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中国籍(在日中国人)のオーストラリアビザ申請方法や手続きの流れ

在日中国人の方など、中国籍の方がオーストラリアに行く場合は、オーストラリアのビザ申請が必要となります。

 

本記事では、中国籍(在日中国人)の方のオーストラリアビザ申請方法や、手続きの流れ、申請時の注意点などを解説します。

 

なお、本記事では費用の金額表記につき1オーストラリアドル(AUD)=98円で換算しています。

オーストラリアの入国審査は厳しい?

対象国籍を問わず、オーストラリアの入国審査は厳格化しています。本章では、まず、オーストラリアの入国管理政策の動向をご説明します。

オーストラリアへの入国は世界各国でも厳しいと言われている

以前から、「オーストラリアへの入国は世界各国の中でも厳しい」といわれてきました。

 

特に、検疫の厳しさは有名です。植物や動物そのものの持ち込みが禁止されていることはもちろん、動物性の加工食品(乳製品、肉・魚の加工食品、蜂蜜など)の持ち込みも原則として禁止されています。

 

虚偽の申告に対しては罰金が科されるだけでなく、当該物品の所持者のビザが取り消されたり、以後の入国が禁止される可能性があります。

 

これは、島国であるオーストラリアが、独自の生態を保護する必要があるためです。

移民の受け入れ縮小など、今後はさらに厳しくしていく意向

オーストラリア政府は、2023年12月に移民受け入れを抑制する方針を発表しました。これは、コロナ収束後の反動で直近の1年間の移民流入が50万人を超えるほど急増したため、コロナ前の水準の年25万人程度まで抑えるためと思われます。

 

この方針に伴い、留学ビザについても求める英語能力レベルを引き上げるなど、審査が厳格化する見通しとなっています。

 

他方で、2023年7月1日より、就労ビザ(サブクラス482)を保有している方の永住申請の要件を大幅に緩和しました。

これは移民抑制と矛盾するようにも見えますが、コロナ禍で減少した熟練労働者を確保するねらいがあると思われます。

オーストラリア入国に必要なビザの概要

本章では、外国人がオーストラリアに入国するのに必要なビザについて、申請が可能な国籍・地域やビザの種類などを解説します。

オーストラリアへの入国・乗り継ぎにはビザが必要

外国人がオーストラリアに入国する場合(乗り継ぎの場合を含む)、ビザが必要となります。

ETA対象のパスポート所持の場合はETA申請が可能

ETA対象のパスポートを所持している方は、3か月以内の観光・短期商用などの目的で渡航する場合には、ビザ取得が不要です。この場合はETAを申請します。

ビザ申請が必要な国籍・地域の方

ETA対象のパスポートを保有する方(下記の34の国・地域)を除き、オーストラリア入国にはビザ申請が必要となります。

アジア・オセアニア

日本、韓国、シンガポール、台湾、ブルネイ、香港、マレーシア

欧州

アイスランド・アイルランド・アンドラ・イギリス・イギリス(BNO旅券※)・イタリア・オーストリア・オランダ・ギリシャ・サンマリノ・スイス・スウェーデン・スペイン・デンマーク・ドイツ・ノルウェー・バチカン市国・フィンランド・フランス・ベルギー・ポルトガル・マルタ・モナコ・リヒテンシュタイン・ルクセンブルク

北中米

カナダ、米国

 

※BNO旅券:イギリス海外市民パスポート(British National Overseas) 香港が中国に返還された1997年以前に生まれた香港人の多くが保有しているパスポート

オーストラリアのビザ一覧

オーストラリアのビザの主なものは以下のとおりです。

種類

サブクラス

滞在期間・訪問目的・就学就労の可否

訪問ビザ

(ETA)

601

  • 3か月
  • 観光、親族訪問、ビジネスミーティング、会議/展示会または高度の技能を必要とする短期プロジェクトまたはイベントへの従事
  • 3か月以内の就学可能
  • 就労不可

訪問ビザ

(Visitor)

600

  • 3か月・6か月・12か月
  • 観光、親族訪問、ビジネスミーティング、会議/展示会または高度の技能を必要とする短期プロジェクトまたはイベントへの従事
  • 3か月以内の就学可能
  • 就労不可

学生ビザ

500

  • 最大5年
  • オーストラリア国内の語学学校、高校、TAFE(公立専門学校)、大学、大学院などに3か月以上通う目的
  • 学期中は2週間で40時間、休暇中は無制限で就労可能(ただし、学校の出席・成績基準を満たす必要)

ワーホリビザ

417

  • 1年(最大12か月まで延長可能)
  • 観光ビザからの切替え可能(オーストラリア国外からの申請に限る)
  • 申請時点で18歳~30歳であること(申請後に31歳になっていてもよい)
  • 学校に通える期間は4か月以内
  • 同一の雇用主の下での就労は6か月以内

就労ビザ

400

(Short Stay

Specialist)

403

(International Relations)

408

(Temporary Activity)

482

(Temporary

Skill Shortage)

  • 最大6か月
  • オーストラリア政府が指定する高度な業務を遂行すること
  • 年齢制限なし
  • 政府が運営する機関で働く場合、外交官ビザ保有者の使用人として働く場合に申請
  • オーストラリア政府公認イベントの参加者、スポーツ/エンターテイメント活動の関係者
  • 駐在員、現地法人への就職など、雇用主によりスポンサーされて就労する場合

【在日中国人の方向け】各ビザの申請方法

本章では、在日中国人の方がオーストラリアビザを申請する方法について、訪問ビザ・学生ビザ・就労ビザに分けて解説します。

オーストラリア訪問ビザの申請

中国籍の方がオーストラリア訪問ビザ(Visitor Visa)を申請する場合、オーストラリア内務省のページImmiAccountでオンラインで行います。

対象者

訪問ビザの対象者は、ETA対象国籍者(及びその永住権を持つ方)以外の方です。

滞在可能期間

訪問ビザの滞在可能期間は3か月・6か月・12か月です。多くの場合、有効期限1年・滞在可能期間3か月のビザが発給されます。

 

この場合、有効期限内かつ訪問ビザで認められる活動範囲であれば、1回あたり3か月以内の滞在が複数回可能です。

申請の流れ

訪問ビザ申請は、以下の流れで行います。

  1. ImmiAccount登録及び必要事項の記入を行い、必要書類をアップロードする
  2. 申請手数料を支払う
  3. 審査結果が登録メールアドレスに届く

 

審査状況については、ImmiAccountで確認できます。審査結果が届いたらPDF画面をプリントアウトして、旅行の際に必ず携帯してください。

訪問ビザ申請時の必要書類

訪問ビザ申請時は、申請書Form1419に加えて、以下の書類が必要となります。

パスポートのコピー

個人情報ページ及び渡航歴が記載されている部分をコピー

IDカード身分証のコピー

ナショナルIDカードをコピー

日本の在留カードのコピー

在留カードの両面をコピー

戸籍謄本(日本人の配偶者の場合)

日本国籍者の戸籍事項全部証明書及び英語訳が必要

家族関係がわかる書類(住民票)

世帯全員の記載がある、省略なしの住民票及び英語訳が必要

銀行の預金残高証明書

申請者の銀行口座の預金残高証明書及び英語訳が必要

証明写真

4.5cm x 4.5cm(パスポート写真)の証明写真:1枚

勤務先が発行する休暇証明書

会社・学校等に勤務している方は休暇証明書の発行を受け、英語訳を添付

旅行日程表

滞在期間中のおおよその日程を英語で記載するか、原文に英語訳を添付

ホテルの予約確認ができる書類

予約完了画面を印刷

日本での在職証明書

日本の会社・学校などに勤務している方は発行を受けて英語訳を添付

申請にかかる費用

訪問ビザの申請手数料はAUD190(18,620円)です。

オーストラリア学生ビザの申請

オーストラリア学生ビザは、3か月以上留学する方に必要となります。

対象者

オーストラリア学生ビザの対象者は、オーストラリア政府公認の学校に3か月以上留学する予定の方です。

滞在可能期間

滞在可能期間は、コースの期間や修了時期によって異なります。また有効期限についても、学校のコース受講期間、修了時期で異なります。

 

コース期間・修了時期と滞在可能期間の関係は以下のようになります。

コース期間

コース修了時期

滞在可能期間

10か月未満

 

コース期間+1か月

10か月以上

1月~10月

コース期間+2か月

10か月以上

11月・12月

翌年の3月15日まで

申請の流れ

学生ビザ申請手続きは以下の流れで行います。

  1. オーストラリア移民局サイトImmiAccountでアカウントを作成する
  2. 申請フォームで必要事項を入力する
  3. 申請費用を支払う
  4.  後日申請許可の連絡が届く(登録メールアドレス宛て)

 

審査状況は、ImmiAccountで確認できます。

学生ビザ申請時の必要書類

学生ビザ申請に必要な書類は以下の通りです。

パスポート

有効期間が滞在期間+6か月以上のもの

※申請の際はコピーを添付

入学許可証

オーストラリア政府公認の教育機関が発行する入学許可証(Confirmation of Enrollment)を用意

※受講コースは授業時間週20時間以上申請時にCoEコードを入力

OSHC加入証明書類

OSHCに加入したことを証明する書類

渡航理由書

学生ビザを申請する理由が、オーストラリアでの就学を目的とした一時的な滞在であることを説明する書類を用意する。

  • 学歴・留学動機・生活状況などを記載
  • 理由書には履歴書、最終学歴証明書など申請者の経歴がわかる書類も添付

資金証明書類

以下の費用を支払う資金力があることを銀行口座の残高証明、ローン・奨学金の詳細などによって証明してください。

  • 生活費
    申請者(及び保護者): AUD24,505(240万1,490円)
    配偶者/パートナー: AUD8,574(84万252円)
    同伴する子ども: AUD3,670(35万9,660円)
  • 学費
    コースが1年未満の場合:全額
    コースが1年以上の場合:最初の1年分
  • 渡航費
    日本での申請: AUD2,000(19万6,000円)

健康診断結果・胸部レントゲン検査結果

申請者の年齢やオーストラリアでの活動予定によっては、これらの提出が求められる場合があります。

犯罪履歴証明書

住民票を登録している地域を管轄する警察本部で申請

英語力を証明する書類

必要となるテストやスコアはコースによって異なります。

(IELTSが代表的)

親権者同意書と戸籍謄本、申請書

渡航者が18歳未満の場合

  • 保護者による同意書
  • 申請者本人との関係がわかる戸籍謄本及び申請書

申請にかかる費用

学生ビザの申請費用はAUD630(61,740円)です。

なお、申請費用とは別に、海外留学生保険(Overseas Student Health Cover: OSHC)の加入料がかかります。OSHCは民間保険会社が提供しているため、料金とカバー範囲がそれぞれ異なります。

 

語学留学の場合は、学校が代理で申し込みを行ってくれる場合があります。プラン内容や費用については、OSHCのサイトで比較できます。

オーストラリア就労ビザの申請

オーストラリア就労ビザの主なもの(大多数の方に該当するもの)は、

  • サブクラス400のShort Stay Specialist
  • 482のTemporary Skill Shortage

の2種類です。

対象者

サブクラス400は、オーストラリア政府が指定する高度な業務を遂行する方が対象です。

サブクラス482は、駐在員や現地雇用など、オーストラリア国内の企業をスポンサーとして就労する方が対象です。

滞在可能期間

サブクラス400の滞在可能期間は通常3か月・最大6か月、サブクラス482は通常2年、最大4年です。

申請の流れ

就労ビザ(サブクラス400・482)の申請は以下の流れになります。

  1. ImmiAccountに申請事項を入力し、必要書類をアップロードする
  2. ImmiAccountで申請手数料を支払う
  3. 登録したメールアドレス宛に受付の連絡が来る
  4. 同一のアドレス宛に許可または不許可の通知が来る

 

審査状況はImmiAccountのマイページで確認できます。

就労ビザ申請時の必要書類

サブクラス400・482では以下の書類が必要です。

パスポートの写し

顔写真、個人情報、署名、出入国記録、ビザ申請記録が記載されているページをすべてコピーしてください。

外国人登録証明書

または在留カード

両面をコピー

中国パスポート保持者の身元確認書類

ナショナルIDカードのコピー

配偶者を同伴する場合

婚姻証明書または、事実婚関係を証明する書類(共同名義の請求書など)

雇用関係書類

【企業に雇用される場合】:採用通知書または雇用契約書

【フリーランスの場合】:渡航計画書のコピー

申請にかかる費用

申請費用は、サブクラス400でAUD405(39,690円)、サブクラス482でAUD1,455(14万2,590円)です。

オーストラリア ビザ申請時の注意点について

本章では、オーストラリアビザ申請時の注意点について解説します。

ビザ申請には時間にゆとりをもって準備する

ビザ申請にあたってはさまざまな書類を集める必要があり、手続き自体に時間がかかります。また、審査にも時間を要します。時間にゆとりをもって準備することをおすすめします。

審査結果が届くまでに時間がかかることも

申請書類に不備がない場合でも、申請から審査結果が届くまでは一定の時間がかかります。

 

ワーホリビザの場合は通常、14日で審査が完了します。これに対して、学生ビザや就労ビザの場合は4週間程度かかることがあります。

 

学生ビザの場合はコース開始日が決まっているため、申請可能な時期(4か月前~)になったら、できるだけ早く申請してください。

マイページをこまめにチェックしよう

どの種類のビザについても、審査状況はImmiAccountのマイページで確認できます。しかし、まれに申請結果や追加書類提出の依頼等のメールが来ない場合があるようです。

 

メールが来ない場合は

  • 迷惑メールフォルダをチェックする
  • ImmiAccountのマイページを確認

といったように対処しましょう。

書類の追加提出や修正は迅速に対応する

また、書類の追加提出や修正には迅速に対応してください。

申請書類の不備がないか再度確認を!

申請書類に不備があると、書類の追加提出や修正を求められることがあります。追加提出や修正は受けつけてもらえますが、審査期間が長くなる可能性が高いです。

また、追加提出や修正が十分に行われなかった場合にはビザが不許可になってしまいますので、ご注意ください。

英語以外の文書には、正規の翻訳会社による英訳の添付が必須

英語以外の言語で書かれた文書には、正規の翻訳会社による英訳を添付する必要があります。

英訳を添付しなかった場合、その書類を提出しなかったものと扱われてしまいます。提出時に必ず確認してください。

申請に不安がある方は専門家による代行申請を検討するのもおすすめ

このように、オーストラリアビザ申請については細かい決まりごとが多く、書類の追加提出や修正を求められることもあります。

 

ビザ申請を専門とする行政書士事務所では、

  • 申請者の方に必要となる書類収集・作成をミスなく行える
  • 書類の英語訳に対応
  • オーストラリア大使館や移民国境警備省との英語のやり取りも代行
  • 役所での必要書類の証明書類の取得

と、すべて行いますので、申請者の方が英語でやり取りをする必要がありません。

 

また、平日の役所の書類取得においても、行政書士に依頼すれば仕事や生活に支障をきたすことなく、ビザの準備を進められます。

 

そして、以下のような困難な事情がある方

  • 犯罪歴がある
  • 前回発給を拒否された

このような場合も、経験に基づいて障壁を取り除くのに役立つ資料を収集・作成します。

 

行政書士は法律により守秘義務が科せられているため、依頼者の方のパスポート情報やクレジットカード番号などの個人情報は厳重に管理しています。

 

申請に不安のある方、多忙で申請手続きの時間が取りづらい方は、ビザ申請の専門家による代行申請を検討するのもおすすめです。

まとめ

在日中国人(中国籍)の方がオーストラリアに渡航する場合は、必ずビザが必要となります。短期の観光目的であっても、訪問ビザ取得にあたって滞在期間の資力証明が求められるなど、多くの書類を収集・作成する必要があります。

 

ビザ申請を専門とする行政書士に依頼することで、

  • 必要な書類をミスなく収集・作成できる
  • 正確な英語訳を添付して円滑に申請手続きを行える
  • ビザ発給を得られる可能性が高くなる

など、メリットがあります。

 

オーストラリアへの渡航を希望する中国籍の方は、ぜひビザ申請を専門とする行政書士にご相談ください

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