特定技能2号は永住権の取得可能?要件は?申請手続きについても解説
特定技能2号で在留する外国人の方の中には、
「特定技能2号から永住権は取得できる?」
「要件は?」
「手続きの方法は?」
といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、特定技能2号から永住権を取得する方法について詳しく解説します。
ぜひ、最後までお読みください。
特定技能2号は永住権を取得できる?
ここでは、特定技能2号と永住権について見ていきましょう。
特定技能2号は永住権の取得が可能
特定技能2号は、要件を満たせば永住権の取得が可能です。
以下で詳しく解説します。
永住権とは?
永住権とは、日本に永住できる権利を指します。
日本での永住を希望する方は、「永住許可」の申請をしなければなりません。
永住許可には、厳しい要件が設定されています。
ほかの在留資格よりも慎重に審査されるため、取得の難易度は高いです。
特定技能2号が永住権取得を許可されている理由
永住権は、すべての外国人の方が取得できる許可ではなく、要件を満たした方のみ申請のチャンスがあります。
特定技能2号は、永住権の要件をクリアできる可能性があります。
永住権を申請するには、通常10年以上の居住期間がなければなりません。
特定技能2号は在留期限に制限がないので、更新を続ければ、10年の居住期間を満たせます。
特定技能1号では永住権取得は不可
特定技能1号は、2号とは異なり、永住権の申請は難しいです。
1号は在留期間の更新は可能ですが、通算5年までの制限があります。
1号のままでは、永住権の要件である「10年以上の居住期間」を達成できません。
永住権を申請したい場合は、1号から2号へ切り替えるなど、ほかの方法を検討しましょう。
永住権を取得するための要件
永住権の要件は、以下のとおりです。
素行が善良であること
申請者は、素行が善良でなければなりません。
法律を遵守し、日常生活で住民として社会的に非難されることのない生活を営む必要があります。
素行不良の場合、審査で不許可となる可能性が高いため、注意しましょう。
独立生計を営む資産又は技能があること
申請者は、独立した生計を営む資産またはスキルがなければなりません。
具体的には、以下のポイントを満たせるかが重要です。
- ● 日常生活において公共の負担とならない
- ● 有する資産または技能などから将来においても安定した生活が見込まれる
収入が低い・安定した職に就いていないなどの場合は、審査で不許可となる可能性が高いため、注意しましょう。
その者の永住が日本の利益となること
申請者の永住が、日本の利益になると認められる必要があります。
具体的には、以下の要件を満たしていなければなりません。
- ● 原則として、引き続き10年以上日本に在留しており、10年間のうち就労資格または居住資格を持って引き続き5年以上在留している
- ● 罰金刑や懲役刑を受けていない
- ● 公的義務を適正に履行している
- ● 現に有している在留資格の最長の在留期間がある
- ● 公衆衛生上の観点から有害となるおそれがない
身元保証人がいること
永住権の申請では、身元保証人をたてる必要があります。
手続き時には、身元保証人に関する書類の提出も求められます。
身元保証人の条件は、以下のとおりです。
- ● 日本人または永住者である
- ● 収入が安定している
- ● 身分証を用意できる
身元保証人になる人は、永住権を取得する外国人に対して道義的責任を負います。
民法上の保証人とは異なり、法的な責任を問われることはありません。
特定技能2号とは
特定技能は、日本で人手不足が深刻な産業分野において、外国人労働者を受け入れるために、2019年に導入されました。
特定技能は、外国人のレベルに応じて、以下の2種類があります。
|
種類 |
レベル |
|---|---|
|
1号 |
相当程度の知識または経験を必要とするスキルを要する業務に従事できる |
|
2号 |
熟練したスキルを要する業務に従事できる |
以下で、特定技能2号について解説します。
人手不足の業種・分野で経験を持って働く外国人労働者
特定技能は、人手不足が深刻な産業を対象に、即戦力となる外国人を受け入れるための査証です。
2号で対象となる特定産業は、以下の11分野があります。
|
ビルクリーニング |
工業製品製造業 |
建設 |
造船・舶用工業 |
|
自動車整備 |
航空 |
宿泊 |
農業 |
|
漁業 |
飲食料品製造業 |
外食業 |
ー |
1号では、上記の11分野に加えて、介護・自動車運送業・鉄道・林業・木材産業を含む全16分野が対象です。
即戦力となる外国人の受け入れが進むことで、人材の確保が期待されています。
特定技能2号の概要
特定技能2号の概要は、以下の表のとおりです。
|
在留資格 |
特定技能2号 |
|---|---|
|
活動内容 |
熟練した技能を要する業務に従事できる |
|
在留期間 |
上限なし |
|
対象の産業分野 |
全11分野 |
|
家族の帯同 |
可能 |
|
永住権 |
可能 |
取得要件
特定技能2号の取得要件は、以下のとおりです。
- ● 指定の評価試験に合格
産業分野ごとに実施される評価試験で、基準の級に合格しなければなりません。
- ● 一定の実務経験がある
1号では、実務経験は求められませんが、指定の日本語試験に合格しなければなりません。
1号よりも取得難易度が高く、日本での権利も多い
特定技能2号は、1号よりも難易度が高いのが特徴です。
1号では一定のスキルが求められるのに対して、2号では熟練したスキルが求められます。
2号は、1号よりも難しい試験を突破しないと、取得ができません。
2号は難易度が高い分、メリットも多いです。
例えば、1号では家族滞在は認められませんが、2号では認められます。
加えて、1号では通算5年の在留期限がありますが、2号は無期限です。
特定技能2号で永住権を取得する手続きについて
ここでは、特定技能2号から永住権を取得する手続きについて見ていきましょう。
永住権の申請
以下で、手続きについて解説します。
申請の流れ
手続きの流れは、以下のとおりです。
1. 準備
手続きに向けて、以下の準備をしましょう。
- ● 要件の確認
- ● 必要書類のチェック
- ● 身元保証人の確保
- ● 提出書類の作成と収集
提出する書類の量が多いため、計画的に準備を始めるのがおすすめです。
2. 申請
お住まいの地域を管轄する地方出入国在留管理局にて、「永住許可申請」の手続きをします。
集めた書類を、入管の担当官に提出してください。
提出ができる対象者は、以下のとおりです。
- ● 申請者本人
- ● 代理人(本人の法定代理人)
- ● 取次者(行政書士など)
3. 審査
提出した書類を基に、審査が行われます。
かかる期間については後述するので、合わせて参考にしてください。
入管から追加の資料提出を指示された場合は、速やかに対応しましょう。
4. 結果の通知
審査が完了すると、結果の通知が届きます。
申請に関して疑問がある方は、以下のインフォメーションセンターをご利用ください。
ただし、永住許可の結果の見通しについては回答してもらえないため、注意しましょう。
|
施設名称 |
外国人在留総合インフォメーションセンター |
|---|---|
|
電話 |
0570-013904 |
|
受付時間 |
平日8:30〜17:15 |
|
対応言語 |
日本語・英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語・ベトナム語・タガログ語・ネパール語・インドネシア語・タイ語・カンボジア語・ミャンマー語・モンゴル語・フランス語・シンハラ語・ウルドゥー語 |
申請にかかる費用
永住許可は、許可された場合に手数料が発生します。
手数料は10,000円で、収入印紙で納付してください。
2025年3月31日までに受付をした申請は、許可が4月1日以降であっても、改定前の手数料(8,000円)を支払います。
申請にかかる期間
永住許可の標準処理期間は、4カ月〜6カ月です。
ただし、申請者の状況によっては、実際にかかる期間は異なります。
直近3カ月分の永住許可における処理期間は、以下の表のとおりです。
|
申請時期 |
告知までの日数 |
審査終了までの日数 |
|---|---|---|
|
令和7年4月分 |
313日 |
274.4日 |
|
令和7年3月分 |
290.7日 |
274.3日 |
|
令和7年2月分 |
329.3日 |
315.8日 |
上記のデータを見ると、結果が通知されるまでに、1年近くかかっています。
標準処理期間は4〜6カ月とされていますが、想定以上に時間を要すると予想されるので、注意しましょう。
申請の際は、スケジュールにゆとりを持って、計画的に準備を進めてください。
申請書類
申請書類は、以下の表のとおりです。
|
種類 |
概要 |
|---|---|
|
永住許可申請書 |
申請書はダウンロードできます。 |
|
写真 |
縦4cm×3cm |
|
理由書 |
永住許可を必要とする理由について記載します。 形式は自由ですが、日本語以外で作成する場合は翻訳文を付けてください。 |
|
身分関係を示す資料 |
在留資格「家族滞在」の方は、以下のいずれかを用意しましょう。 ・戸籍謄本 ・出生証明書 ・婚姻証明書 ・認知届の記載事項証明書 ・上記に準ずるもの |
|
申請者を含む家族全員の住民票 |
マイナンバーの部分は省略してください。 |
|
申請者または申請者を扶養する者の職業を示す資料 |
以下のいずれかを用意しましょう。 ・在職証明書 ・確定申告書控えの写し ・営業許可書の写し ・職業に係る説明書と立証資料 |
|
直近5年分の申請者および申請者を扶養する者の所得・納税状況を示す資料 |
住民税の納付状況を証明する以下の資料を用意しましょう。 ・直近5年分の住民税の課税または非課税証明書、および納税証明書 ・直近5年間で住民税を適正な時期に納めていたと示す資料(通帳の写しや領収証書など) 国税の納付状況を証明する以下の資料を用意しましょう。 ・源泉所得税および復興特別所得税、申告所得税および復興特別所得税、消費税および地方消費税、相続税、贈与税に係る納税証明書(その3) |
|
申請者および申請者を扶養する者の公的年金・公的医療保険料の納付状況を示す資料 |
直近2年間の公的年金の保険料の納付状況を証明する以下の資料を用意しましょう。 ・「ねんきん定期便」 ・ねんきんネットの「各月の年金記録」 ・国民年金保険料領収書の写し 直近2年間の公的医療保険の保険料の納付状況を証明する以下の資料を用意しましょう。 ・健康保険被保険者証の写し ・国民健康保険被保険者証の写し ・国民健康保険料納付証明書 ・国民健康保険料領収証書 ・マイナポータルの健康保険証情報に記載の「資格取得年月日」が確認できる画面の写し ・資格確認証の写し(マイナ保険証がない場合) 申請時に社会保険適用事業所の事業主である場合は、以下の資料を用意しましょう。 ・健康保険、厚生年金保険料領収証書の写し ・社会保険料納入証明書または社会保険料納入確認書 |
|
申請者または申請者を扶養する者の資産を示す資料 |
以下のいずれかを用意しましょう。 ・預貯金通帳の写し ・不動産の登記事項証明書 ・上記に準ずるもの |
|
申請者のパスポートまたは在留資格証明書 |
手続き時に提示します。 |
|
申請者の在留カード |
手続き時に提示します。 資格外活動許可書の交付を受けている方は、当該許可書も提示してください。 |
|
身元保証人に関する資料 |
以下の資料を用意しましょう。 ・身元保証書 ・身元保証人の身分事項を示す書類 運転免許証の写しなどです。 |
|
我が国への貢献に係る資料 |
ある場合は、以下の資料を用意しましょう。 ・表彰状、感謝状、叙勲書などの写し ・所属会社、大学、団体の代表者が作成した推薦状 ・各分野において貢献があると示す資料 |
|
身分を証する文書 |
申請者本人以外の方が申請する場合は、代理人の身分を証する資料を提出してください。 |
|
了解書 |
了解書はダウンロードできます。 |
永住権取得における注意点
永住権取得における注意点は、以下のとおりです。
申請したからと言って確実に取得できるとは限らない
永住権の審査は、非常に厳しく行われます。
申請をしたからと言って、確実に取得できるとは限らないため、注意しましょう。
不許可となるケースで多いのは、以下のような理由です。
- ● 書類の不備や作成ミス
- ● 要件を満たせていない
- ● 虚偽の申告
- ● 申請内容に矛盾がある
要件が複雑で、提出書類の量も多いので、間違いがないように注意して準備をしましょう。
特に、居住期間の要件は、計算を間違える可能性があります。
申請に関して不安のある方は、行政書士などの専門家に依頼するのがおすすめです。
行政書士であれば、不許可となるミスの原因を回避して、スムーズに申請が行えます。
取得後も7年ごとに更新が必要
永住権は、在留期限に制限がありません。
ただし、永住者も在留カードの携帯が義務付けられています。
カードを携帯していなかった場合は、罰金刑に処されるため、注意してください。
「在留カード」とは、中長期間にかけて在留する外国人に対して交付される証明書です。
カードには、氏名・生年月日・性別・国籍・地域・居住地・在留資格・在留期間・就労の可否などが記載されます。
永住者の在留カードには有効期限があり、7年ごとに更新しなければなりません。
更新の手続きは、住所地を管轄する出入国在留管理局で行います。
永住者であっても、在留カードの更新が必要なため、忘れないように注意しましょう。
外国人登録や再入国許可手続きなどは必要
永住権の取得後は、以下のような届出や手続きの義務があります。
- ● 再入国許可の取得
永住者であっても、海外へ出国する場合は、適切な再入国許可を取得しなければなりません。
出国期間が1年以内の場合は「みなし再入国許可」、1年を超える場合は「再入国許可」の手続きを行います。
- ● 在留カードの更新
7年ごとに更新をします。
- ● 住所変更時の届出
引っ越しなどで住所を変更した場合は、新住所地の市区町村で14日以内に転入届をしなければなりません。
- ● 公的義務の履行
各種税金や社会保険料の支払いは、適切に履行してください。
提出書類にミスがあると申請許可が下りるまでの期間が遅れることも
提出書類にミスがあると、再提出を求められるので、結果通知までの期間が遅れることがあります。
最悪のケースだと、審査で不許可となる可能性もあるため、注意してください。
加えて、提出書類の量が多く、準備にも時間を要します。
量が多い分、不備や作成ミスなどが発生しやすいです。
申請の際は、時間にゆとりを持って計画的に準備を進めましょう。
書類の作成・収集に関して不安のある方は、行政書士などの専門家に相談・依頼するのがおすすめです。
永住権にまつわるQ&A
ここでは、永住権にまつわるQ&Aについて見ていきましょう。
Q.帰化とは何が異なる?
帰化は、元の国籍を離脱して、日本国籍を取得します。
一方、永住権は、元の国籍を維持したまま日本に永住する権利です。
帰化と永住権の違いは、以下の表のとおりです。
|
ー |
帰化 |
永住権 |
|---|---|---|
|
管轄 |
法務局 |
出入国在留管理庁 |
|
在留期限 |
なし |
なし |
|
在留カード |
不要 |
必要 ※7年ごとに更新 |
|
再入国許可 |
不要 |
必要 |
|
参政権 |
あり |
なし |
|
戸籍の取得 |
可能 |
不可 |
|
強制退去処分 |
なし |
あり |
Q.永住権取得後は業種を変えた転職が可能?
永住権には就労の制限がないため、自由に転職ができます。
ただし、永住権の申請中に転職をする場合は、注意が必要です。
申請中の転職は禁止されていませんが、審査に影響する可能性があります。
申請中に転職をした場合は、就労資格証明書を取得して、入管に提出してください。
加えて、転職後14日以内に、入管へ「所属機関に関する届出」をしなければなりません。
Q.永住権を取得した場合、配偶者や子はどうなる?
就労ビザで在留する外国人の配偶者と子どもは、在留資格「家族滞在」を取得しているケースが一般的です。
就労ビザの外国人の方が永住権を取得した場合、家族のビザの取り扱いは、以下のように変更します。
- ● 配偶者
家族滞在→永住者の配偶者等
- ● 子ども
家族滞在→定住者
子どもは、永住者・永住者の配偶者の子として日本で出生し、その後も引き続き日本に在留している場合は「永住者の配偶者等」を取得できます。
加えて、配偶者や子どもも、在留中に要件を満たせば永住権の申請が可能です。
Q.永住権がはく奪されるのはどのような時?
永住権の取得後は、日本に永住できます。
ただし、無条件に永住できるわけではなく、届出義務や守るべきルールなどがあります。
長期間日本に滞在すると、油断をしてミスをしてしまう可能性もあるため、注意しましょう。
永住権がはく奪されるケースは、以下のとおりです。
- ● 再入国許可の手続きを怠った
- ● 再入国許可の期限内に再入国をしなかった
- ● 重大な犯罪や法令違反があった
- ● 住所変更の届出を90日以上怠った
- ● 税金、社会保険料の支払いを怠った
- ● 虚偽の申告が発覚した
まとめ
この記事では、特定技能2号の永住権について解説しました。
特定技能2号は、要件を満たせば永住権の申請が可能です。
永住権を取得できれば、多くのメリットがあります。
しかし、メリットが多い分、審査は非常に厳しく行われます。
要件が複雑で、書類の量も多いため、申請の難易度は高めです。
申請は自力でも行えますが、書類の不備などで不許可となる可能性があります。
申請をお考えの方は、行政書士などの専門家に相談・依頼するのがおすすめです。
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