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【行政書士が解説】興行ビザ3号とは?申請方法・必要書類・注意点を徹底解説
外国人が日本で公演やイベント、スポーツの試合などを長期的に行う場合、「興行ビザ3号」の取得が必要となることがあります。そもそも「興行ビザ」とは、日本で芸能活動やスポーツ興行を行う外国人に求められる在留資格の一種ですが、その中でも3号は長期的・継続的な興行活動を念頭に置いた在留資格です。
「興行ビザ1号・2号との違いがわからない」「3号を申請するときの具体的なメリット・デメリットは?」と疑問に思われる方も多いでしょう。そこで本記事では行政書士である筆者が、興行ビザ3号の特徴や申請に必要な書類、審査時にチェックされるポイントをわかりやすく解説します。ぜひ最後までお読みいただき、スムーズなビザ取得にお役立てください。
1. 興行ビザ3号とは?
1-1. 興行ビザの全体像と3号の位置づけ
興行ビザは大まかに分けると、1号・2号・3号などの種類があります。
• 1号:演劇・ダンス・演奏・舞台公演など、観客の前で実演を行う活動が中心
• 2号:映画やテレビ番組への出演など、映像・録音メディアに関連する活動が中心
• 3号:長期公演や定期的なシリーズものの興行活動、スポーツ団体の長期滞在など、比較的長い期間日本に滞在して活動することを想定
たとえば、海外のアーティストや劇団が日本全国を回って長期公演を行う場合、あるいはスポーツチームが定期的に試合やイベントを開催するケースでは、この興行ビザ3号が必要になる場合があります。
1-2. 対象となる活動の具体例
「興行ビザ3号」が主に想定しているのは、長期的・継続的に行われる興行活動です。以下のような事例が考えられます。
ミュージシャンやアーティストが数ヶ月以上にわたって国内ツアーを実施
複数都市を巡回し、一定期間にわたり公演を続ける場合、ビザ1号では期間が足りないこともあります。
海外スポーツチームが日本国内で長期の試合・キャンプ・イベントを開催
シーズンを通してリーグ戦に参戦する、もしくは定期的に開催される試合やイベントに出演し続ける場合など。
その他、長期にわたるイベントやショーに継続的に参加
年間を通じた興行を予定しているエンターテイメント団体の場合も、3号の取得が望ましいケースがあります。
2. 興行ビザ3号が必要となるケース
2-1. 国内滞在期間や活動形態の違い
「興行ビザ1号」や「2号」は、それぞれ短期公演や映像出演を想定していることが多いですが、3号は比較的長期の滞在や、定期的にイベントや試合に参加することを目的とする場合に適しています。
滞在期間が1~3ヶ月ではなく、半年以上にわたって複数回の興行活動を行う場合などは、3号の適用可否を検討する必要があります。
2-2. 興行ビザ3号を取得しなかった場合のリスク
本来、長期興行が見込まれるにもかかわらず、適切なビザを取得しなかった場合、入国管理法違反に問われる可能性があります。また、契約上では長期出演が決まっているのに在留資格の期間が合わず、公演や試合の途中で帰国を余儀なくされるなどのトラブルも想定されます。
安心・安全に日本での興行活動を行うためにも、自身の活動内容に合った在留資格を確認することが大切です。
3. 興行ビザ3号の申請に必要な書類
3-1. 基本書類(共通)
まずは、在留資格認定証明書交付申請を行うにあたり、下記の基本書類を揃えましょう。
1. 在留資格認定証明書交付申請書
・ 入国管理局指定のフォーマットに記入します。申請人(外国人本人)の情報はもちろん、受け入れ先企業・団体の情報、活動内容なども詳細に記載。
2. パスポートの写し
・ パスポートの写真ページや有効期限が記載されたページをコピーして添付します。
3. 写真(縦4cm×横3cm程度)
・ 申請前6ヶ月以内に撮影したものを用意しましょう。背景やサイズにも指定がありますので、規定に合うように注意が必要です。
3-2. 活動内容を証明する書類
公演・試合の契約書
長期的な公演・試合を行う場合、その契約内容が明確に記載された書類が必要です。公演日程、報酬、役割分担など、具体的な情報が盛り込まれていることが望ましいです。
スケジュールや企画書
いつどこでどのようなイベントを行うかを示すスケジュール表や、興行内容の企画書があると審査がスムーズになります。特に長期滞在の場合は、活動計画が曖昧だと認められにくい傾向があります。
活動実績を示す資料
アーティストやスポーツ選手なら、過去の公演・試合実績を証明する資料(写真・メディア掲載記事など)を添付すると、活動実態の正当性が認められやすくなります。
3-3. 追加で求められる可能性のある書類
経歴書・レジュメ
申請人がどのような団体・チームに所属しており、どんなキャリアを持っているのかを示す書類です。
スポンサーシップ契約に関する資料
スポーツ選手の場合、スポンサー企業との契約やサポート体制を示す資料が必要になる場合もあります。
4. 興行ビザ3号申請の流れ
4-1. 必要書類の準備と作成
まずは、受け入れ企業や団体と連携して、契約内容や公演・試合スケジュールなどをまとめます。契約書・スケジュール表・企画書などを整理し、申請書との整合性をチェックしましょう。日付のズレや報酬額の記載ミス
があると審査が滞ることがあります。
4-2. 在留資格認定証明書交付申請
必要書類をすべて揃えたら、日本の入国管理局に在留資格認定証明書交付申請を行います。申請から交付までの審査期間は、通常1~3ヶ月程度が目安ですが、状況によってはそれ以上かかる可能性もあるため、余裕をもったスケジュールを立てましょう。
4-3. 在留資格認定証明書の発行
審査を通過すると、在留資格認定証明書が交付されます。これは、日本での活動が適切と認められた証となります。
4-4. 日本大使館・領事館でのビザ取得
在留資格認定証明書が手元に届いたら、海外の日本大使館・領事館でビザ申請を行い、興行ビザ3号が発行されます。ビザを取得した後に日本に入国し、いよいよ公演や試合などの活動をスタートできます。
5. 審査でチェックされるポイント
5-1. 活動内容の実態・正当性
長期間の興行活動が本当に行われるか、企画書や契約書から具体的にわかるかどうかが重要です。スケジュールが曖昧だったり、報酬が極端に低い・高いなどの不自然な点があると、偽装滞在を疑われるリスクがあります。
5-2. 契約書や報酬の妥当性
契約期間と報酬額が妥当かどうか、所属先・主催者の信用度に問題がないかを審査官は確認します。過去に不正行為やトラブルを起こしている団体を受け入れ先とする場合は審査が厳しくなる可能性があります。
5-3. 受け入れ団体の信用度
興行ビザ3号の審査では、主催者や団体の信用度も重視されます。過去に不法滞在を招いたり、不許可事例が多い団体だと、追加書類を求められるなど審査が長引くことがあります。
6. 興行ビザ3号のメリット・デメリット
6-1. メリット
長期間の日本滞在が可能
公演や試合を複数回行う予定がある場合、短期ビザではまかなえない分をカバーできる
幅広い活動がしやすい
興行ビザ3号があれば、長期的なイベント参画やスポーツ興行に柔軟に対応できる
6-2. デメリット
審査が厳しくなりやすい
長期滞在である分、入国管理局のチェックも厳格になる
追加書類が多いケースもある
受け入れ団体の実績や契約内容を詳細に示す必要があり、準備に時間と手間がかかる
7. 【行政書士視点】専門家に依頼するメリット
7-1. 書類不備による審査の遅延・不許可を防ぎやすい
長期興行を想定した場合、提出する書類は多岐にわたります。書類の不備やミスが審査をストップさせる原因となりかねません。行政書士であれば、必要書類のリストアップや申請書の作成を的確に行い、審査をスムーズに進められます。
7-2. タイトな公演スケジュールでもスムーズな対応
早めに興行スケジュールを決めていても、入国管理局の審査次第では遅延が発生することも。行政書士は追加書類の要求や補足説明への対応もスピーディーに行えるため、タイトなスケジュール下でもリスクを最小限に抑えられるでしょう。
7-3. 不許可時の再申請サポート・アフターフォロー
万が一、審査に落ちてしまった場合でも、行政書士は再申請に必要な修正点を把握し、次の対策を立てることができます。また、在留期限が近づいてきたときの更新申請や、別のビザへの切り替えにも柔軟に対応可能です。
8. よくある質問(FAQ)
Q1. 他の興行ビザとの違いは?
興行ビザ1号は舞台公演・演奏などの実演が中心、2号は映画やテレビ番組への出演が中心です。3号は長期的な活動を視野に入れている点が最大の特徴で、長期ツアーや定期的なスポーツ興行に適しています。
Q2. 必要書類が一部揃わない場合は?
契約書やスケジュールなど、代替資料で説明できる場合もあります。事前に行政書士や受け入れ団体と相談し、可能な限り実態を証明する書類を整えましょう。
Q3. 申請期間はどれくらいかかる?
通常、1~3か月程度とされますが、追加書類の要求や入国管理局の混雑状況により前後します。長期公演や試合の場合、さらに時間がかかる可能性もあるため、余裕を持って計画を立てることが大切です。
9. まとめ
興行ビザ3号は、海外アーティストやスポーツチームが日本で長期的に公演・試合・イベントを行う際に取得を検討すべき在留資格です。1号や2号ではカバーしきれない期間・活動内容に対応できる一方で、そのぶん審査も厳しくなりがちです。
申請の際は、書類の不備や申請内容のミスマッチを起こさないよう、契約書やスケジュール表、過去の活動実績などをしっかり整える必要があります。長期間のスケジュールが絡むケースでは審査も長引くことがあるため、早め早めの準備が肝心です。
もし書類作成や在留資格の選択に不安がある場合は、専門家である行政書士に相談してみるのがおすすめです。正確な書類作成と適切なアドバイスにより、興行ビザ3号の取得をスムーズに進め、日本での活動を思う存分楽しんでいただけることでしょう。
プロフィール
2009年4月 行政書士個人事務所を開業
2012年8月 個人事務所を行政書士法人化し「さむらい行政書士法人」を設立
専門分野
外国人VISA・在留資格、外国人雇用・経営管理、永住・帰化申請
入管業務を専門とし、年間1000件以上の相談に対応






