資金調達をしたいけど誰に相談すればいいのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。顧問税理士さんに相談したけど、資金調達や融資はわからないと断られてしまったという経験をお持ちでお困りの方もいらっしゃると思います。今回は、行政書士が資金調達に強いヒミツについてお話しをしていきたいと思います。
資金調達のサポートで必要となる本質的な能力というのは、書類作成能力とコンサルティング能力です。なぜなら、資金調達では、事業者の方の経歴や事業計画、融資であれば返済計画などを相手方に理解・納得できる書類が必要になるということと、それが現実的なのかということを導きながら考える力がとても重要になります。
資金調達といって真っ先に思い浮かぶ専門家といえば税理士さんを思い浮かぶ方が多いと思います。税理士さんではなく真っ先に思い浮かぶのが行政書士だという方は少ないのではないでしょうか。行政書士に資金調達でサポートしてもらったことがある、という方は別です。顧問の税理士さんにまず相談をして、断られてしまったので探してみたら行政書士に出会った。という方が実際多いと思います。
税理士さんの本質的な専門といいますと、会計と税務の専門家になります。税務申告をするための正確な決算申告書類を作成し、正確な税金の計算をして、適正な納税義務を遂行できるようにし、可能な範囲で節税対策を考えてくれます。つまり、税務に関する書類作成やコンサルティングが本質的な能力となりますが、資金調達や融資業務について税金の知識がはたして重要かというと、そうではありません。
なので、税理士さんに資金調達について相談をされた際に、思うような回答を得られなかったり、断られたりすることが多いのです(もちろん資金調達に強い税理士さんもたくさんいますので、すべての税理士さんがそうだというわけではありません)。
それでは、行政書士はどうでしょうか。
行政書士の業務はたくさんありますが、大きく分けると下記になるかと思います。
・官公署への書類作成と手続きの代行
・予防法務
・コンサルティング業務
具体的に見ていきましょう。
・官公署への書類作成と手続きの代行
補助金の申請、飲食店の営業許可や建設業・宅建業の許可、外国人のビザ関係などなど、事業や生活をスタートするための必要な書類の作成の専門家となります。行政書士が扱うことのできる書類は数万種類と呼ばれています。
・予防法務
遺産相続における遺言書の作成や遺産分割協議書の作成、契約書の作成などなど、のちのトラブルを防止するための書類を作成することができます。予防法務という点から、トラブルを解決する弁護士とは異なっています。
・コンサルティング業務
必要な許認可をとるためにはどうしたらよいのか、のちのトラブルを防止するためにはどうしたらよいのか、というのを現実的に導きながら一緒に考えてくれます。
以上が行政書士の本質的な業務となりますが、資金調達で重要かつ必要な2つの能力があることがお分かりいただけるのではないでしょうか。
事業者の方の経歴や事業計画、融資であれば返済計画などを相手方に理解・納得できる書類が必要→スタートアップのための各種書類の作成能力が相当。
それが現実的なのかということを導きながら考える力→これからどうしたら良いのかということを、現実的な観点からコンサルティングできる能力が相当。
もちろん、すべての行政書士が資金調達に強いということはありませんが、資金調達に必要な能力を本質的に専門としている行政書士は、資金調達業務と相性が良いのではないでしょうか。
いかがでしたでしょうか。今回は、行政書士が資金調達に強いヒミツについてお話しさせていただきました。ひとえに行政書士といっても、財務や資金調達を専門にしている行政書士を探してみると良いでしょう。きっと顧問税理士さんがいれば巻き込ませて信金繰りの手助けをしてくれる、または顧問税理士さんがいなければ紹介をしてくれることもあるかもしれません。
メモ
資金調達でお困りの際には、行政書士等専門家のサポートを受けることで手続きを円滑に、確実に進めることができます。依頼するための費用は融資の内容により数万円~数%程度かかりますが、自分自身でする場合の時間や手間、そもそも自分自身できるのかどうか等の要素を比較しながら、利用を検討してみてください。