【オーストラリア留学】観光ビザから学生ビザへの切り替えについて解説
観光ビザでオーストラリアに渡航して、現地での滞在期間を延長したい方の中には、
「観光ビザの期間は延長できる?」
「観光ビザから学生ビザへ切り替える方法は?」
「学生ビザの申請の注意点は?」
といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
観光ビザの期間を延長したい場合は、ほかの適切なビザに切り替えなければなりません。
そこで、この際に切り替えるビザとしておすすめなのは、「学生ビザ」です。
この記事では、「観光ビザ」から「学生ビザ」への切り替えについて詳しく解説します。
ぜひ、最後までお読みください。
オーストラリアの滞在期間はビザによって異なる
オーストラリアのビザの種類は、滞在期間や目的ごとに異なります。
ここでは、ビザ種類について詳しく見ていきましょう。
オーストラリア観光に必要なビザについて
観光目的で渡航する際に必要なビザは、主に以下の2種類があります。
- ETA(Electronic Travel Authority)
- 観光ビザ(サブクラス600)
3カ月以内の滞在であればETA申請のみで観光できる
3カ月以内の滞在であれば、ETAの申請のみで観光できます。
ETAの申請条件は、以下のとおりです。
- 滞在期間は最長3カ月
- ETA対象国のパスポートを保有している
- 犯罪歴がない
- 一時的な滞在である
観光ビザ(サブクラス600)とは
観光ビザは、観光・商用・知人や家族の訪問を目的としてオーストラリアに滞在できる査証です。サブクラス600に分類され、訪問ビザとも呼ばれています。
上記で紹介したETAを申請できない方も、観光ビザの対象です。
観光ビザの申請条件は、以下のとおりです。
- 滞在期間は最長12カ月(商用目的は最長3カ月)
- 健康要件を満たしている
- 性格要件を満たしている
- 滞在中に十分な資金がある
- 一時的な滞在である
3カ月以上滞在できるビザ
3カ月以上滞在できるビザは、目的に応じてさまざまな種類があります。
3カ月以上滞在できるオーストラリアのビザ一覧
3カ月以上滞在できる代表的なビザの種類は、以下の表のとおりです。
ビザの種類 |
滞在期間 |
概要 |
特徴 |
---|---|---|---|
観光ビザ |
最長12カ月 |
・サブクラス600 ・観光・商用・知人や家族の訪問が目的の者が対象 |
・報酬を得る仕事は不可 |
学生ビザ |
最長5年 |
・サブクラス500 ・3カ月以上就学する者が対象 |
・フルタイムで就学できる ・就労も可能(時間の制限あり) |
ワーキングホリデービザ |
最長12カ月 |
・サブクラス417 ・費用を稼ぎながら休暇を過ごす者が対象(年齢制限あり) |
・フルタイムで就労できる(同一雇用主のもとでは最長6カ月まで) ・滞在中4カ月(17週間)の就学も可能 |
就労ビザ |
サブクラスによって異なる |
・サブクラス複数あり ・就労する者が対象 |
・フルタイムで就労できる |
ただし、オーストラリア国内で申請できるビザは限られている
ビザの種類によっては、オーストラリア国内で申請できるビザ・国外からしか申請できないビザがあります。
オーストラリア国内から申請できるビザは、以下のとおりです。
- 観光ビザ
- 学生ビザ
- セカンドワーキングホリデービザ
- サードワーキングホリデービザ
オーストラリア国外からしか申請できないビザは、以下のとおりです。
- ETA
- ワーキングホリデービザ
オーストラリア国外からのビザ申請の場合は一時帰国が必要?
オーストラリア国外からしか申請できないビザに関しては、一時帰国をして、日本国内で手続きをする必要があります。
ニュージーランドから申請できるケースもあるようですが、100%ビザが発給される保証はありません。
現状、より確実にビザを取得できるのは、日本から申請する方法と言えます。
申請場所に関して不安のある方は、行政書士などの専門家に相談しましょう。
オーストラリアの滞在期間を引き延ばす方法
ここでは、滞在期間を引き延ばす方法について見ていきましょう。
滞在期間を引き延ばす方法は2つ
滞在期間を引き延ばす方法は、大きく分けて2パターンがあります。
滞在期間を引き延ばす2つの方法について
滞在期間を引き延ばす方法は、以下の2パターンです。
- 所持しているビザの滞在期間を延長する
- ビザを切り替える
オーストラリアのビザの切り替え可否について
以下は、各ビザの切り替え可否をまとめた表です。
ビザの種類 |
ETAへ |
観光ビザへ(サブクラス600) |
学生ビザへ |
ワーキングホリデービザへ |
---|---|---|---|---|
ETAから |
× |
◯ |
◯ |
× |
観光ビザから(サブクラス600) |
× |
◯ |
◯ |
× |
学生ビザから |
× |
◯ |
◯ |
× |
ワーキングホリデービザから |
× |
× |
◯ |
◯ (条件あり) |
※ワーキングホリデーで滞在中に、プログラムで指定されている仕事に少なくとも3カ月間従事していれば、セカンドワーキングホリデービザへの切り替えが可能です。
おすすめは「学生ビザ」に切り替えること
切り替えるビザとしておすすめなのは、「学生ビザ」です。
学生ビザに切り替えるメリットは、以下のとおりです。
- 上記で紹介したどのビザからでも切り替えが可能(※切り替え可否の表を参照)
- 長期滞在ができる
- すでに持っているビザの滞在期間内に切り替えられる(オーストラリア国内から申請が可能)
- 滞在中に就労できる(時間の制限あり)
切り替える方法については後述するので、ぜひ参考にしてください。
「観光ビザ」から「学生ビザ」に切り替えると、滞在期間を延ばせる!
「観光ビザ」から「学生ビザ」に切り替えると、滞在期間を延ばせます。
学生ビザへの切り替えはオーストラリア国内でも申請が可能!
学生ビザへの切り替えは、オーストラリア国内からでも申請が可能です。
ビザの切り替えのために、日本に帰国する必要はありません。
例えば、オーストラリア滞在中に「観光ビザ」から「学生ビザ」に切り替えられます。
学生ビザの申請条件とは
学生ビザの申請条件は、以下のとおりです。
ビザを保持するには、以下の要件も満たさなければなりません。
- 出席率80%以上
「観光ビザ」から「学生ビザ」に切り替えるのは難しい?
「観光ビザ」から「学生ビザ」に切り替えるのは、それほど難しくはありません。
ただし、以下に該当する方は取得の難易度が上がるため、注意しましょう。
- 何度も出入国を繰り返している
- 年齢が30代後半以降
上記に該当する方は、理由によっては申請が却下される可能性もあります。
申請する際は、「なぜ学生ビザが必要なのか」を明確にし、入念な準備を心がけましょう。
申請に関して不安のある方は、行政書士などの専門家に相談・依頼するのがおすすめです。
切り替えにかかる申請期間とかかる費用
学生ビザの申請にかかる期間は、申請者の状況や繁忙状況などによりケースバイケースです。
移民局は、遅くとも「学校のプログラムが開始する8週間前」には申請するように指示しています。
ビザの処理期間の目安は、「Visa processing times guide」からチェックできるので、ぜひ活用してください。
申請にかかる費用は、710AUDです。
オーストラリア国内でのビザ申請が2回目以降の場合は、追加料金として700AUDがかかるため、注意しましょう。
学生ビザ申請の申請方法と流れを解説
ここでは、「学生ビザ」の申請方法と流れについて見ていきましょう。
学生ビザの申請方法
オーストラリアの移民法では、「ビザを切り替える」という考えはなく、正しくは「新しい
ビザを申請する」という認識があります。
本記事では、「ビザを切り替える」という表現で解説していますが、ビザを変更するというよりも「新しいビザを申請する」というイメージです。
学生ビザの申請の流れは、以下のとおりです。
1.ImmiAccountの登録
ImmiAccountで、アカウントの登録をします。
すでにアカウントをお持ちの方は、ログインしましょう。
2.オンライン申請書の作成
ログイン後、「New Application」→「Student」→「Student Visa(500)」を選択します。
ImmiAccountの指示に従い、オンライン申請書に必要事項を入力しましょう。
3.必要書類の添付
ImmiAccountの指示に従い、必要書類をアップロードします。
必要書類については後述するので、ぜひ参考にしてください。
4.申請料の支払い
ImmiAccountの指示に従い、申請料を支払います。
申請料については後述するので、ぜひ参考にしてください。
5.審査
申請内容・提出書類を基に、審査が行われます。
申請後は、追加書類や健康診断などの指示が届く場合があります。定期的にImmiAccountにログインして、メッセージが届いていないかを確認しましょう。
6.結果の通知
審査後、申請の結果が通知されます。
ビザが拒否された場合でも、申請料は返金されないため、注意しましょう。
観光ビザから学生ビザ申請する際に必要なもの
「観光ビザ」から「学生ビザ」に切り替える際に必要なものは、以下のとおりです。
必要書類
- 本人確認書類(パスポートなど)
- 入学許可証(CoE)またはオファーレター
- 滞在に十分な資金があると証明する書類(銀行の残高証明書・奨学金証明書など)
- OSHC(海外留学生用保険)の情報
- 一時入国者(Genuine Temporary Entrant:GTE)の証明書
- 英語力の証明書(必要な場合のみ)
- Welfare Arrangementsの証明書(18歳未満の場合)
手数料
学生ビザの申請料は、710AUDです。
支払い方法は、以下から選択できます。
- クレジットカード(※3DSに登録されているカード)
- PayPal
- UnionPay(銀聯)
- BPAY
クレジットカードで支払う場合は、カード会社によって手数料が異なるため、注意しましょう。
クレジットカード会社 |
手数料 |
---|---|
MasterCard |
1.40% |
VISA |
1.40% |
AMERICAN EXPRESS |
1.40% |
JCB |
1.40% |
Diners Club |
1.99% |
学生ビザ申請時の注意点とスムーズに申請を進めるポイント
ここでは、学生ビザ申請時の注意点とスムーズに申請を進めるポイントについて見ていきましょう。
事前に申請条件をしっかり確認しておく
確実にビザを取得するためにも、事前に申請条件をしっかりと確認しておきましょう。
必要な書類や条件は年齢や学校によって異なる
必要書類や条件は、申請者の年齢や入学する学校によって異なります。
さらに、必要書類の中には、学校側が発行するものもあります。
事前に、学校と密に連絡を取り合い、必要事項を確認しましょう。
審査結果が届くまでに時間がかかることもあるので注意!
審査結果が届くまでに、時間がかかるケースもあるため、注意が必要です。
特に、書類の不備などがあると、審査に時間がかかります。
追加書類の提出の指示などがあった場合は、迅速に対応しましょう。
マイページをこまめにチェック
まれに、申請結果や追加書類の指示などの通知が届かないケースがあります。
申請後は、こまめにメールフォルダーをチェックしたり、ImmiAccountのマイページを確認したりしてください。
通知は、迷惑メールのフォルダーに届く可能性もあります。
迷惑メールのフォルダーも合わせてチェックしましょう。
ビザ申請は行政書士などの専門家に依頼する
スムーズに申請したい方は、行政書士などの専門家に依頼するのがおすすめです。
ビザの最新情報に詳しいため、あらゆる対策ができる
ビザの制度は頻繁に変更されるため、常に最新の情報を収集するのは手間がかかります。
行政書士はビザの最新情報にも詳しいため、申請においてあらゆる対策が可能です。
申請に不安を感じている方でも、安心して手続きに進めます。
書類の不備やミスを確実に防ぎ、スムーズに申請できる
ビザの申請は自力でも行えますが、書類の不備などが発生する可能性もあります。
審査に時間がかかるだけではなく、不許可となるケースもあるため、注意が必要です。
行政書士に依頼すれば、申請におけるミスを確実に防げるため、スムーズにビザを取得できます。
申請のための情報収集や書類作成の時間を節約できる
ビザの申請は、想像以上に時間も労力もかかります。確実にビザを取得するには、入念な準備が必要です。
しかし、忙しくて準備に時間を取れない方も多いでしょう。
行政書士に依頼すれば、申請のための情報収集や書類作成の時間を節約できます。
まとめ
この記事では、「観光ビザ」から「学生ビザ」への切り替えについて解説しました。
オーストラリアでの滞在を延長したい場合は、現在のビザから新たなビザへ切り替えましょう。
「観光ビザ」からの切り替えでおすすめなのは、「学生ビザ」です。
申請は自力でも可能ですが、スムーズに申請したい方は、行政書士などの専門家に依頼するのをおすすめします。