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特定技能2号から帰化申請(日本国籍取得)は可能?永住権との違いも解説

特定技能2号から帰化をしたい外国人の方の中には、

 

「特定技能2号から帰化はできる?」

「帰化と永住権の違いは?」

「要件は?」

「手続きの方法は?」

 

といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。

 

この記事では、特定技能2号から帰化申請する方法について解説します。

ぜひ、最後までお読みください。

特定技能2号は帰化申請できる?

ここでは、特定技能2号の帰化申請について見ていきましょう。

帰化とは?

以下で、帰化について解説します。

● 帰化とは日本国籍を有すること

帰化とは、外国人の方が日本国籍を得ることを言います。

「日本国籍を得る」とは、文字通り、日本人になるという意味です。

 

国籍が日本になるので、選挙権や日本人と同等の社会保障の権利を得られます。

 

ただし、日本では二重国籍を認めていません。

帰化をする際は、元の国籍から離れることが条件のため、注意しましょう。

● 国籍法4条より、帰化するには法務大臣の許可が必要

帰化については、国籍法4条で以下のように定められています。

 

  1. 日本国民でない者は、帰化によって、日本の国籍を得られる
  2. 帰化をするには、法務大臣の許可を得なければならない

 

在留資格の管轄は出入国在留管理局ですが、帰化については法務省が管轄しています。

 

帰化をするには、法務省で手続きをして、法務大臣の許可を得なければなりません。

 

帰化には、主に以下の2種類があります。

 

【普通帰化】

規定の条件を満たした方が手続きできるタイプです。

 

【簡易帰化】

申請者の事情によって、規定の条件が緩和されるタイプです。

 

条件や手続き方法については後述するので、合わせて参考にしてください。

帰化することで得られる権利

帰化をすると、以下の権利が得られます。

● 参政権(選挙権・被選挙権)がある

帰化をすると、参政権が付与されます。

 

通常、外国籍の方に参政権はありません。

一方、帰化をした方には参政権があるので、日本人と同様に選挙権や被選挙権が得られます。

 

加えて、日本国籍を条件とする国家公務員のような職に就くことも可能です。

● 役所に届け出れば、戸籍の取得が可能

帰化をした後は、役所に届け出れば、戸籍を得られます。

 

法律上、外国籍の方は日本の戸籍に入ることができません。

一方、帰化をした後は日本人となるため、戸籍が新たに編成されます。

 

加えて、日本名の取得も可能です。

● 社会保障の権利が発生する

帰化をすると、日本人と同様の社会保障を受けられます。

雇用保険や健康保険などの社会保障制度を利用できるため、安心して暮らせるでしょう。

 

加えて、婚姻や離婚の手続き・子どもの入学手続きも役所で行えるので、入管に届け出をする手間がなくなります。

 

さらに、銀行での融資が受けやすくなり、住宅や車などを購入する際のローンの借入で有利に働きます。

● 永住権との違い

帰化は、元の国籍を手放して日本国籍を得ます。

元の国籍を手放すので、文字通り日本人になることを意味します。

 

一方、永住権は、元の国籍を維持したまま、日本に永住する権利です。

あくまでも外国籍のまま日本に永住できる権利のため、日本国籍は得られません。

 

永住権との違いは、以下の表のとおりです。

帰化

永住権

管轄

法務局

出入国在留管理庁

在留期限

なし

なし

在留カード

不要

必要

※7年ごとに更新

再入国許可

不要

必要

参政権

あり

なし

戸籍の取得

可能

不可

強制退去処分

なし

あり

特定技能は1号/2号どちらでも帰化申請が可能

特定技能は、1号・2号ともに、条件を満たせば帰化の手続きが可能です。

 

以下で、特定技能について解説します。

帰化については後述するので、合わせて参考にしてください。

● 特定技能とは

特定技能とは、国内の人材確保が困難な産業において、一定のスキルを持つ外国人を受け入れるための査証です。

 

即戦力となる外国人の受け入れが進むことで、人手不足の解消が期待されています。

 

2025年現在の特定産業分野は、以下の16分野です。

介護

ビルクリーニング

工業製品製造業

建設

造船・舶用工業

自動車整備

航空

宿泊

農業

漁業

飲食料品製造業

外食業

自動車運送業

鉄道

林業

木材産業

 

特定技能では、外国人のスキルに応じて以下の2種類があります。

1号

2号

活動内容

相当程度の知識・経験・技能を要する業務に従事

熟練した技能を要する業務に従事

在留期間

通算5年間

上限なし

対象の産業分野

全16分野

全11分野

※介護・自動車運送業・鉄道・林業・木材産業を除く

家族の帯同

原則不可

可能

永住権

不可

可能

帰化

可能

可能

● 特定技能の取得要件

特定技能の要件は、以下の表のとおりです。

要件

1号

2号

技能

以下のいずれかを満たしている

・指定の技能試験に合格

・技能実習2号を良好に修了

・指定の技能試験に合格

・一定の実務経験がある

日本語

・指定の日本語試験に合格

・規定なし

 

技能試験は、特定産業分野ごとに実施され、規定の基準に合格しなければなりません。

各試験の詳細は、こちら(https://www.moj.go.jp/isa/applications/ssw/nyuukokukanri01_00135.html#midashi03)からチェックできます。

 

日本語試験は、以下のいずれかの試験で、規定の基準に合格しなければなりません。

 

 

技能実習2号を良好に修了した方は、1号で求められる評価試験と日本語試験が免除されます。

帰化申請するための要件

ここでは、帰化申請するための要件について見ていきましょう。

帰化申請の要件

一般的な帰化の条件は、国籍法第5条に明記されています。

すべての条件を満たしても、帰化が許可されるとは限らないため、注意しましょう。

 

条件は、以下のとおりです。

● 住所条件

手続き時までに、引き続き5年以上日本に住んでいなければなりません。

 

ここで言う「引き続き5年以上」とは、継続して5年以上日本に滞在し続けることを指します。

 

例えば、5年の間に、連続して3カ月以上日本を離れていたなどの事情があるケースは、不許可となる可能性が高いです。

 

頻繁に海外出張をされる方や、長期で日本を出国する予定がある方は、注意しましょう。

 

加えて、適法な住所に居住していなければならず、適切な在留資格を有していることが条件です。

 

具体的には、5年の期間のうち、3年以上は就労系または身分系の在留資格で在留していなければなりません。

● 能力条件

年齢は、18歳以上でなければなりません。

判断基準は、日本の法律で規定された年齢です。

 

母国では成人でも、日本の法律では未成年にあたる方は、注意しましょう。

● 素行条件

素行は、善良でなければなりません。

 

素行については、以下のポイントを総合的に考慮して判断されます。

 

 

例えば、税金の滞納や刑事罰を受けた経験がある方は、注意しましょう。

● 生活条件

生活に困るようなことがなく、日本で暮らしていける経済力がなければなりません。

 

経済力は、生計を1つにする親族単位で判断されます。

 

例えば、申請者自身に収入がなくても、配偶者やそのほかの親族に安定した生計をたてられる資産や技能があれば、手続きが可能です。

● 重国籍防止条件条件

帰化をする際は、無国籍であるか、または原則として元の国籍から離れなければなりません。

 

日本では、二重国籍を認めていないため、帰化をする方は元の国籍を手放すことが求められます。

 

特例として、本人の意思によって国籍を手放せない事情がある方は、免除されるケースもあります。

● 憲法遵守条件

帰化をする際は、日本国憲法を遵守しなければなりません。

 

具体的には、以下のような行為に該当する方には、帰化は許可されないため、注意しましょう。

 

家族が帰化する場合は「簡易帰化」に該当

一定の状況に該当する方は、帰化における条件の一部が緩和されます。

緩和措置は、いわゆる「簡易帰化」と呼ばれるタイプの帰化申請です。

 

具体的には、国籍法第6条〜8条で以下のように規定されています。

 

【6条】

以下に該当する方は、住所条件が緩和されます。

  1. 日本国民であった者の子(養子を除く)で、引き続き3年以上日本に住所・居所を有する
  2. 日本で生まれた者で、引き続き3年以上日本に住所・居所を有し、または父・母が日本で生まれた
  3. 引き続き10年以上日本に居所を有する者
【7条】

以下に該当する方は、住所条件と能力条件が緩和されます。

  1. 日本国民の配偶者たる外国人で、引き続き3年以上日本に住所・居所を有し、かつ現に日本に住所を有する者
  2. 日本国民の配偶者たる外国人で、婚姻の日から3年が経過し、かつ引き続き1年以上日本に住所を有する者
【8条】

以下に該当する方は、住所条件・能力条件・生活条件が緩和されます。

  1. 日本国民の子(養子を除く)で日本に住所を有する者
  2. 日本国民の養子で引き続き1年以上日本に住所を有し、かつ縁組の時に本国法により未成年であった者
  3. 日本の国籍を失った者で日本に住所を有する者
  4. 日本で生まれ、かつ出生の時から国籍を有しない者で、その時から引き続き3年以上日本に住所を有する

帰化申請の手続き

ここでは、帰化申請の手続きについて見ていきましょう。

帰化申請の流れ

以下で、帰化申請の方法について解説します。

● 申請の流れ

申請の流れは、以下のとおりです。

 

1. 申請の準備・相談

申請書類の作成と収集をしましょう。

 

帰化申請では、非常に多くの書類を提出します。

加えて、申請者ごとに提出する書類は異なります。

 

申請者は、事前に、管轄の法務局へ帰化の相談をしに行かなければなりません。

帰化の要件を満たしていると判断されれば、必要書類の指示をもらえます。

 

帰化に関する相談は、予約制です。

相談を受ける際は、管轄の法務局に予約をしてください。

 

東京法務局の連絡先は、以下のとおりです。

連絡先

管轄地域

東京法務局国籍課

TEL:03-5213-1347

東京23区内・大島町・利島村・新島村・神津島村・三宅村・御蔵島村・八丈町・青ヶ島村・小笠原村

東京法務局八王子支局

TEL:042-631-1377

八王子市・日野市・多摩市・稲城市・町田市・市川市・昭島市・武蔵村山市・東大和市

東京法務局府中市局

TEL:042-335-4753

府中市・調布市・小金井市・国分寺市・国立市・狛江市・武蔵野市・三鷹市・小平市・東村山市・西東京市・清瀬市・東久留米市

東京法務局西多摩支局

TEL:042-551-0360

福生市・羽村市・あきる野市・青梅市・西多摩郡

 

2. 申請

すべての書類の準備が完了したら、管轄の法務局にて手続きを行います。

担当官が書類の点検を行い、問題がなければ申請手続きに移ります。

 

追加の書類を指示された場合は、速やかに対応しましょう。

 

3. 審査・面談

申請内容を基に、審査が行われます。

 

申請が受理されてから2〜3カ月後に、法務局にて面談が実施されます。

面談の内容は申請者によって異なりますが、提出書類の疑問点や現在・過去の状況などについての質問が中心です。

 

4. 法務省へ書類送付・審査

法務局での審査と面談に問題がなければ、提出した書類が法務省へと送付されます。

 

5. 法務大臣の決定

最終的な決定は、法務大臣が行います。

 

● 申請にかかる費用

帰化申請は、手数料が発生しません。

 

ただし、提出書類の中には、発行に手数料がかかるものもあります。

証明書などの発行手数料は、1通あたり300円〜1,000円が相場です。

 

加えて、法務局へ訪問する際の交通費なども発生します。

 

帰化申請は、行政書士などに代行依頼をすることも可能です。

 

行政書士などの専門家に依頼した場合は、代行費用がかかります。

行政書士事務所によって料金体系は異なりますが、10万円〜20万円が相場です。

● 申請にかかる期間

申請から決定までに、10カ月〜12カ月ほどかかるとされています。

申請者の状況や事情によっては、1年以上かかるケースも多いです。

 

帰化の申請では、書類の準備にも時間を要します。

準備期間も含めると、1年以上はかかると想定して、申請のスケジュールをたてましょう。

申請書類

帰化申請では、非常に多くの書類を提出します。

申請者によって用意する書類が異なるため、不備がないように入念な準備をしましょう。

 

以下は、主な必要書類の一覧表です。

種類

書類

申請者本人が作成するもの

  • 帰化許可申請書
  • 親族の概要を記載した書類
  • 履歴書
  • 帰化の動機書
  • 宣誓書
  • 生計の概要を記載した書面
  • 事業の概要を記載した書面

官公署などから交付される証明資料

  • 国籍証明書
  • 身分関係を書する書面
  • 国籍を有せず、または日本国籍を取得することによってその国の国籍を失うべきことの証明書
  • 居住歴を証する書面
  • 運転記録証明書
  • 資産・収入・納税に関する各種証明書
  • 社会保険料の納付証明書
  • そのほかの参考資料

 

必要書類を作成・収集する際は、以下のポイントに注意しましょう。

 

記載を誤った場合は、取消線を引いた上で、修正してください。

 

消せるボールペンや鉛筆での記載は不可です。

動機書以外の書類は、パソコンを用いて作成しても差し支えありません。

 

1通は原本を提出し、もう1通は写しを提出します。

 

翻訳者の氏名・住所・翻訳年月日を記載してください。

 

提出の際に、原本を提示してください。

 

記載すべきことを記載しない・虚偽の記載・調査の協力に従わないなどがあると、審査で不許可となる可能性があります。

帰化する際の注意点

帰化をする際の注意点は、以下のとおりです。

● 申請したからと言って確実に取得できるとは限らない

申請をすれば、確実に取得できるとは限りません。

 

帰化は、日本国籍を取得する申請です。

在留資格とは異なり、審査は非常に厳しく行われます。

 

入念な準備をしても、審査で不許可となるケースも考えられます。

100%許可がおりる保証はないため、注意しましょう。

● 日本に帰化した場合は母国の国籍に戻るのは難しい

帰化をする際は、元の国籍から離脱しなければなりません。

 

元の国籍に戻りたくても、手続きは非常に複雑です。

帰化後に、元の国籍に戻るのは非常に難しいため、注意しましょう。

 

国籍を変更した後の影響について、事前に確認してから申請をしてください。

● 提出書類にミスがあると申請許可が下りるまでの期間が遅れることも

帰化申請は、結果が出るまでに時間がかかるのが特徴です。

 

書類にミスがあると、修正や追加提出の指示などがあり、さらに時間がかかります。

 

申請者によっては1年以上かかるケースもあるため、時間にゆとりを持って申請をしましょう。

まとめ

この記事では、特定技能2号からの帰化申請について解説しました。

 

特定技能は、要件を満たせば、帰化申請が可能です。

 

帰化は、元の国籍を手放して、日本国籍を取得できる制度です。

提出書類の量が多く、審査も非常に厳しく行われます。

 

自力での申請も可能ですが、行政書士などの専門家に相談・依頼するのがおすすめです。

 この記事の監修者

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

さむらい行政書士法人
公式サイト https://samurai-law.com

代表行政書士

小島 健太郎(こじま けんたろう)

 

プロフィール

2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立

専門分野

外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応

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