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オーストラリアの観光ビザETAS(イータス)申請方法・料金・かかる目安期間とは?
オーストラリアへ渡航する際は、目的に応じたビザを取得する必要があります。
オーストラリアに観光目的などで訪れる予定のある方の中には、
「ETAS(イータス)とは?」
「申請方法は?」
「費用はかかる?」
「取得までにかかる期間の目安は?」
といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、オーストラリアのETAS(イータス)について詳しく解説します。
ぜひ、最後までお読みください。
オーストラリアへ渡航する際に必要なETASについて
ここでは、ETAS(イータス)の概要について見ていきましょう。
オーストラリアへの入国にはETAS(電子渡航許可)申請が必要
ETAS(イータス)は、電子渡航許可システムです。
以下の目的でオーストラリアへ渡航される対象国籍の方は、ETAS(イータス)を取得できます。
- 観光
- 知人・家族の訪問
- 出張などの商用
対象国籍は、日本を含む34カ国です。国籍については後述するので、合わせて確認してください。
ここでは、ETAS(イータス)の概要について見ていきましょう。
スマートフォンアプリの「AustralianETA」で申請できる
申請は、スマートフォンなどのモバイルデバイスのアプリ「AustaralianETA」で行うことができます。
飛行機の乗り継ぎでも申請が必要な場合がある
オーストラリアの空港を経由して飛行機の乗り継ぎをする場合、条件を満たしていれば「無査証通過(TWOV:Travellers eligible to transit without a visa)」が可能です。
「無査証通過(TWOV)」の対象外の方は、ETAS(イータス)や通過ビザ(サブクラス771)を取得しなければなりません。
「無査証通過(TWOV)」の条件は、以下のとおりです。
- 無査証通過(TWOV)の対象国(日本も含む)のパスポートを保有している
- 航空機でオーストラリアに入国する
- 空港到着後8時間以内に第三国へ向かう予約確定済み航空券を所持している
- 入国にビザを要する第三国へ向かう場合は、すでに有効な渡航文書または適切なビザを取得している
- 乗り継ぎ時間はトランジットエリアに留まる
- 乗り継ぎ時に手荷物の受け取りや搭乗手続きのための入国審査が必要でない
ETASには有効期限がある
有効期限は、12カ月またはパスポートの有効期限のいずれか短い方です。
期限は、ETAS(イータス)が付与された日からカウントされます。
有効期限内であれば、何度でも出国・再入国ができ、1度の入国で最長3カ月の滞在が可能です。
ただし、頻繁に出入国を繰り返すと、審査官から渡航目的を確認されるケースがあります。ETAS(イータス)で許可されている活動から逸脱していると判断された場合、ETASはキャンセルされてしまうため、注意しましょう。
ETAS(イータス)申請の条件
ETAS(イータス)の申請条件は、以下のとおりです。
- ETAS対象のパスポートを持っている
- 渡航目的が観光・商用である
- 滞在期間が3カ月以内である
各条件について、以下で詳しく解説します。
ETAS対象パスポートを持っていること
ETAS(イータス)は対象国の国籍の有効なパスポートを持っていないと、申請ができません。
対象国は、日本を含む以下の34カ国です。
アンドラ |
オーストリア |
ベルギー |
ブルネイ |
カナダ |
デンマーク |
フィンランド |
フランス |
ドイツ |
ギリシャ |
香港 |
アイスランド |
アイルランド |
イタリア |
日本 |
リヒテンシュタイン |
ルクセンブルク |
マレーシア |
マルタ |
モナコ |
ノルウェー |
ポルトガル |
サンマリノ共和国 |
シンガポール |
韓国 |
スペイン |
スウェーデン |
スイス |
台湾 |
オランダ |
イギリス |
イギリス(BNO) |
アメリカ |
バチカン |
ー |
ー |
二重国籍で複数のパスポートを所有している場合は、申請の際に申告する必要があります。
ETAS対象国のパスポートを所有していても、オーストラリアとの二重国籍の場合は申請ができないため、注意しましょう。
渡航目的が観光・商用であること
ETAS(イータス)で認められている滞在目的は、以下のとおりです。
- 観光・クルーズ・休暇を過ごす
- 知人・家族を訪問する
- 出張などの商用
- 3カ月以内の短期留学(勉強が主な滞在目的の場合は学生ビザが必要)
滞在期間が3カ月以内であること
ETAS(イータス)の滞在期間は、最長3カ月です。
有効期限は、12カ月もしくはパスポートの有効期限のいずれか短い方です。
有効期限内であれば、何度でも出国・再入国ができ、入国するたびに3カ月の滞在期間が与えられます。
ただし、滞在期間は最長3カ月で、延長はできません。
3カ月以上滞在したい場合は、別の適切なビザを取得しましょう。
ETAS(イータス)申請方法
ETASを申請する前に、以下のものを準備しましょう。
- スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイス
- 有効なパスポート
- eメールアドレス
- クレジットカード
スマートフォンなどのモバイルデバイスが、以下の設定になっているかも確認してください。
- 近距離無線通信(NFC)が有効になっている
- 位置情報サービスが有効になっている
申請について、以下で詳しく解説します。
ETAS(イータス)申請の流れ
申請は、オーストラリア国外からしかできないため、注意しましょう。
申請の流れは、以下のとおりです。
1.「Australian」ETAのアプリをインストールする
2.アプリを開く
アプリの指示に従い、利用規約の同意やセキュリティの設定をします。
3.パスポートの情報を読み込む
アプリ内で、カメラのアクセスを「OK」にしましょう。
パスポートの顔写真ページとチップをスキャンして、アップロードします。
4.自分の顔写真を撮影する
アプリの指示に従い、自分の顔写真を撮影します。
自動的にパスポートの情報が反映されるので、内容に間違いがないかを確認しましょう。
5.国籍・住所・携帯番号・メールアドレスなどを入力する
アプリの手順に従って、必要項目に情報を入力します。
入力ミスなどがないように、注意しましょう。
6.犯罪歴の有無・滞在先などの質問に回答する
アプリの手順に従って、必要項目に情報を入力します。
入力ミスなどがないように、注意しましょう。
7.申請内容の確認
申請を完了する前に、すべての情報に間違いがないかを確認しましょう。
ETAS(イータス)の申請を提出した後は、入力内容の訂正・変更はできません。必ず、正しい情報を入力してください。
8.サービス料金を支払う
料金については、後述します。
9.結果の通知
申請の結果は、登録したメールアドレスに通知されます。
「ETA APPROVAL」という記載があれば、申請は承認されています。
通知には、「ビザの許可番号」や「ビザの開始日」などが記載されているので、コピーを取って保管しましょう。
ETAS申請にかかる料金
ここでは、申請にかかる料金について見ていきましょう。
ETAS申請にかかる料金について
申請にかかる料金と支払い方法は、以下のとおりです。
ETAS申請費用は無料だが、アプリ手数料が20オーストラリアドルかかる
ETAS(イータス)の申請料は無料ですが、アプリの使用料として20AUDのサービス料金がかかります。
支払いにはクレジットカードが必要なので、注意しましょう。
クレジットカードについては後述するので、ぜひ参考にしてください。
ETASのオンライン申請・代行申請はできない
現在、エージェントや旅行会社などの申請代行サービスを通して、ETAS(イータス)の申請はできません。
以前は代行申請も認められていましたが、現在は停止しています。
代行申請の停止の措置が、この先も続くかは現時点で未定です。
今後の動向には、十分に注意しましょう。
支払いにはクレジットカードが必要
アプリの手数料の支払いには、クレジットカードが必要です。
ご自身のカードをお持ちでない場合は、家族や知人のカードを使用しても問題はありません。
使用できるクレジットカードの種類は、以下のとおりです。
- VISA
- MasterCard
- JCB
- Diners
- AMERICAN EXPRESS
ETAS申請にかかる目安期間
ここでは、申請にかかる目安の期間について見ていきましょう。
ETAS申請から12時間以内に結果が来る
ほとんどの場合、ETAS(イータス)の申請結果はすぐに通知されます。
遅くとも12時間以内には、結果が届くとされています。
ただし、通知が届くまでに時間を要するケースもあるため、注意しましょう。
通知が届かない場合は、迷惑メールフォルダーなどもチェックして、通知が来ていないかを確認してください。
アプリケーションの処理に時間がかかるケースは、以下のとおりです。
- 入力内容に間違いがある
- 追加の情報が必要
- 入力情報の確認ができない
ETAS申請が拒否された場合は、別のビザを取得する必要がある
ETAS(イータス)は、申請が拒否された場合でも通知は届きます。通知には、拒否された理由が記載されているので、確認しましょう。
ETAS(イータス)を拒否された場合は、別の適切なビザを取得しなければなりません。
ETASが拒否される例
ETAS(イータス)が拒否される理由として多いケースは、以下のとおりです。
- 過去にオーストラリアのビザが却下された経験がある
- オーバーステイ・不法就労・強制退去・入国拒否の経験がある
- 犯罪歴がある
- 入力内容に虚偽がある
上記に当てはまる方は、別の適切なビザを取得してください。
入力内容に問題がなくても、拒否されるケースもあります。
拒否される理由としては珍しいですが、例えば以下のケースが挙げられます。
- 渡航ブラックリストに同姓同名の者がいる
- 過去に意図的にオーバーステイをした同姓同名の者がいる
- 同姓同名かつ同じ生年月日の者がすでにオーストラリアに入国している
上記に当てはまる方は、オーストラリア大使館に連絡をし、事情を説明してください。
別途ビザの取得には1カ月程度かかる可能性あり
ETAS(イータス)を拒否された方や、申請条件を満たせない方は、別のビザを申請しましょう。
オーストラリアのビザは、渡航目的に応じて多くの種類があります。
以下は、代表的なビザの種類です。
ビザの種類 |
サブクラス |
目的 |
申請の処理期間 |
---|---|---|---|
訪問ビザ |
600 |
観光・知人や家族の訪問・商用 |
7日〜22日程度 |
学生ビザ |
500 |
オーストラリアの教育機関で就学する |
4日〜2カ月程度 |
就労ビザ |
目的に応じて複数ある |
有給で働く |
種類によって異なる |
ワーキングホリデービザ |
417 |
ワーキングホリデー |
1日〜20日程度 |
ビザの種類や申請者の状況によって、取得までにかかる期間は異なります。
ETAS(イータス)を申請できない方は、訪問ビザ(サブクラス600)を取得するのが一般的です。
訪問ビザ(サブクラス600)の取得までにかかる期間は、7〜22日間程度なので、遅くとも渡航の1カ月前までには申請をしましょう。
就労ビザの場合、種類によっては取得までに数カ月かかるケースもあります。
スケジュールにゆとりを持って、申請をしましょう。
ETASに関するFAQ
ここでは、ETAS(イータス)に関するFAQについて見ていきましょう。
ETASとETAの違いとは?
ETAは、Electric Travel Authorityの頭文字をとった略称です。
ETAにSystem(システム)のSをつけたものを、ETAS(イータス)と呼びます。
ETAとETASは、呼び名は違いますが、どちらも同じ査証です。
日本語表記の場合、ETAにSystem(システム)をつけてETAS(イータス)と読むのが一般的ですが、海外ではSystemをつけずにETAと読みます。
オーストラリア大使館などのサイトでは、ETASではなくETAと表記されているので、注意しましょう。
「商用」の範囲とは?
ETAS(イータス)における「商用」の範囲は、以下のとおりです。
- 一般的なビジネスまたは雇用に関する打ち合わせ
- 調査・交渉・契約の締結・レビュー
- 政府の公式訪問としての活動
- カンファレンス・見本市・セミナーへの参加
ETAS(イータス)は、就労ビザではありません。有給での就労を予定している方は、適切な就労ビザを取得が必要です。
以下の商用目的の活動は認められていないため、注意しましょう。
- オーストラリアに拠点を置く企業や組織で働く
- オーストラリアに拠点を置く企業や組織にサービスを提供する
- 商品やサービスを一般の人に直接販売する
- 主催者から参加費をもらってカンファレンス・見本市・セミナーなどに参加する
オーストラリア国内からETASは申請できる?
ETAS(イータス)は、オーストラリア国内からは申請ができないため、注意しましょう。
申請できるのは、オーストラリア国外からのみです。
日本国内だけではなく、オーストラリア以外の海外に滞在している場合でも、申請できます。
ETASの延長はできる?
ETAS(イータス)は、滞在期間の延長はできません。
3カ月以上の滞在を希望する場合は、別のビザを取得しましょう。
各ビザの滞在期間は、以下の表のとおりです。
ビザの種類 |
サブクラス |
滞在期間 |
---|---|---|
訪問ビザ |
600 |
最長12カ月(商用の場合は3カ月) |
学生ビザ |
500 |
最長5年間 |
就労ビザ |
目的に応じて複数ある |
種類によって異なる |
ワーキングホリデービザ |
417 |
1年間 |
加えて、ETAS(イータス)は有効期限の延長もできません。
12カ月もしくはパスポートの有効期限のいずれか短い方の有効期限が過ぎたら、新たに再申請をする必要があります。
まとめ
この記事では、オーストラリアのETAS(イータス)について解説しました。
対象国籍のパスポートをお持ちの方は、ETAS(イータス)の申請が可能です。
申請は、専用アプリ「AustralianETA」で行います。
申請内容に問題がなければ、比較的すぐに結果が届きます。
ただし、処理に時間を要するケースもあるため、時間にゆとりを持って申請をしましょう。