもその期間は昨年の実績を見ると「1ヶ月半」と短い期間で済ませなければいけません。報告期間ギリギリで行なったりすると、間違いの原因にもなりますので、余裕を持って行なってください。