高度人材専門職の外国人が日本に永住する際の身元保証人に要件はある?
高度人材から永住権の取得を検討している外国人の方の中には、
「高度人材から永住権を取得する要件は?」
「身元保証人は必要?」
「身元保証人の要件は?」
「身元保証人を選ぶポイントは?」
といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、高度人材から永住権を申請する際の身元保証人について詳しく解説します。
ぜひ、最後までお読みください。
高度人材から永住権に変更できる人の要件とは?
高度人材から永住権に変更できる人の要件は、以下のとおりです。
- ● 永住許可申請の時点で80点以上を有している
- ● 永住許可申請の時点で70点以上を有している
基準のポイント(70点または80点)を超えていれば、「高度専門職」以外の在留資格でも申請が可能です。
例えば、在留資格「技術・人文知識・国際業務」や「経営・管理」などの方が挙げられます。
高度人材とは、『高度人材ポイント』という評価システムで、70点以上のスコアを獲得した外国人を指します。
そのほかに、以下の永住許可の要件を満たさなければなりません。
- ● 素行が善良
- ● 独立の生計がたてられる資産または技能がある
- ● 罰金刑や懲役刑を受けていない
- ● 納税などの公的義務を果たしている
- ● 現に有する在留資格の最長期間をもって在留している
- ● 公衆衛生において有害となるおそれがない
日本継続在住が10年に満たなくても申請は可能
高度人材の方は、永住許可における居住要件の緩和が受けられます。
通常、永住許可を申請するには、日本に継続して10年間滞在しなければなりません。
一方、高度人材の方は、有するポイントによって、以下のように期間を短縮できます。
- ● 70点以上→最短3年
- ● 80点以上→最短1年
ただし、取得しているポイントによっても要件が異なる
高度人材の方は、有するポイントによって、居住要件の緩和を受けるための要件が異なります。
ポイントごとの要件は、以下の表のとおりです。
|
ポイント |
要件 |
|---|---|
|
80点以上 |
80点以上を有する者で、以下のいずれかに該当する ・「高度人材外国人」として必要な点数を維持して、1年以上継続して滞在している ・永住許可の申請日から1年前時点で80点以上を有しており、1年以上継続して80点以上を有して滞在している |
|
70〜79点 |
70点以上を有する者で、以下のいずれかに該当する ・「高度人材外国人」として必要な点数を維持して、3年以上継続して滞在している ・永住許可の申請日から3年前時点で70点以上を有しており、3年以上継続して70点以上を有して滞在している |
|
69点以下 |
70点以上のポイントがない方は、居住要件の緩和は受けられません。 以下の通常の居住要件を満たす必要があります。 ・継続して10年以上滞在しており、この期間のうち、就労資格または居住資格をもって引き続き5年以上滞在している |
永住権に変更するメリットはある?
永住権に変更するメリットは、以下のとおりです。
- ● 在留期間が無期限
- ● ビザの更新が不要
- ● ビザの変更が不要
- ● 就労の制限がない
- ● 就学の制限がない
- ● 社会的信用度が向上する
- ● 在留特別許可が認められやすい
- ● 配偶者の就労制限がない
永住権に変更する際に「身元保証人」が必要!
ここでは、身元保証人について見ていきましょう。
永住許可申請には「身元保証人」が必要となる
永住許可を申請するには、身元保証人が必要です。
入管法によると、身元保証人は以下のように定義されます。
「外国人が我が国において安定的に、かつ、継続的に入国目的を達成できるように、必要に応じて当該外国人の経済的保証および法令の遵守などの生活指導を行う旨を法務大臣に約束する人」
必要書類に「身元保証に関する資料」がある
必要書類の中には、以下の「身元保証に関する資料」があります。
- ● 身元保証書
- ● 身元保証人にかかる資料
必要な資料については、以下で後述します。
身元保証人に係る必要資料
身元保証人にかかる必要資料は、以下のとおりです。
- ● 運転免許証
- ● マイナンバーカードの写し
以前までは以下の資料も必要でしたが、現在は身元保証に関する資料が簡素化され、上記で挙げた身分証明書があれば申請ができます。
- ● 職業を証明するもの(在職証明書など)
- ● 収入を証明するもの(課税証明書など)
- ● 住民票
身元保証人が記載する情報
提出する身元保証書は、身元保証人になる人が記載しなければなりません。
申請者本人が作成することはできないため、注意しましょう。
記載事項は、以下のとおりです。
●1. 作成した日付
●2. 申請者(外国人)の情報
氏名は、パスポートの表記通りに記入しましょう。漢字表記の名前がある方は、英語表記の横に併せて記入してください。
- ・ 国籍、地名
- ・ 氏名
●3. 身元保証人の情報
- ・ 氏名
- ・ 住所、電話番号
- ・ 勤務先、電話番号
- ・ 国籍、地域(在留資格、期間)
- ・ 被保証人との関係
身元保証人になれる人の要件
身元保証人になれる人の要件は、以下のとおりです。
1.日本人または永住者
身元保証人になれるのは、日本人または永住者です。
加えて、身元保証人には申請者に問題が生じた場合にサポートする役割があるので、日本に在住している人物でなければなりません。
例えば、通常は勤務先の上司や同僚・友人・親族などにお願いします。
日本人や永住者と結婚している方は、パートナーが身元保証人になるのが一般的です。
まったくの赤の他人にお願いをする場合は、不許可となる可能性が高いため、注意しましょう。
通常、永住権を申請するには、10年間日本に滞在していなければなりません。
入管では、「長期間日本に住んでいれば、身元保証人になってくれる親しい人物が1人や2人は居るだろう」と考えます。
加えて、提出書類の中には、身元保証人の身分を示す資料が必要です。
例えば、運転免許証やパスポートなどが挙げられます。
身元保証人になる人は、身分に関する資料を用意できる人物でなければなりません。
2.一定以上の資産
身元保証人になる人には、一定以上の資産がなければなりません。
申請者に問題が生じたときのサポートをする役割があるので、日本で安定した生活ができる人物が求められます。
具体的な資産額や収入の規定はありませんが、目安の額は年収300万円以上です。
申請者には「独立の生計を営むに足りる資産または技能を有すること」という要件が設定されています。
身元保証人になる方も、上記の要件を満たせるレベルの経済力が必要です。
3.納税義務を果たす
身元保証人になる人は、公的義務を果たしていなければなりません。
公的義務とは、納税や保険料の納付です。
未納や滞納などについては厳しく審査されるので、注意しましょう。
加えて、身元保証人には、申請者の法律遵守や公的義務の履行について指導する役割があります。
申請者が義務を守らない場合に、説得できる人物でなければなりません。
4.身元保証人になる意思
身元保証人になる人は、自らの意思で保証人になる必要があります。
例えば、申請者が勝手に名前だけを借りて身元保証人をたてたり、知人をだまして身元保証人に仕立て上げたりすることは、許されません。
入管では、事実確認をするために、身元保証人になる人へ連絡をするケースがあります。
万が一、身元保証人になった事実がない人で申請をしたと発覚した場合、不許可となる可能性が高いです。
身元保証人の責任
身元保証人は、あくまでも道義的な保証人です。
例えば、入管から支払いの請求をされたり、責任を負わされたりということはありません。
身元保証人には、以下の責任があります。
1.申請人の滞在費
身元保証人は、申請者の滞在費を保証しなければなりません。
ここで言う滞在費とは、日本での滞在費を指します。
例えば、外国人が仕事を失ったり、病気で働けなくなったりして、滞在費をまかなえないケースが考えられます。
もし上記のように申請者が生活に困ったら、身元保証人は金銭的なサポートをしなければなりません。
2.申請人の帰国旅費
身元保証人は、申請者が帰国するときの旅費を保証しなければなりません。
例えば、申請が不許可となって在留資格が失効してしまったケースなどが考えられます。
上記のような場合、外国人の方は帰国する必要がありますが、身元保証人は渡航費用などをサポートしなければなりません。
3.申請人の法令遵守サポート
身元保証人は、申請者に対して日本の法律を守るように指導しなければなりません。
永住者になる方は、日本人と同じように法律や公的義務を守る必要があります。
例えば、交通ルールや納税義務などが挙げられます。
申請者の素行が善良でない場合、身元保証人は適切に指導しなければなりません。
身元保証人を選ぶにあたって知っておきたいこと
ここでは、身元保証人を選ぶ際のポイントについて見ていきましょう。
身元保証人を選ぶ際に知っておきたいこと
身元保証人を選ぶ際のポイントは、以下のとおりです。
身元保証人の収入の目安
身元保証人は、日本で安定した生活を送れるだけの経済力が求められます。
目安としては、年収300万円以上です。
加えて、納税義務をきちんと履行しているかについても、審査で重視されます。
身元保証人が無職の場合は、不許可となる可能性が高いため、注意しましょう。
例外として、日本人の配偶者が身元保証人となり、その配偶者が専業主婦などで収入がない場合は、認められるケースもあります。
複数人の身元保証人に依頼することは可能?
身元保証人は、複数人の外国人に対してなることも可能です。
ただし、複数人の外国人をサポートできるのかについて、厳しく審査されます。
身元保証人は、外国人本人と関係のある人物であることが求められます。
複数人の外国人の身元保証人になる人は、「本当に申請者本人と関係があるのか」を疑われる可能性が高いです。
身元保証人を依頼する場合は、職場の人や家族など、つながりがある人物にお願いするのが望ましいです。
どちらかが犯罪を犯した場合はどうなる?
外国人が犯罪を犯した場合、身元保証人にペナルティが科されることはありません。
身元保証人に法的責任はないので、安心してください。
ただし、保証人としての社会的信用を失うため、注意が必要です。
身元保証人には、『外国人に対して日本の法律を守るように指導する役割』があります。
外国人が犯罪を犯してしまうと、身元保証人の責任を果たせていないとみなされます。
身元保証人の適格性を欠く人物と判断されるため、注意しましょう。
身元保証人の責任は「社会的責任」であり、「民法上の責任」ではない
身元保証人の責任は「社会的責任」であり、「民法上の責任」ではありません。
保証人という言葉のイメージが先行して、ネガティブな印象を持つ方もいると思います。
例えば、身元保証人が責任を果たさなかった場合、「罪に問われるのか?」と不安になる方も多いでしょう。
身元保証人が何もしなくても、入管から指導が入ることはあっても、罪には問われません。
法的な拘束力はないので、安心してください。
ただし、責務を果たさない場合は、新たにほかの申請者の身元保証人に就任するのが難しくなります。
事務的な面においての注意点
事務的な面においての注意点は、以下のとおりです。
身元保証書が入手できない場合は理由書が必要
身元保証書が入手できない場合は、提出できない理由を記した「理由書」が必要です。
申請自体は可能ですが、審査を通過する可能性は低いと言えます。
身元保証書は、身元保証人になる人が作成しなければなりません。
入手ができないからといって、申請者本人が書くことは認められないため、注意しましょう。
身元保証書の内容にミスがあった場合
身元保証書の内容にミスがあると、不許可となる可能性が高いです。
故意に虚偽の申告をした場合は、罪に問われるため、注意しましょう。
在留資格の虚偽申請は、「在留資格等不正取得罪」や「営利目的在留資格不正取得助長罪」の対象です。
違反した場合は、3年以上の懲役・禁錮もしくは300万円以下の罰金などの重い刑罰が科されます。
加えて、1度でも不正をすると、その事実が記録として残ります。
今後の在留資格の申請で、許可がおりる可能性が極めて低くなるので、必ず正直に申告しましょう。
身元保証人を降りる場合
身元保証人は、辞めるための法律上の手続きがありません。
原則として、自己都合による一方的な辞任はできないとされています。
しかし、やむを得ない事情で、身元保証人が続けられなくなるケースも考えられます。
どうしても続けられない理由がある場合は、入管に連絡して事情を説明してください。
その後の対応については、入管の指示に従いましょう。
身元保証人が見つからない場合
身元保証人が見つからない場合、一部で代行サービスなどを利用する方もいます。
ただし、代行サービスを利用したことが発覚すると、不許可となる可能性が高いです。
身元保証人になると、入管のシステムに登録されます。
代行サービスによる保証人は、システムですぐに判明します。
審査で不利になるので、代行サービスの利用はおすすめできません。
不許可にならないために、申請は行政書士に依頼しよう
永住権の申請は要件が厳しく、手続きも複雑です。
ちょっとしたミスでも、不許可となる原因になるので、慎重に準備を進める必要があります。
例えば、不許可の原因として以下のミスが挙げられます。
- ● 書類の不足
- ● 書類の作成ミス
- ● 要件を満たせていない
申請は自力でも行えますが、上記のようなミスが原因で不許可となるケースも多いです。
永住権の申請は、時間も労力もかかります。
苦労して準備をしたのに、回避できるミスが原因で不許可となってしまうのは、非常にもったいないです。
不許可とならないためにも、申請は行政書士などの専門家に依頼するのをおすすめします。
行政書士に任せれば、不許可となるミスを回避できるので、スムーズな申請が可能です。
まとめ
この記事では、高度人材から永住権を申請する際の身元保証人について解説しました。
永住権を申請するには、身元保証人が必要です。
高度人材であっても、身元保証人はたてなければなりません。
身元保証人は、外国人が日本の法律やルールを守るように指導し、適切なサポートをする役割があります。
永住権の審査では、身元保証人が適切な人物でなければ、不許可となる可能性があります。
不許可とならないためにも、身元保証人を探す際は、要件を満たす適切な人物にお願いしましょう。
加えて、永住権の申請は、大変な労力がかかります。
申請にかかる労力を軽減したい方は、行政書士などの専門家に依頼するのがおすすめです。
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応
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