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オーストラリアに商用目的で渡航!ビザは必要?申請方法や手続きを解説
オーストラリアに滞在するには、目的に応じて適切なビザを取得しなければなりません。
オーストラリアに出張などの商用目的で渡航予定の方の中には、
「商用目的のビザはある?」
「ETAとは?」
「申請方法は?」
といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、商用目的のビザの申請方法について詳しく解説します。
ぜひ、最後までお読みください。
オーストラリア入国時のビザについて
ここでは、オーストラリアへ入国する際のビザについて見ていきましょう。
渡航目的によりETAもしくはビザが必要となる
オーストラリアへ滞在するには、渡航目的によりETAまたはビザが必要です。
渡航目的別に必要なビザを以下にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
ビザ |
サブクラス |
渡航目的 |
---|---|---|
ETA |
601 |
観光・知人や家族訪問・商用など |
eVisitor |
651 |
観光・知人や家族訪問・商用など |
訪問ビザ |
600 |
観光・知人や家族訪問・商用など |
学生ビザ |
500 |
オーストラリアの教育機関で就学 |
ワーキングホリデービザ |
417 |
ワーキングホリデー |
就労ビザ |
目的別に複数ある |
オーストラリアで働く |
日本国籍であれば、観光や短期商用目的の渡航はETA申請で入国できる
日本国籍の方は、観光や短期商用の目的で渡航する場合、ETAで入国できます。
ここでは、ETAの概要について見ていきましょう。
ETAの対象国籍
ETAの対象国籍は、日本を含む以下の34カ国です。
アンドラ |
オーストリア |
ベルギー |
ブルネイ |
カナダ |
デンマーク |
フィンランド |
フランス |
ドイツ |
ギリシャ |
香港 |
アイスランド |
アイルランド |
イタリア |
日本 |
リヒテンシュタイン |
ルクセンブルク |
マレーシア |
マルタ |
モナコ |
ノルウェー |
ポルトガル |
サンマリノ共和国 |
シンガポール |
韓国 |
スペイン |
スウェーデン |
スイス |
台湾 |
オランダ |
イギリス |
イギリス(BNO) |
アメリカ |
バチカン |
ー |
ー |
ETAを申請できるのは、上記の国籍の有効なパスポートを保有している方です。
日本国籍の方も、ETAの申請ができます。
複数のパスポートを所有している方は、申請の際にほかのパスポートの詳細を申告する必要があるため、注意しましょう。
商用の範囲
商用の範囲は、以下のとおりです。
- 一般的なビジネスまたは雇用に関する打ち合わせ
- 調査・交渉・契約の締結・レビュー
- 政府の公式訪問としての活動
- カンファレンス・見本市・セミナーへの参加
商用の範囲については後述するので、合わせて参考にしてください。
滞在可能な期間
滞在が可能な期間は、1回の入国で最長3カ月です。
滞在期間の延長はできないため、注意しましょう。滞在を延長したい場合は、ETAから別の適切なビザへ切り替えなければなりません。
ETAには、滞在期間とは別に有効期限もあります。
有効期限は、12カ月またはパスポートの有効期限のいずれか短い方です。
ETAの申請条件と申請手続きの流れ
ここでは、ETAの申請条件と手続き方法について見ていきましょう。
ETAの申請条件
申請条件は、以下のとおりです。
- 対象国の国籍の有効なパスポートを持っている
- 一時的な滞在である
- ビザに付随する条件または滞在期間に従う
- 健康要件を満たしている
- 犯罪歴がない
ETAの申請方法
申請は、ETAの専用アプリで行います。
ただし、オーストラリア国外からしか手続きができないため、注意しましょう。
加えて、ETAが付与されるときも、オーストラリア国外に居る必要があります。
ETAアプリを使用するには、以下のアイテムと設定が必要です。
- 画像を撮影できるカメラ機能付きのモバイルデバイス(スマートフォンなど)
- モバイルデバイスで近距離無線通信(NFC)が有効になっている
- 有効な電子メールアドレス
- サービス料金を支払う手段(クレジットカード)
申請方法について、以下で詳しく見ていきましょう。
ETA申請の流れ
申請の流れは、以下のとおりです。
1.オーストラリアETAアプリをダウンロードする
2.パスポートの写真ページをスキャンする
パスポートの顔写真ページをスキャンして、アップロードします。
3.自分の顔写真を撮影する
自分の顔写真を撮影して、アップロードします。
4.国籍・住所・携帯番号・メールアドレスなどを入力する
アプリの手順に従って、必要項目に情報を入力します。
入力ミスなどがないように、注意しましょう。
5.有罪判決の有無・連絡先情報などの質問に回答する
アプリの手順に従って、必要項目に情報を入力します。
入力ミスなどがないように、注意しましょう。
6.申請内容の確認
申請を完了する前に、すべての情報に間違いがないかを確認しましょう。
申請者は、すべての入力項目・質問に対して、正直に回答しなければなりません。
正確な情報を提供しない場合、申請は不許可となる可能性もあるため、注意しましょう。
7.サービス料金を支払う
料金については、後述します。
8.結果の通知
申請の結果は、登録したメールアドレスに通知されます。
通知には、「ビザの許可番号」や「ビザの開始日」などが記載されているので、コピーを取って保管しましょう。オーストラリアに滞在中は、コピーを携帯してください。
ETA申請にかかる費用
ETAはほかのビザとは異なり、申請料がかかりません。
ただし、アプリの使用料として、20AUDのサービス料金が必要です。
支払いは、クレジットカードで行います。
ETA申請にかかる時間と申請のタイミング
ほとんどの場合、申請結果はすぐに通知されます。
ただし、通知を受け取るまでに遅延が発生するケースもあるため、注意しましょう。
通知が来ない場合は、迷惑メールフォルダーなどをチェックして、通知が来ていないかを確認してください。
ETAを拒否された場合でも、通知は届きます。通知には、拒否された理由や再申請ができるかなどが記載されています。
以下に当てはまる方は、申請の処理に時間がかかる可能性があるため、注意しましょう。
- 入力ミスがある
- 追加の情報が必要だと判断される
- 入力情報の確認ができない
入力した情報とパスポートの情報が一致していない場合、航空機への搭乗時に遅延が発生したり、入国を拒否されたりする可能性があります。
必ず、正確な情報で申請しましょう。
ETAの公式サイトでは、渡航の3日前までに申請するように推奨しています。
渡航の予定が決まったら、なるべく早めに手続きをしておくのがおすすめです。
ETA申請時の必要書類
必要書類は、以下のとおりです。
- 対象国の有効なパスポート
- モバイルデバイス(スマートフォン・タブレットなど)
- 有効な電子メールアドレス
- クレジットカード
- 滞在先の住所情報(ホテルの予約確認書など)
商用目的でETA申請する時の気になるポイント
ここでは、商用目的でETAを申請する際の気になるポイントについて見ていきましょう。
ETAにおける商用目的の範囲とは?
ETAにおける商用目的の範囲は、以下のとおりです。
- 一般的なビジネスまたは雇用に関する打ち合わせ
- 調査・交渉・契約の締結・レビュー
- 政府の公式訪問としての活動
- カンファレンス・見本市・セミナーへの参加
以下の商用目的の活動は認められていないため、注意しましょう。
- オーストラリアに拠点を置く企業や組織で働く
- オーストラリアに拠点を置く企業や組織にサービスを提供する
- 商品やサービスを一般の人に直接販売する
- 主催者から参加費をもらってカンファレンス・見本市・セミナーなどに参加する
ETAは就労ビザではないため、有給での仕事は許可されていません。
許可されていない活動を行う場合、ETAがキャンセルされるだけではなく、オーストラリアへの入国を拒否される可能性もあります。
有給で働く予定のある方は、適切な就労ビザを取得しましょう。
就労ビザについては後述するので、ぜひ参考にしてください。
ETAの期限内であれば何度も使用できる!
ETAは、有効期限内であれば何度でも使用できます。
期限について、以下で詳しく見ていきましょう。
ETAの期限について
有効期限は、12カ月またはパスポートの有効期限のいずれか短い方です。期限のカウントは、ETAが付与された日から始まります。
有効期限内であれば何度でも出国・再入国ができ、入国するたびに最長3カ月の滞在が可能です。
ただし、頻繁に訪問を繰り返すと、入国の際に審査官から渡航目的を確認されるケースがあります。ETAで認められている渡航目的以外での入国であると判断された場合、ETAはキャンセルされてしまうため、注意しましょう。
パスポートを更新した場合は再取得が必要
パスポートを更新した場合は、ETAも新たに再申請しなければなりません。
ETAは、申請時に使用したパスポートとリンクされます。ETAでオーストラリアへ入国するには、申請時に登録した有効なパスポートが必要です。
- パスポートの有効期限が切れた
- 新しいパスポートを取得した
上記の場合、ETAはキャンセルされるため、新しいETAを再申請してください。
3カ月を超えて滞在する場合はビザの取得が必要
3カ月を超えて滞在する場合は、目的に応じて適切なビザを取得しなければなりません。
選択肢として挙げられるビザは、訪問ビザと就労ビザです。
以下で詳しく見ていきましょう。
訪問ビザ
訪問ビザは、サブクラス600に分類される査証です。
短期商用の目的で渡航する際に、選択肢として挙げられるビザはETAです。
しかし、ETA対象国以外の国籍の方や過去に犯罪歴のある方は、ETAの申請ができません。
以下に当てはまる方は、サブクラス600の申請を検討しましょう。
- 3カ月以上の滞在を予定している
- ETA対象国以外の国籍者
- 過去に犯罪歴がある
- ほかの有効なビザからの切り替え
サブクラス600には、大きく分けて以下の4つのストリームがあります。
ストリーム |
目的 |
---|---|
ツーリスト |
観光・クルーズ・家族や知人の訪問など |
ビジネスビジター |
短期間の商用(出張・会議の出席・市場調査・学会やセミナーの参加など) |
スポンサーファミリー |
オーストラリア在住の親族を訪問する(親族がスポンサーになる必要がある) |
中国国籍向けの団体旅行(ADS) |
中国の登録済み旅行代理店を通じた団体旅行 |
滞在期間は、最長12カ月です。
ただし、商用目的の場合は、原則として最長3カ月です。特別な理由などがある場合は、最長12カ月の滞在が認められるケースもあります。
申請は、オーストラリア内務省のImmiAccountからオンライン上で行います。
申請料は、以下のとおりです。
- オーストラリア国外から申請する場合:190AUD
- オーストラリア国内から申請する場合:475ADU
就労ビザ
オーストラリアの就労ビザは、目的別に多くの種類があります。
以下は、オーストラリアの就労ビザの一部です。
ビザの種類 |
サブクラス |
目的 |
---|---|---|
Temporary Work (Short Stay Specialist) visa |
400 |
高度に専門化された職種で短期間の仕事をする |
Temporary Work (International Relations) visa |
403 |
国際関係(外交など)の職種で仕事をする |
Temporary Activity visa |
408 |
特定の種類の仕事・活動が行う |
Temporary Skill Shortage visa |
482 |
雇用主が求めるスキルを有した労働者に与えられる就労ビザ |
取得する就労ビザの種類によって、滞在期間は異なります。
上記で挙げた就労ビザの滞在期間は、以下の表のとおりです。
ビザの種類 |
滞在期間 |
---|---|
Temporary Work (Short Stay Specialist) visa |
最長6カ月 |
Temporary Work (International Relations) visa |
12カ月〜4年(ストリームごとに異なる) |
Temporary Activity visa |
3カ月〜4年(職種によって異なる) |
Temporary Skill Shortage visa |
最長4年 |
申請は、オーストラリア内務省のImmiAccount(こちら)からオンライン上で行います。
就労ビザの種類によって、条件・必要書類・申請料などが異なるので、申請の際は注意しましょう。
現地で医療機関にかかる場合はビザが必要となる
ETAは、短期間の観光・商用・家族や知人の訪問を目的としたビザです。
現地で医療機関にかかる場合は、ETAではなく別のビザを取得しなければなりません。
治療のためにオーストラリアへ渡航する予定の方は、以下のビザを検討しましょう。
ビザの種類 |
サブクラス |
目的 |
---|---|---|
Medical Treatment visa |
602 |
|
滞在期間は、申請者の状況に応じて決定されます。
申請は、オーストラリア内務省のImmiAccountからオンライン上で行います。
申請条件として、医療費の支払いを事前に手配する必要があるため、注意しましょう。
申請料は、以下のとおりです。
- オーストラリア国外で申請する場合:無料
- オーストラリア国内で申請する場合:360AUD
ビザの申請は代行がおすすめ
オーストラリアのビザ申請はすべてオンラインで完結します。しかし、自力で申請をした場合、申請書の記入ミスや提出書類の不備などが原因で、ビザが拒否される可能性も考えられます。
確実に取得したい方は、行政書士などの専門家に相談・依頼をするのがおすすめです。
専門家に依頼することで本業に専念できる
ビザの申請は、最新情報や条件の確認・必要書類の準備など、想像以上に手間と労力がかかります。
アメリカのビザのように大使館での面接はありませんが、申請書などはすべて英語表記です。特に、英語力に不安のある方にとって、申請書の作成は大変な作業と言えます。
英語力に問題がなくても、本業が忙しく、準備に時間を取れない方も多いでしょう。
行政書士に依頼をすれば、面倒な申請にかかる負担を軽減できるため、本業に専念できます。
ビザに関する正確かつ最新の情報が得られる
オーストラリアのビザは種類が多く、制度も複雑です。さらに、頻繁に制度の変更がされています。
ビザを取得するには、最新の情報を基に準備を進めるのが重要なポイントです。
しかし、自力で最新の情報を正確に入手するのは難しく、手間もかかります。
行政書士に依頼をすれば、ビザに関する正確かつ最新の情報が得られるため、安心して申請ができます。