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ロシア人との国際結婚の手続き方法とは?流れや必要書類、注意点を解説

ロシア人との国際結婚の際は、両国での手続きの違いや必要書類などを事前に把握しておくことで、どちらで先に手続きを行うかを判断しやすくなります。

 

この記事では、ロシア人との国際結婚の手続き方法や流れ、必要書類、注意点などについて解説します。

ロシア人との国際結婚に必要な手続きの流れは?

ロシア人との国際結婚に必要な手続きは「先にロシアで手続きを行う場合」と「先に日本で手続きを行う場合」の2種類です。それぞれで進め方が異なるため、事前に流れを把握しておきましょう。

ロシア人との国際結婚|先にロシアで手続きを行う場合

まずは、ロシア人との国際結婚で、先にロシアで手続きを行う場合の流れを見ていきましょう。

1.【法務局】日本人の婚姻要件具備証明書を取得

先にロシアで手続きをする場合は、法務局で日本人の婚姻要件具備証明書を取得します。婚姻要件具備証明書を取得する際に必要となるものは次の通りです。

1.戸籍謄本
2.身分証明書
3.ロシア人婚約者のパスポート(コピー)

2.【外務省】婚姻要件具備証明書の認証

法務局で取得した婚姻要件具備証明書は、外務省で認証(アポスティーユ)を受ける必要があります。その後、在日本ロシア大使館で、翻訳証明を受けます。翻訳認証を受けるには、以下の準備が必要です。

 

●ロシア語の翻訳文をつけた婚姻要件具備証明書

3.【ZAGS】婚姻登録

日本人婚約者はロシアに渡航し、ロシアのザックス(戸籍登録機関)にて、2人で婚姻申請を行います。1ヶ月後に再び2人でザックスに行き、婚姻登録をします。婚姻登録が完了すると、婚姻契約書が発行されます。

 

ザックスでは、次の書類が必要です。

1.婚姻要件具備証明書(原本、ロシア語翻訳文)
2.パスポート

戸籍謄本などが必要な場合もあるため、事前にザックスに確認を取りましょう。

4.【日本の市区町村役場または在ロシア日本大使館・領事館】日本の婚姻届の提出

ザックスで婚姻登録をして3ヶ月以内に、日本の市区町村役場または在ロシア日本大使館で、婚姻届出をします。準備するものは、次の通りです。

1.婚姻証明書(原本、翻訳文)
2.婚姻届
3.戸籍謄本
4.身分証明書

期間が決まっているため、できるだけ早いタイミングで婚姻届を提出しましょう。

ロシア人との国際結婚|先に日本で手続きを行う場合

ここからは、ロシア人と国際結婚する際に、先に日本で手続きを行う場合の流れについて見ていきましょう。

1.【在日ロシア連邦大使館】ロシア人の婚姻要件具備証明書を取得

ロシア人婚約者が、在日ロシア連邦大使館で婚姻要件具備証明書を取得します。婚姻要件具備証明書を取得するために必要なものは、以下の通りです。

1.婚姻要件適格証明書
2.パスポート

婚姻要件具備証明書の発行までに1週間程度かかります。日本人婚約者が問い合わせをしても相手にしてもらえないことがあるので、ロシア人婚約者が問い合わせや対応を行いましょう。

2.【日本の市区町村役場】日本の婚姻届の提出

在日ロシア連邦大使館で婚姻要件具備証明書を取得した後は、日本の市区町村役場に婚姻届を提出します。婚姻届の提出の際に必要なものは以下の通りです。

1.婚姻届
2.身分証明書
3.婚姻要件具備証明書(原本、翻訳文)
4.日本人婚約者の戸籍謄本
5.ロシア人婚約者のパスポート
6.ロシア人婚約者の在留カード(ある場合)

市区町村役場によって必要書類が異なる場合があるため、事前に確認をしましょう。

3.【在日ロシア連邦大使館】婚姻証明を付記

市区町村役場に婚約届の提出をした後に、婚姻事実が記載された戸籍謄本と婚姻届受理証明書を取得します。外務省で認証を受け、認証済みの書類を在日ロシア連邦大使館へ持っていき、翻訳証明をもらいます。認証された婚姻証明書のロシア語訳が、ロシアでの婚姻証明です。

 

また、ロシア人婚約者が日本で暮らす場合は、次のステップが必要です。

4.【居住地の地方出入国在留管理局】配偶者ビザの申請

ロシア人婚約者が配偶者ビザを取る場合は、日本人婚約者の居住地を管轄する出入国在留管理局に申請が必要です。配偶者ビザには就労制限がないため、ロシア人婚約者が仕事を自由に選べるようになります。また、永住ビザの要件も緩和されます。

 

配偶者ビザの審査は厳しく、期間は3週間~2ヶ月と長いため、できるだけ早く申請を済ませましょう。在留資格の取得方法については、こちらのページもご覧ください。

ロシア・日本のどちらで先に国際結婚手続きを行うべき?

ロシア人との国際結婚手続きは、日本方式の方が比較的容易といえます。とはいえ、すでにロシアで在留資格を持っているケースや、結婚後ロシアで生活していきたいケースにおいては、先にロシアで手続きを行う方がスムーズでしょう。

 

いずれの場合もパートナーとよく相談することが大切です。

ロシア人との国際結婚手続きに関する注意点

ロシア人と国際結婚する際の手続きの流れだけでなく、注意点も把握しておくと、リスク管理や事前準備がしやすくなります。ここでは、ロシア人との国際結婚手続きに関する注意点について見ていきましょう。

アポスティーユ認証・翻訳証明が必要

ロシア人と国際結婚をする際の手続きには、アポスティーユ認証・翻訳証明が必要です。

 

例えば、日本で手続きをする場合は、市町村役場に婚姻届を提出後、戸籍謄本または婚姻届受理証明書を取得して、外務省でアポスティーユ認証を受けます。その後、在日ロシア連邦大使館で翻訳証明をもらいます。

 

アポスティーユ認証・翻訳証明を受けていないと、手続きは進まないことを覚えておきましょう。

ロシア人との国際結婚に必要な婚姻要件具備証明書とは?

ロシア人との国際結婚手続きに限らず、婚姻要件具備証明書は多くの国で採用されている書類の一つです。内容を理解しておきましょう。

婚姻要件具備証明書の概要

婚姻要件具備証明書とは、外国人が自国で結婚できる条件を満たしていることを証明するための書類のことです。国際結婚に必須となる条件を満たしているほか、結婚に関する一切の法律違反がないことを証明します。

 

日本の役所は、ロシアの結婚条件を把握していません。そのため、ロシア人パートナーがロシアの結婚条件を満たしていることを確認するために、日本の役所から婚姻要件具備証明書の提出を求められます。一方、ロシアの役所においても、同様に日本人の婚姻要件具備証明書の提出が必要です。

 

婚姻要件具備証明書が必須となるのは、先に結婚する国が自国ではない方です。日本で先に結婚する場合はロシア人が、ロシアで先に結婚する場合は日本人が提出します。

独身証明書での代用は不可

婚姻要件具備証明書と類似する書類として、「独身証明書」が挙げられます。独身証明書は、単に独身であることを示すものであり、結婚条件を満たしていることの証明にはならない点に注意しましょう。

 

また、婚姻要件具備証明書に記載される結婚相手の氏名や国籍、生年月日などは、独身証明書には記載されません。したがって、独身証明書は内容として不十分であり、婚姻要件具備証明書の代用はできないのです。

 

戸籍謄本についても、独身を証明することは可能なものの、結婚条件を満たすかどうかは触れられていないため、同じく代用としては不十分です。

ロシアに提出するための婚姻要件具備証明書の取得方法

婚姻要件具備証明書は、法務局または支局にて取得します。取得する支局の地域は問われないので、住所や本籍地によらず、自由に取得が可能です。

 

ただし、出張所では婚姻要件具備証明書の取り扱いがありません。また、取得の際は不正防止の観点から必ず本人と配偶者になる方が一緒に訪問しなければならず、代理人や郵送による取得は受け付けられません。

 

基本的には即日で発行されますが、複数回の来訪が必要なケースもあります。

 

日本の婚姻要件具備証明書をロシアへ提出する際には、外務省によるアポスティーユ証明を得たものを求められます。外務省への婚姻要件具備証明書の郵送、または持参することで、アポスティーユ証明を得られます。

国際結婚手続き後はロシア・日本のどちらかでビザの取得を

婚姻の成立後、どちらかの国で一緒に暮らす場合、配偶者ビザの取得または在留資格の変更が必要になります。しかし、国際結婚手続きを行ったからといって、必ずしも配偶者ビザを取得できるわけではありません。

 

日本では、配偶者ビザの取得は他のビザに比べて審査が厳しい傾向にあります。確実かつスムーズな申請・許可を求めるなら、行政書士に相談することをおすすめします。

まとめ

ロシア人との国際結婚の手続き方法には、ロシアから始める方法と日本から始める方法があり、それぞれで進め方が違います。婚約者と話し合ったうえで、どちらの方法で進めるのか決めるとよいでしょう。ロシア人との国際結婚を予定している人は、ここで紹介した内容を参考にしてみてください。

 

また、申請に不安がある場合は、ぜひ一度さむらい行政書士法人にご相談ください。外国人の入国・在留などに特化し、さまざまな国籍の方の国際結婚・配偶者ビザの手続きをサポートしてきた経験から、お2人の結婚をバックアップさせていただきます。

 この記事の監修者

さむらい行政書士法人 代表 / 小島 健太郎

さむらい行政書士法人
公式サイト https://samurai-law.com

代表行政書士

小島 健太郎(こじま けんたろう)

 

プロフィール

2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立

専門分野

外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応

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