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国際結婚でイギリスに住むための配偶者ビザ申請!必要書類や審査期間を解説
「イギリス人と婚約して、イギリスに住みたいけれど、来年には年収基準額が今の2倍になるって本当ですか?」
「婚約したイギリス人とは互いに離婚歴があり、年齢差も10歳くらいあることから、偽装結婚ではないことを証明できる方法ってありますか?イギリスは偽装結婚対策が厳しいと聞いて、不安です。」
このように、イギリスでは配偶者ビザの申請要件が厳しくなっているため、イギリス人との結婚でイギリスに居住するハードルは上がっています。
年収基準が2倍になってしまうと、為替レートしだいでは基準に届かなくなる恐れも。もし基準に届かない場合でも、カバーする方法はあるのでしょうか?
また、偽装結婚を否定する方法は?
そこで、本記事では、イギリス人と国際結婚する場合の配偶者ビザの申請条件、申請方法、必要書類や審査機関などを解説します。
※本記事では、申請に関連する費用について1ポンド(£)=189円で換算しています。
イギリス人との国際結婚におけるビザ申請について
本章では、イギリス人との国際結婚におけるビザの概要を解説します。
※本記事の「配偶者ビザ」は、外国人がイギリス国籍または永住権を持つ人と結婚してイギリス国内に居住を希望する場合に申請するビザ(Spouse Visa)を指します。
配偶者ビザとはどんなビザ?
イギリス配偶者ビザには、以下のような特徴があります。
イギリス国籍の配偶者が一定期間イギリスに住む権利が与えられるビザ
イギリス配偶者ビザは、イギリス市民権者またはイギリスの永住権を保有する人の配偶者が、一定期間イギリスに滞在する権利が与えられるビザです。
就労もできて永住権の申請も可能なビザ
配偶者ビザの取得者は、就労や就学などの活動に制約がありません。また、イギリス市民権者や永住権と同じ医療保険給付を受けられます。
また、配偶者ビザでの滞在が60か月(5年)に達すると、永住権の申請資格を得られます。
パートナービザとの違い
パートナービザ(Unmarried PartnerまたはUK de facto visa)とは、1997年に導入された制度です。
パートナービザは、以下の場合に申請できます。
- イギリス国民・永住者と一定期間事実婚関係を維持した場合
- 同性間の同居関係にある場合
これに対して配偶者ビザは、以下が申請要件となります。
- 法律上婚姻関係にある
- 2年以上同居の事実がある
- 6か月以内に法律婚を予定している
なお、日本語では「配偶者」と表記していますが、イギリスでは2014年に同性婚が合法化したため、同性のカップルも配偶者ビザを取得できます。
配偶者ビザが申請できる条件
配偶者ビザを申請するためには、スポンサーと申請者がそれぞれ以下の条件を満たす必要があります。
配偶者ビザスポンサーの条件
配偶者ビザのスポンサーの条件は以下の通りです。
- イギリス国籍保持者
- 永住権の保持者
- 過去12か月間の年収が£18,600(351万5,400円以上であること※
※2024年4月10日までの基準です。イギリス内務省(Home Office)の発表によると、2024年4月11日以降は年収基準額が£29,000(548万1,000円)、2025年初頭からは就労ビザ(Skilled Worker)の基準と同じ£38,700(731万4,300円)に引き上げられる予定です)。
配偶者ビザを申請するための条件
配偶者ビザの申請条件は以下の通りです。
- 法律上の結婚をしていること
- 2年以上同居していること、あるいは渡英後6か月以内に結婚を予定していること
- 生活に十分な収入や貯金が証明できること
- 英語力の条件(初申請はA1、延長申請はA2レベル)を満たしていること
配偶者ビザの申請方法は2通り
配偶者ビザを取得するためには、先に結婚の手続きを行っている必要があります。
申請方法は、以下の2通りがあります。
- 【日本方式】先に日本で申請する方法
- 【イギリス方式】先にイギリスで申請する方法
それぞれ、詳しく説明します。
イギリスで先に結婚手続きを行う【イギリス方式】
イギリス方式では、
- イギリスで宗教上の結婚式または民事婚を行う
- 婚姻証明書が発行されたら在イギリス日本国大使館に婚姻届けを提出する
といった流れになります。
この場合は、ビザ申請の流れが以下の通りになります。
- 日本人の婚約者が結婚訪問ビザ(婚約者ビザ)を取得する
- イギリスで結婚の手続きを行ってから配偶者ビザを申請する
日本で先に結婚手続きを行う【日本方式】
日本方式では、
- 駐日イギリス大使館で婚姻要件宣誓書または婚姻要件確約書を入手する
- 市区町村の役所で婚姻届けを提出
- 配偶者ビザを申請する
という流れになります。
日本方式の場合、日本には「結婚訪問ビザ」がないため、イギリス人婚約者は観光ビザで入国して結婚手続きを行うことが可能です。そのため、イギリス方式に比べると手続きが容易といえます。
配偶者ビザ申請の流れ
前章で触れたように、配偶者ビザの申請方法には結婚手続きを先にイギリスで行う方法【イギリス方式】と、先に日本で行う方法【日本方式】の2種類があります。
本章では、双方の申請手続きの流れを解説します。
イギリス方式の申請の流れについて
まず、イギリス方式の申請の流れは以下のようになります。
イギリス方式の配偶者ビザ申請方法
1.【日本人婚約者がイギリスの結婚訪問ビザ(婚約者ビザ)を取得】
イギリス人と結婚するために渡英する場合には、『有効期間6か月の結婚訪問ビザ』を取得することが推奨されます。
日本国籍を持つ人は、イギリスへの入国自体はビザなし(ETA取得のみ)で可能です。
ただし、ETAあるいは他の目的のビザで入国すると、以下の危険性がありますので、ご注意ください。
- 結婚の手続きを当局が受理しない可能性
- 審査期間が長くなる
従って、可能な限り、結婚訪問ビザの取得をおすすめします。
結婚訪問ビザは、Home Officeのサイトで申請した後、イギリスビザ申請センター(東京・大阪)で手続きすることによって取得できます。
以下に注意点を記載します。
- 入国希望日の3か月前から申請可能
- 審査期間は3週間ほど
- 必要書類は、申請者によって異なるほか、その時点での渡航規制によって随時変更される
- 駐日イギリス大使館またはイギリスビザ申請センターにて、事前に必要書類を確認する
2.【在留届を提出する】
在留届は、旅券法に基づき、外国に3か月以上滞在する日本人が最寄りの大使館または総領事館に届け出ることが義務づけられている書類です。
この届出はインターネットでも可能ですが、婚姻要件具備証明書を取得するにあたって必要になります。
3.在イギリス日本大使館で日本人の婚姻要件具備証明書を取得
婚姻要件具備証明書(Certificate of no impediment)は、「独身証明書」にあたる書類です。
日本人の場合、独身か既婚かは戸籍謄本で判別できます。しかし、イギリス人の場合は、イギリス当局から独身証明書にあたる書類の発行を受ける必要があります。
イギリスの婚姻要件具備証明書には、2種類あります。
どちらを選択しても、婚姻要件具備証明書として有効です。
- 婚姻要件確約書(Affirmation):宗教的に中立の書面
- 婚姻要件宣誓書(Affidavit):キリスト教の宗教色を含んだ書面
在留届提出後、日本人婚約者がイギリスにある日本大使館に婚姻要件具備証明書の発行を依頼します。
婚姻要件具備証明書を取得する際には、以下の書類が必要になります。
- 戸籍謄本原本(提出日の3ヶ月前以後に取得したもの)
- パスポートの写し
婚姻要件具備証明書は、申請が受理された日の4営業日後に発行されます。
4.【Register Office(総合登記所)で面接を受ける】
Register Officeは、イギリス人の住所を管轄する役所です。ここで面接を行う目的は、「偽装結婚ではないことの確認」です。
事前予約をした日時に2人で来所して個別に面接を受けます。面接では、主に「どれだけお互いのことを知っているか」について聞かれます。
5.【イギリス本国で結婚の予告告知を行う】
面接が終わったら、Register Officeで結婚の予告告知(Give Notice)を行います。
これはイギリスの婚姻制度特有の手続きで、そのカップルが結婚する予定であることを公に示す行為です。
予告通知は、結婚式の29日前までに行う必要があります。
6.【予告告知から12か月以内に結婚式を挙げる】
予告告知を行ってから12か月以内に、イギリスで結婚式を挙げます。
イギリスでの結婚式は、以下の2通りのうちいずれかを選択して行います。
- 英国教会などの教会で「宗教上の結婚式」を挙げる(宗教婚)
- 市町村の結婚登記所で結婚の届出を行う(民事婚)
いずれの場合も、証人2名の立ち合いと署名が必要になります。
結婚式が終わると、Registry Officeで婚姻登録が行われ、婚姻証明書の発行が可能になります。
7.【在イギリス日本大使館に報告的婚姻届を行う】
6.の結婚式が完了したら、イギリスの日本大使館に報告的届出を行います。
なお、この届出は、日本の市区町村役場でもできます。
イギリスのSpouseビザ不許可などの事情により、日本に住むことを希望する場合は、イギリス人配偶者の在留資格申請が必要となります。
この場合、日本の役所に届出を行っていた方が早期に戸籍謄本に反映されます。
報告的届出の際には、以下の書類を提出します。
- イギリスの登記所が発行する婚姻証明書と日本語訳
- 日本人配偶者の戸籍謄本
- イギリス人配偶者の出生証明書と日本語訳
- 2人のパスポートの写し
イギリス方式でビザ申請する際の必要書類
イギリス方式で配偶者ビザを申請する際の必要書類は以下の通りです。
- 上記の婚姻証明書
- 日本人配偶者のIELTS Life Skills A-1(またはそれ以上のレベル)の合格証明書
- 双方のパスポートの写し
- 双方の過去12か月間の給与明細書
- 双方の過去12か月間の銀行預金残高
- イギリス人配偶者の在職証明書
また、必須ではありませんが、以下の書類があると必要書類を補強できます。
- 結婚式の写真
- イギリス人配偶者側の公共料金の請求書
- 一方または双方が再婚の場合は離婚証明書
なお、イギリスでは、パスポートの写しを証明書類として利用する場合は、本人が直接公的機関に赴いてパスポートチェック担当者の署名をもらう必要があります。これは偽造防止の目的で義務づけられています。
ビザ申請先:イギリスにある日本の大使館や総領事館
ビザの申請先は、イギリスにある日本大使館や総領事館です。
|
在英国日本国大使館 |
在エディンバラ日本国総領事館 |
|---|---|
101-104 Piccadilly London W1J7JT
020-7465-6565(領事班代表)
|
2 Melville Cres, Edingurgh EH3 7HW
0131-225-4777 |
ビザの審査期間
ビザの審査期間は、申請から1か月程度です。ただし、一方または双方に犯罪歴がある場合や、偽装結婚が疑われる事情がある場合(年齢差、複数回の離婚歴など)、年収や銀行残高が条件ぎりぎりの場合などは3か月程度かかる可能性があります。
日本方式の申請の流れについて
日本方式でビザを申請する場合は、以下の流れになります。
日本方式のビザ申請方法
日本方式では、まずイギリス人婚約者がイギリスで婚姻要件具備証明書を取得してから、日本の市区町村役場に届出を行うという流れです。
|
1.イギリス人婚約者が婚姻要件具備証明書を取得する |
婚姻要件具備証明書は、以下のいずれかの2つの方法で取得します。
|
|---|---|
|
2.日本の市区町村役場で婚姻の届出を行う |
居住する予定の市区町村の役場で、婚姻届を行います。 この際に、以下の書類が必要になります。
なお、日本で婚姻届が受理された場合は、イギリス大使館への届出は不要です。 |
日本方式でビザ申請する際の必要書類
日本方式でビザ申請する場合は、以下の書類が必要になります。
- 双方のパスポートの写し
- 日本の役所に提出した婚姻届の写し(受理印のあるもの)
- イギリス人配偶者の婚姻要件具備証明書
- 日本人配偶者の戸籍謄本と英語訳
- イギリス人配偶者の出生証明書
- 双方の過去12か月間の給与明細書
- 双方の過去12か月間の銀行預金残高
- イギリス人配偶者の在職証明書
ビザ申請先:日本にあるイギリスの大使館や総領事館
ビザの申請先は、日本国内のイギリス大使館または総領事館です。
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駐日英国大使館 |
在大阪英国総領事館 |
|---|---|
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ビザの審査期間
ビザの審査期間は、申請から1か月程度です。
ただし、一方または双方に犯罪歴がある場合や、偽装結婚が疑われる事情がある場合(年齢差、複数回の離婚歴など)、年収や銀行残高が条件ぎりぎりの場合などは1か月以上かかる可能性があります。
申請手続きにおける注意点
本章では、配偶者ビザの申請手続きにおいて注意すべきことを解説します。
申請時に注意すること
申請時には、以下の点に注意してください。
日本で発行された書類には英語訳を添付する
パスポートなどの一部の書類を除き、日本語で書かれた書類はすべて英語訳を添付する必要があります。
自身やイギリス人婚約者による英訳は「正式な英語訳」として認められない可能性が高いため、翻訳サービスを利用することをおすすめします。
反対に、日本方式で日本の役所に婚姻届を提出する場合には、イギリス人配偶者側の証明書など英語で作成された書類はすべて日本語訳を添付してください。
日本語訳についても、日本人婚約者による訳は正式な訳として認められない可能性が高いため、翻訳サービス利用をおすすめします。
「法律的に結婚していること」だけではビザの要件を満たさない
法律婚の成立について、少なくとも日本方式では「夫婦共同生活の実態」が厳しく問われることはありません。
しかし、法律的に結婚が成立していることは、イギリス配偶者ビザの要件として十分ではないことに注意が必要です。
申請の必要書類がそろっていて、収入要件に問題がない場合でも、偽装結婚の疑いをかけられる可能性は否定できません。
必要書類以外にも、交際期間や同居期間が長いことや、双方が家庭生活を営む意思を持っていることなど、「実態のある結婚」であることを証明できる資料をできるだけ用意することをおすすめします。たとえば、異なる時期に撮影したデート場面の写真、互いの両親との挨拶時に家族皆で一緒に撮った写真などです。
申請手続きの代行も検討しましょう
イギリス配偶者ビザは、当事者が自身で申請することもできます。また、イギリス方式での登記所面接のように、第三者による代行ができない手続きもあります。
代行不可能なものを除いた大半の手続きは、行政書士などに代行を依頼すると、時間と労力を省略できます。また、特に婚姻要件を満たすか否かに問題があるケースでは、申請のプロに代行を依頼したほうがビザ発給を得られる可能性が高くなります。
配偶者ビザの申請にあたっては、行政書士などのプロに代行を依頼することも検討しましょう。
まとめ
イギリス配偶者ビザは、2024年4月・2025年年始に収入基準が段階的に引き上げられる予定です。特に2025年には大幅な引き上げが行われるため、2024年中は申請が増えて審査に時間がかかる可能性もあります。
イギリス配偶者ビザ取得を希望される方は、確実に発給を受けられるよう、ビザ取得を専門とする行政書士に相談することをおすすめします。
このほか、「年収基準を満たすか不安がある」「年齢差がある」「2回離婚している」など、自身が申請すると不許可になる可能性が高いケースでも、申請のプロに任せることで不安要素をカバーする資料の手配などを行い、許可を得られる可能性が高まります。
イギリス配偶者ビザ取得を希望する方は、ぜひ行政書士事務所の無料相談をご利用ください。






