営革新のための設備投資等に対して比較的大きな補助をしてもらえる、ものづくり補助金に応募してみたいと考えている経営者の方も少なくないと思います。
ですが、ものづくり補助金は人気が高く、難易度も高いと言われており、採択を受けるためには十分な準備と提出書類の作成が必要になります。
そのような中、補助金の申請をサポートする専門家を利用したいと考えている方も多いのではないでしょうか。
ただし、補助金の申請サポートしている専門家には、行政書士や中小企業診断士、コンサル会社等、様々で、どこに頼んでいいのか、依頼したらどのくらいの費用で、何をしてくれるのか等、わかりにくいのが現状です。
そこで、今回は一般的にものづくり補助金を専門家に依頼する場合の相場に焦点を当て、専門家の選び方についてご説明したいと思います。
着手金+成功報酬 OR 完全成功報酬
ものづくり補助金を依頼する場合、報酬の支払い方法として大きく二つに分けることができます。
まず一つ目は、採択されるか否かに関わらず一定の着手金を支払い、申請をして、採択された場合に、その採択された金額の一定割合を成功報酬として支払うという方法です。
一方で、完全成功報酬と呼ばれるような、着手金はかからないが、採択された場合にのみ、高めの割合の成功報酬を支払うという方法もあります。
ものづくり補助金は採択率が高いとは言えませんから、依頼する側からすれば、着手金はできるだけ払いたくないというのが本音だと思います。
ですが、完全成功報酬の場合には、サポートする側としては手間をかけて仕事をしたにも関わらず採択されなければ一円ももらえないという大きなリスクを負うことになりますから、リスクが高く、成功報酬を高めに設定しているところが多いです。
ですから、一概に完全成功報酬がお得とは言えません。
申請の段階でかかる費用だけでなく、採択された後にかかる費用、もしくは採択されなかった場合のリスクについても検討して、選んでいくのが良いでしょう。
着手金5〜15万+成功報酬15%前後が相場
完全成功報酬で依頼を受けている専門家がいるのも事実ですが、実際は着手金を5万から15万程度支払って、成功報酬として15%ほど支払うという場合が多いようです。
高いな・・・と思った方が多いかもしれません。
ですが、安ければ良いというわけではないと思っています。
もちろん、作業量やかかる時間と乖離した報酬を請求するような悪質な業者は別ですが、補助金の申請にかかる時間と手間に対してある程度適当な金額を設定している方がアフターフォローも含めて真摯に対応してもらえると思います。
なぜなら、ものづくり補助金の申請にはかなりの時間と手間がかかるからです。
ですから、相場より安くかつ、なぜそうした金額設定なのか、納得できないような場合には依頼はしないほうがいいと思います。
一見やすいように見えても、補助員の採択を有利にするために事前に申請することも多い経営革新計画等のサポートの報酬を高く設定していて、トータルで見れば逆に高くついてしまったというような場合もあり、のちにトラブルになってしまうというような話も耳にします。
ホームページ等に書いてある料金だけが実際にかかる料金でないという場合も多いですから、実際に依頼しようとするときには、料金に含まれるサポートはどの範囲なのか、他に費用がかかる可能性はあるのか等、確認をしておくことをお勧めします。
逆に、専門家の方から料金についてわかりやすい説明がない場合や、料金体系が複雑でわかりにくいような場合には、後々トラブルになることも多いので、そういった業者は避けたほうが良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。
ものづくり補助金の申請代行を依頼するための費用は決して安いものではありません。
だからこそ、慎重に信用できる依頼先を選ぶことが大切です。
ですが、信頼できる専門家を選ぶことができれば、ものづくり補助金だけにとどまらず、事業計画書の作成等を通じて、経営者と二人三脚で会社の発展、成長を真剣に考え、歩んでいけるパートナーとなる場合も多いです。
納得して任せられるのかどうか、きちんと判断できるよう、相場を把握しておき、慎重に検討されることをお勧めします。