補助金活用ガイド

補助金が欲しいと思ったら(基礎知識)

  もらえるポイント 代表例 採択率
①計画を評価して認められるともらえる補助金 事業計画などを作成して、それが評価されれば補助金がもらえる ものづくり補助金
IT導入補助金
小規模事業者持続化補助金
事業再構築補助金
低い
(10%~50%程度)
②要件を充足してもらえる助成金 決められた要件を満たすことで助成金がもらえる 雇用調整助成金
キャリアアップ助成金
高い
(90%以上)

1 補助金で経費がカバーできる

「補助金」ということばを一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?世の中には、補助金や助成金など様々な制度があり、「どんな制度なんだろう?」「自分の会社も受け取れるのかな?」といった疑問は少なからず持たれたことがあるでしょう。

補助金は、「お金を補助する」制度です。

その補助はだれがするのかというと、「国」や「地方自治体」になります。

一部民間企業が補助金を支給していることもありますが、その制度は他にゆずるとして、本書では特に「国」が補助してくれる「補助金制度」について書いていきます。

補助金は夢ある制度なんです!

大げさかもしれませんが、実は大げさではありません。なぜならば、補助金をうまく活用すれば、設備投資が投資予定だったお金の半分以下で済んだり、補助金制度によってはかかった経費をすべて補助してくれるなんてこともあります。

補助金は国の各省庁から毎年出されていますが、大きく分けると2つに分けることが可能です。

①計画を評価して、認められるともらえる補助金
②要件が満たされるともらえる補助金(助成金)

この二つをまとめるとこのように違いがあります。

①の補助金は主に経済産業省が担当している補助金で、そのほとんどが事業計画などを作成して、作成した計画が評価されて認められると補助金がもらえます。事業計画などを評価してもらい、その計画が合格した場合に補助金がもらえる制度ですので、どうしても採択(合格)率は低くなります。補助金によっては、数パーセントという採択(合格)率のものも存在します。

②の補助金は、普段は補助金と呼ばれず、「助成金」と呼ばれることがほとんどです。多くは厚生労働省が担当しており、企業の人材活用においてその費用を負担してくれるような補助金(助成金)となっています。要件を満たしているかを事前に確認する制度でもありますので、採択(合格)率も高く、申請すればほとんどの方がもらうことが可能です

本サイトでは、基本的に①の計画評価によりもらえる補助金について書いていきます。
補助金は国からお金がもらえると聞いて、「これは、使わない手はない!」と思われたことでしょう。ですが、「どんなものが補助されるの?」と思ったのではないでしょうか?

補助金で補助してくれる経費はどんなものでも大丈夫ということはもちろんありません。きちんとした決まりがあります。

しかも、その決まりを一つでも満たさないと補助金を申請しても、もらえないなんて悔やんでも悔やみきれないようなことだってありえるような、いうなれば残酷な制度なんです。

ただし、きちんとルールを読み込んで、理解してきちんとした申請書を書けば、例えば売り上げをあげるためのホームページ制作代金やチラシ製作費だって国が補助してくれます。補助金制度は国がきちんとそのルールをまとめた「募集要項」というのを公表してくれているので、それを読み込むだけです。

ここまで読んでいる皆さんを安心させておいてなんですが、その「募集要項」が、暗号が書いてあるのかというレベルに文字が多すぎて何を言っているのかわかりません。

しかもそれを読むだけでは当然だめで、それから膨大な申請書類を書かなければいけません。

「こんなこと言われたら申請する気が失せる!」と思ったのではないでしょうか?

安心してください。補助金の申請書類は「自分で作成」するのか「専門家に依頼する」のかを選択できます。

会計、労務管理など社内システムにも補助金活用できます

「売上を上げたい」と考えている方だけでなく、社内のシステム刷新で事務処理などの業務効率を上げたいと考えている方もいらっしゃると思います。「そんなときに補助金使えないのかな?」と思われたのではないでしょうか?

実は、そんな業務効率を上げるためにかかった経費も面倒をみてくれるような補助金も存在します。代表的な補助金が「IT導入補助金」です。

この補助金は会社内部の業務効率を改善させるための労務管理システムを導入して、それがきっかけで従業員の残業が減ったりすればかかった経費の一部を補助してくれます。

さらには、会計システムを導入して作業効率が上がり、より生産性がアップしたので従業員のお給料が上がるような計画を作ったような場合もかかった経費の一部を補助してくれる従業員にも優しい、使わないのがもったいないような補助金です。

世の中には補助金と名のつくものは3,000種類以上あるといわれます。そのすべてを使うというのは現実的ではありません。ですが、これだけの補助金があれば必ずあなたが使える補助金が存在するということを意味します。

しかも、国の代表的な補助金である「ものづくり補助金」、「IT導入補助金」、「小規模事業者持続化補助金」はほとんどの中小企業や小規模事業者に該当してくる一番メジャーな補助金と言っていいと思います。
 

【国の3大補助金】

①ものづくり補助金

この補助金は、比較的大規模な設備投資をする事業者を対象にした補助金です。比較的大規模とは、数千万円程度の規模を言います。

また、この補助金は「革新性」がキーワードになっている補助金です。革新性とは、次のようなことを指します。

・自社でいまだかつてない新しい取り組み
・業界でいまだかつてない新しい取り組み
・地域でいまだかつてない新しい取り組み

しかも、革新性はこのすべてを満たしたものでないといけません。つまり、極端な言い方をすると、「発明」に近いような、他社がまねできない取り組みに対して補助金が出るということです。
対象としている会社や個人の規模は後述するIT導入補助金などと基本的には同じですが、資本金3億円までの会社や従業員が300名以下の会社など中小企業の中でも大きい会社まで応募が可能な補助金の代表格と言えます。

②IT導入補助金

この補助金は、3大補助金の中でも特殊な補助金です。

なぜならば、補助金制度はその多くが、「売上拡大」を大きな目的としています。ですが、IT導入補助金は最終的には売上拡大を目的としつつも他の補助金とは違った観点で取り組むための補助金制度です。

その違った観点とは、「業務効率化による生産性向上」です。生産性向上というのは簡単に言うと、社内が効率化されて働きやすい環境になることで会社の売上が拡大し、それがきっかけで従業員の給料が上がるといった社内の好循環を生み出す取り組みを支援するということです。

例えば、会社にクラウドシステムを導入し、経理部の会計処理を半自動化して今までの手書きの経理処理から変更するといった取り組みに対して、かかった導入経費などを補助してくれます。

そのため、他の補助金に比べて対象となる経費がシステム導入費などと限定されており、しかも導入するシステムも決められた既存のものでないと対象にならないなど他の補助金とは違った、気を付けないといけないポイントが多くあります。

対象者は基本的にはものづくり補助金と同じですが、IT導入補助金がものづくり補助金と違う決定的な部分があります。それは、医療法人や社団、財団なども対象になっているということです。

③小規模事業者持続化補助金

この補助金は補助金の名前の通り、「小規模事業者」のみを対象としている補助金です。目的は「小規模事業者の売上拡大」です。

小規模事業者とは、20名以下の法人や個人事業主を指します。中でも商業・サービス業では、5名以下の法人や個人事業主を対象としており、かなり小規模な事業者向けの補助金と言えます。

小さい会社などは、設備投資をするときもその投資が痛手になることがあります。そんな小さな会社の積極的な売上拡大の取り組みを国が後押しをすることで、より売上を拡大し、安定した経営をしていってほしいという思いが詰まった補助金と言えます。

補助金制度を活用することは、お金がもらえるだけではなく、会社の資金繰りが良くなったり、会社が黒字化したり様々なメリットがあります。しかし、使い方を誤れば補助金の返還や罰則などのペナルティもある制度でもあります。

この記事の監修

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

【さむらい行政書士法人】代表 / 行政書士

小島 健太郎 (こじま けんたろう)

プロフィール

2009年 行政書士登録、個人事務所を開設
2012年 個人事務所を法人化。「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野:事業者向け補助金、融資申請支援、許認可申請、外国人在留資格

書籍

『経営者のための日本政策金融公庫の活用ガイド』(セルバ出版)

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