ものづくり補助金とは、正式名称を「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といい、新しいものづくりや生産プロセスの改善等に取り組もうとする中小企業を支援するために交付される補助金のことです。
新しい事業を始めるにあたって、このものづくり補助金の申請をお考えのかたも多いのではないでしょうか。
今回は、ものづくり補助金の申請書の書き方をご説明させていただきます。
どうやって申請するのか
ものづくり補助金は電子申請です。
Webフォームに入力し、必要があればPDF添付をして申請をします。
最低限の基準として、ミスなく、入力していくことが大切です。
申請書を書く前にすべきこと!
ものづくり補助金に申し込もうと決めたからといって、すぐに申請書作成に取り掛かるのは得策ではありません。
ものづくり補助金は、要件を満たしていれば誰でも受け取れるようなものではなく、数多くの応募者の中から、選ばれなければ補助金を受け取ることはできません。
その審査の判断要素となるのが、申請書です。
つまり、申請書の完成度が採択されるか否かに大きな影響を及ぼします。
ですからものづくり補助金の申請書を書き始める前に、十分な準備をしておかなければいけません。
では、具体的に何をすればいいのでしょうか。
まずすべきことは下記の3つです。
①公募要領をよく読み、理解する。
②生産性向上ガイドラインをよく読み、理解する。(革新的サービスで申請する場合)
③ものづくり高度化法および高度化指針をよく読み、理解する。(ものづくり技術で申請する場合)
公募要領は、応募期間や、申請方法、ものづくり補助金に関する各種要件等、大切なことがすべて記載されています。
これを理解せずに採択される申請書を作ることはできません。
かならず公募要領は何度でも読み返して、理解をするようにしましょう。
ただ、申請書を作成するにあたって、公募要領を理解しただけでは足りません。
どのような補助事業を考えているかによって、その審査基準となるガイドラインや法律を理解しておく必要があります。
ものづくり補助金申請書の書き方① ストーリーを構成する
採択される申請書を作るために、ストーリーを構成することが大切です。
まず、これまでの自社の技術や製品を分析し、強みや弱点を特定します。そして、そのためにどのような課題が存在するのかを指摘し、その課題解決に向けた解決策とその工程を明示します。そして最後に、その事業によってどのような成果が得られるのかを示します。
このように、ストーリー仕立てで申請書を作成します。
ものづくり補助金申請書の書き方② 各審査項目に対応する記載をする
公募要領に審査基準が明示されています。
この審査項目や加点項目について、どのように取り組んでいくのかを明確に、また詳細に記載するようにします。
ものづくり補助金申請書の書き方③ わかりやすく
写真や図表、数字等をうまく使用して、わかりやすく書くことを心がけることも大切なことです。
読む人(審査する人)がわかりやすいよう、工夫して申請書を書いていくと良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。
ものづくり補助金は、公募要領等を十分に理解して、要件だけでなく審査項目や加点項目に沿う形で説得力のある申請書を作成することができなければ、実際に補助金を受け取ることは難しいというのが現実です。
どれだけいい事業を思いついても、それが実現可能なものであっても、それを十分に説明できなければ補助金をもらうことはできません。
ものづくり補助金は、年々難易度が高くなっているとも言われており、時間をかけて準備をしなければ採択されるのは難しいといえるでしょう。
公募要領等を読んでみて、十分に理解できなかったり、自分で申請するのは難しいと思ったりした方は行政書士等の専門家に相談してみると良いでしょう。
10%~20%ほどの報酬を支払う必要がありますが、補助金の採択率を上げるためには有効な手段です。
メモ
実際にいくらくらいかかるのか、しっかりと確認した上で、サポートに見合った報酬なのか、受け取ることができる補助金に対しての報酬割合はどうなのか、しっかりと確認した上で、金額、サポート内容ともに納得できる専門家に依頼するとよいでしょう。