学生のうちに起業をして、成功をしている方は決して少なくはありません。例えば、かの有名なホリエモンこと堀江貴文氏は学生のうちに起業をして、のちにライブドアという大企業に成長させた実績もあります。
また海外においてもFacebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏も大学生の時に起業をしています。他にも学生のうちに起業をして成功をおさめている人は大勢いるかと思います。
日本において学生が企業する際の資金調達の方法はいくつかありますが、その中で金融機関から融資を受けるという方法もあります。
学生起業でも創業融資を受けられるか?
結論から言ってしまえば、学生起業でも創業融資を受ける事は可能です。ただし、一般の都市銀行や地方銀行といった民間の金融機関からの融資の場合、担保や保証人が必要であったり、融資を希望額の30%以上の自己資金が必要であったり、不可能とはまではいいませんが、実際問題としてハードルが高いのが実情です。
そのため、現実的に金融機関からの融資を考えるのであれば、民間の金融機関からの融資ではなく、日本政策金融公庫の様な政府系金融機関の創業融資か、各自治体の制度融資のどちらかになると思います。
日本政策金融公庫は、政府が100%出資した政府系の金融機関で、主に個人事業主や中小企業などの小規模事業者向けの融資を積極的に行っている金融機関です。
日本政策金融機関の国民生活事業が取り扱う「新創業融資制度」は創業前や創業間もない事業者向けに人気のある融資制度になります。
民間金融機関からの融資を検討する際にハードルになっていた担保や保証人に関しても、日本政策金融公庫の新創業融資の場合は、原則無担保で保証人の必要もなく融資を受ける事ができますし、自己資金に関しても融資希望額の10%まで抑えられています。金利も低く、運転資金としての融資限度額も1500万と創業時期にしては必要十分な融資であると思います。
各自治体が行う制度融資
各自治体が行う制度融資というものは、日本政策金融公庫の新創業融資と並んで、創業時期の事業者の方の強い味方になっている融資制度です。
各自治体が行う融資といっても、自治体が事業者に直接融資を行うものではありません。
自治体と金融機関と信用保証協会がタッグを組んで行う融資になります。
信用保証協会とは、中小企業の資金調達が円滑に行われる様にサポートする公的機関で、事業者の方が金融機関から融資を申し込む際に事前に信用保証協会がその事業者に保証を付ける事で金融機関から融資を受けやすくしています。
具体的には、信用保証協会は保証をした事業者が、仮に金融機関に対して融資金の返済ができなくなった場合、信用保証協会が事業者に代わってその返済をしてくれるというものです。ただし、後日事業者が信用保証協会に対して返済をする必要はあります。
簡単に言ってしまうと、事業者が融資を受けやすくするために、自治体と信用保証協会がサポートしてくれるものになります。
学生起業の際の創業融資としては、現実的には、上記の日本政策金融公庫の新創業融資か、各自治体の制度融資かのどちらかになると思います。
ただし、日本政策金融公庫の新創業融資にしろ、各自治体の制度融資にしろ、融資を申し込めば誰でも融資が受けられるというものではありません。当然に融資を受けられない場合もあります。
金融機関の融資審査
融資を受ける為には、金融機関の融資審査を通過しなくてはいけません。融資審査を受ける為には、必要書類をちゃんとそろえて提出しなくてはいけないのですが、その際には「創業計画」という計画書も必要になります。
「創業計画」はどんな事業を行い、どれくらいの売上、経費になり、返済がちゃんと行えるのかを記載した計画書になります。この計画書をしっかりと作り上げる必要があります。
また一般的に融資審査には融資担当者との面談がありますから、創業計画書を作るだけでなく、その内容の説明をしっかりとできる様にしておく必要があります。
創業計画書などを適当に作って、適当な説明をしていては、事業に対する真剣度がないとみなされて融資審査には通りません。じっかりと準備することが重要です。
また、学生起業の場合は、一般の社会人の方の起業と比べて、実務経験がない場合がほとんどです。そのため融資審査は社会人の方と比べても厳しくはなると思います。
社会人としての経験が無くても、アルバイトの中で責任者として活動していたという事や、起業の経理部門でアルバイトした経験があるなど、少しでも自分の強みになるような事をアピールするべきであると思います。
メモ
このように日本政策金融公庫の新創業融資や各自治体の融資制度など、事前にしっかりと準備を行う必要があります。自分だけで融資の準備をすることが不安な方は、早めに専門家にご相談をし、サポートを受ける事をお勧めいたします。