偽装結婚と疑われやすい5つの事例(配偶者ビザの審査)
偽装結婚と疑われやすい5つの事例(配偶者ビザの審査)
外国人のパートナーと国際結婚をして婚姻手続きを済ませた後は、配偶者ビザを申請します。しかし、配偶者ビザを目的とした偽装結婚が後を断たないため、審査はとても厳しいです。
当人同士は正当な結婚をしていても、入管が疑わしいと判断すれば不許可になることも少なくありません。入管の審査で不許可になってしまうと、海外在住のパートナーを日本に呼んで一緒に暮らすことができなくなるため、注意が必要です。この記事では、入管に偽装結婚ではないかと疑われてしまう事例や対策法を紹介します。
離婚歴が多い場合
離婚歴が一度だけの場合は問題になりにくいですが、複数回の離婚歴がある場合は偽装結婚を繰り返しているのではないかと疑われる場合があります。
日本人に離婚歴が多い場合は、ビザ目的の外国人から金銭を授受しており、実際には結婚生活を送っていないのではないかと疑われるケースが少なくありません。
外国人に離婚歴が多い場合は、結婚ではなく就労目的ではないかと疑われるケースが多いです。対策として、入管に対する提出書類の中に離婚した理由や、今回の交際相手と交際することになった経緯、再婚に踏み切った理由などを記載します。離婚原因の証明書類として、浮気が原因だった場合は証拠写真、借金が原因だった場合は借用書なども添付しましょう。
日本人配偶者の収入が少ない場合
日本人配偶者の年収が少ない場合、安定した結婚生活を送ることが困難になるケースが多いです。その結果、外国人配偶者が罪を犯してしまう可能性が高まります。また、税金を滞納している、犯罪歴がある、新居が狭いアパートであるなど、生活がひっ迫していることを予測させる状況の場合も要注意です。就職して間もない場合や求職中の場合は、一時的に収入がないことも考えられます。その場合は、求職活動の内容や内定がもらえそうな時期などを説明するとよいです。内定通知書をもらっているならその書類を添付することも効果があります。収入が少なくても資産を持っている場合は問題ないため、預貯金の額や所有している不動産などの状況を説明しましょう。
夫婦の年齢差が大きい場合
夫婦の年齢差が15~20歳以上開いている場合は、偽装結婚を疑われるケースが多いです。年齢差のある夫婦の場合、どこで知り合ったのかということや、年齢差による価値観の相違があるはずなのに結婚に至った経緯を疑われることが少なくありません。この場合、交際したきっかけや結婚を意識したタイミングはいつなのか、2人で交際中に出かけた場所などを説明します。また、結婚しようと思った理由や双方の両親は承知しているのかも説明しましょう。さらに、年齢差がある場合は、夫婦それぞれが子どもについてどう思っているのか、将来的な生活の設計図なども明確にすることが必要とされます。
出会いのきっかけが疑われる場合
出会い系サイトや国際結婚相談所などを通じて出会った場合も疑われることが少なくありません。国際結婚相談所や出会い系サイトで知り合った場合は、その相談所や出会い系サイトの情報をできるだけ詳細に開示するようにします。具体的には、相談所や出会い系サイトの規模や運営者情報、登録する際の審査内容、登録者の傾向、その相談所や出会い系サイトを選んだ理由、紹介から結婚に至るまでの経緯などです。
交際期間が短い場合や結婚までに会った回数が少ない場合
交際期間が3カ月以内の場合や結婚までに1~2回しか会っていない場合は、ビザ取得目的で結婚した偽装結婚ではないかと疑われることがあります。お互いのことを理解しないうちに勢いだけで結婚したため、離婚するリスクが高いと思われてしまうことが少なくありません。そのため、短期間で結婚しようと思った経緯や理由について、丁寧に説明することが必要です。
この記事の監修者
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応
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